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新型コロナ年を越す可能性。「満員電車も感染の要因」政府が指摘

新型コロナウイルスの国内感染について、政府の専門家会議は9日「当面感染者の増加傾向が続く」との予想を発表。対応は「数カ月から半年、年を越えて続くかもしれない」と長期化の可能性を示唆した。また、満員電車でも感染が起こる空間になり得ると初めて指摘した。NHKニュースなどメディア各社が伝えた。


イベント自粛の要請延長

専門家会議では先月24日に「1〜2週間が急速な拡大に進むか収束できるかの瀬戸際」と見解がまとめられていた。しかし、感染者の増加傾向が予想されることから「警戒を緩めるわけにはいかない」とし、大規模イベントの自粛や一斉休校要請、北海道での緊急事態宣言を受けた対策の継続を19日ごろまで求める方針だ。効果の分析も19日ごろをめどにまとめるとのこと。

これまでの日本の対策への評価

委員の尾身茂氏は、約80%が他の人に感染させていない点などから、爆発的な感染拡大は進んでいないと評価した。しかし、複数人に感染させたケースもあることから増加傾向が続くと予想した。また、諸外国で患者が増えていることについて触れ、国内での感染拡大を抑制できた場合でも世界的には封じ込めることはできないため、再流行してもおかしくない状況だとした。

WHO「パンデミック現実的」

世界保健機関のテドロス事務局長は、新型コロナウイルスが国から国に拡大することを制御できない段階に達する「パンデミック」の脅威が、より現実味を帯びてきたと述べた。対応次第では、感染拡大を遅らせて制御することは可能だとし、さらなる対策を強く求めた。

感染しやすい3つの条件

専門家会議では、「①換気の悪い密閉空間」「②多くの人が密集する」「③近距離での会話や発声」の3つの条件が揃っていた場所で、感染が確認されたことも明らかになった。これを踏まえ、「換気」や、互いの距離を1、2メートルほど開けて「人の密度を下げる」こと、「近距離での会話や発生」などを避けるよう呼びかけている。

「満員電車も条件揃えば感染要因に」

政府が公表した「新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団)発生のリスクが高い日常生活における場面についての考え方」では、満員電車を例に先ほどの3つの条件について言及。「換気の悪い密閉空間に多くの人が密集することはあるが、近距離での会話や発生はあまりない」としながらも、「場合によっては近距離での会話や発生があり、3つの条件が揃うこともある」と、満員電車でも感染が起こる空間になり得ると初めて指摘された。

鉄道各社「窓を開けて」アナウンスも

NHKニュースなどによると、これに先駆けて、東京メトロでは、ラッシュ時などを中心に混雑が確認された際には、駅員が車両の窓を開けてまわるという取り組みを4日から始めたという。

また、東武、小田急、相鉄、西武、京王、東急の6社では、乗客に向けて窓をあけて車内換気に協力を求めるアナウンスを行っているとしている。


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source:NHK毎日新聞新型コロナウイルス感染症対策の見解

image by:Shutterstock

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