何事も突き詰めすぎてしまえば、無理が生じてしまうものです。ただ食事をするだけであっても、食材の種類、生産地、養殖か天然か、肥料や飼料は何かなど、気にしだしたらキリがありません。今回の無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が、食物連鎖の観点から、極端な食生活について思いを巡らせています。
ヴィーガンとニクガン
こんにちは。ゆうきゆうです。
ヴィーガンというものをご存じでしょうか。完全菜食主義の方のことを指し、すべての食事を「植物」限定で行います。純粋に肉や魚だけでなく、ミルクやチーズなどの乳製品も不可。まさに動物が関連するあらゆる食事がダメという方式だそうです。ものすごく厳しい。
自分自身、完全菜食主義の逆で、完全肉食主義ってアリなんじゃないかと思うのです。名称はニクガン。いやものすごく適当に決めましたけども。
糖質制限と肉食の関係。
実際、糖質制限をしていると、結果的に「肉食」的な食事になります。なぜなら糖質(炭水化物)を摂らなくすると、必然的に、たんぱく質や脂質の摂取メインになってきて、そのためには肉や卵などの動物性食品が不可欠になってくるからです。
ここで「納豆」や「豆腐」など、大豆製品を中心にしようとすると、どうしても摂取できるたんぱく質に限りがあります。また食べても結構味気ないため、「もう豆腐はイヤだ!」という気持ちになってきて、長続きしないのではないでしょうか。まぁ、その「豆腐はイヤだ!」という気持ちこそが、人間が本能的に「動物的な肉」を求めていたということにもつながるのですが。
何にせよ、糖質制限をするかぎり、たんぱく質・脂質中心の食事となり、必然、動物性食品ばかり食べることになります。よって「完全肉食主義」は、取り組みやすいのではないでしょうか。
完全な肉食は無理…?
ただ、いや。
それこそヴィーガンの方レベルに取り組もうとすると、色々と無理が生じそうです。
たとえばヴィーガンの方は、何と衣類も、植物素材限定だそうです。毛皮などのような動物素材のものは一切身につけないとか。すごい。徹底しています。
これに対抗すると、完全肉食主義の人は、「植物素材のものは一切身につけない」ということになってしまいます。衣服の大半は、綿とか麻とかが使われているので、それもう全裸になってしまうのではないでしょうか。
いえ、「毛皮」「シルク」などはアリかもしれません。シルクは絹糸からできており、それはカイコが出すわけですから。動物性と言える気がする。とはいえ、結構高い衣類を着ることになる気がします。ハードです。
さらにふと思うこととして。完全肉食主義の場合、たとえばウシやブタ、さらにトリなどを食べますよね。
しかしウシもブタも、みんな草食動物です。草などを食べて、彼らは肉と脂肪をたくわえます。それって必然的に、草を食べてることになるんじゃないか。むむむ。
そうなると、「肉食」の動物の肉しか食べられないことになります。ライオンとかでしょうか。果たしてライオンを食べられるのか。おいしいのか。非常にマズそうです。くわえて逆に、つかまえようとして人間が食べられちゃうのではないかと思います。
さらに!ライオンも、そもそもシマウマとかの草食動物を食べています。すると結局、やはり草を間接的に食べていることになるのではないでしょうか。いけません。
そうなると必然、「仲間のライオンを共食いで食べているライオン」くらいしか食べられなくなります。ハードすぎる。いるのでしょうか、そんなライオン。さらに獰猛そうで、さらに食べられる確率アップしそうです。
いずれにしても、完全肉食主義、難しそうです。
でも完全菜食主義もハードでは
しかし、です。
それを言いだしたら、完全菜食主義も同じくらいハードのはずです。
そもそも、どんな植物も、完全に植物だけで生きていけるわけではありません。それこそ、動物の死骸や、動物の出したフンなどを分解して、植物の「栄養」としています。
そう考えると、植物も、動物を「摂取している」として過言ではありません。
すると結局、菜食主義の方も、回り回って、動物を摂取している…ということになります。
とはいえホント、そこまで気にしだすとキリがないため、とりあえず一段我々が口に入れるまでは気にして、それより前に何を摂取したかとかは、気にしないのかもしれません。
何を考えてもエンドレスに無駄な思考をしつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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