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中国の「不良品マスク」輸出に世界が激怒。コロナで金儲けの何様

新型コロナウイルスの制圧に成功したとして、今なお流行に苦しむ他国にマスクの支援を展開する中国ですが、やはり一筋縄ではいかないようです。台湾出身の評論家・黄文雄さんは今回、自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、中国が国外に不良品マスクばかりを出しているという事実を明らかにするとともに、各国が本気で脱中国に動かなければ国が滅びる可能性すらあると記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年4月22日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】「アベノマスク」も被害。今度は不良品マスクを世界に拡散する中国

台湾から「日本加油」入りマスク200万枚、成田到着 「真の友の証し」

4月21日、台湾政府から日本に寄贈されたマスク200万枚が成田空港に到着しました。その包み紙には、「台湾日本友好」「日本加油」(日本頑張れ)と書かれてあったそうです。超党派議員連盟の「日華議員懇談会」の会長である古屋圭司衆院議員は、「困った時に手を差し伸べてくれる方こそ真の友で感謝する。日本と台湾の友好信頼関係の絆はますます強くなっていく」と述べました。

これに対して台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表は、1999年9月に起こった台湾中部大地震のときに日本の救援隊が大活躍したことや、台湾が東日本大震災や熊本地震の際にも救援物資を贈ったことをふまえ、「新型コロナウイルスと闘うために世界が団結しなければいけない。台湾と日本は災害の時、お互いに助け合う伝統がある」と話しました。

中国およびWHOにより、世界的な防疫連携の輪から外されている台湾ですが、皮肉にも、WHOが最初に発していた武漢肺炎への楽観的意見に従わず、当初から中国との往来を中止するなど厳しい水際対策を行ってきたことで、台湾は世界でももっとも新型コロナウイルスの被害が少ない国となりました。

台湾はタイに対しても、20万枚のマスクを寄付しています。

Taiwan is helping、台湾がタイにもマスク寄付

一方、中国も他国へマスクを支援するなど「マスク外交」を展開していますが、その裏で、良品は自国用に徴収し、不良品を他国への輸出や援助に回しているといった実態が明らかになっています。JBpressの報道では、中国でマスクを生産する外国企業でも、中国当局からの命令で、マスクの出荷が差し押さえられ、不良品だけが海外へ輸出されているといいます。

マスク不足が証明した中国の非人道性と国防動員法 外国企業の生産でも良品は徴収、不良品を輸出・援助に回す

中国では国営企業のみならず、私企業、そして外国企業にも中国共産党の支部が企業内に設置され、さまざまな「指導」が行われているということは、これまでのメルマガでも述べてきましたが、上記のJBpressに寄稿した元陸上自衛隊幹部学校長で陸将だった樋口譲次氏は、そうした中国共産党の統制監督によりマスクが差し押さえられていることが、世界的なマスク不足の一因だと指摘しています。

さらに樋口氏は、有事の際に中国人従業員を予備役として招集でき、民生用資源を徴用できるとした中国の「国防動員法」が背景となってマスクが戦略物資として扱われていることも、日本へマスクが届かない理由として挙げています。

日本では妊婦用に配布されたマスクに、黄ばみや髪の毛、虫などが混入していたことが問題となっていますが、これらはいずれも中国やベトナム、ミャンマーなどから調達したものだということです。前述したように、中国が不良品ばかりを輸出用にしていることが影響しているのだと思います。日本側の検品体制にも問題がありますが、それ以上に、中国に製造拠点を持つことの問題点が、ここでも浮かび上がってきます。

中国は世界のマスク生産力の85%を占め、日本のマスクの約8割は中国から輸入されているといいます。そのため、同様のことが世界中で起こっています。

たとえばオランダは中国から医療用のN95というマスクを輸入しましたが、3月に到着した130万枚のうち、60万枚が不合格だったため、すべてを不良品として返品しました。そのような不良品にも品質証明書が付けられていたといいますから、いかにも「中国らしい」といえるでしょう。

中国製マスクと検査キットが不良、規格外で欧州からリコール

また、3月中旬にはスペインとチェコに送られた数十万枚の新型コロナウイルスのテストキットも不良品ばかりだったということです。

フィンランドでは、中国から購入した200万枚のマスクと呼吸用防護服23万個が全部不良品だったそうで、国家緊急供給庁の責任者が辞任する騒ぎとなっています。

フィンランド、中国から不良品マスク調達した責任者辞任―中国メディア

オランダなどの医療関係者は「中国の医療製品の製造・販売元がこのような危機的な状況を利用して、利益を上げようとしている」などとして、中国側の態度を強く批判する声明を発表しています。

一方で、台湾はオランダにも多くの医療用マスクを送り、感謝されています。台湾は4月1日、感染状況が深刻なEU加盟国やイギリス、スイスなど11カ国に対して、マスク計700万枚を寄付することを表明しています。

オランダが台湾からのマスク寄付に感謝、今後の医療技術協力に期待寄せる

オランダ政府の台湾に在外公館であるオランダ貿易暨投資弁事処は、公式フェイスブックページに「最前線で働くオランダの医療関係者は長くサージカルマスクの不足に直面していました。彼らは同じマスクを繰り返し使ったり、工事現場で使われるようなマスクを購入したりしています。台湾が貴重な資源をオランダと共有し、マスクを寄付してくれることに感謝します」というメッセージを投稿しています。このようなところでも、中国と台湾の国としての姿勢や民度の違いがはっきりと出ています。

世界的な困難のために一致団結を呼びかけ、困っているところにマスクを届ける台湾に対し、中国は「ウイルスはアメリカがばら撒いたかもしれない」などと責任転嫁するばかりか「世界は中国に感謝すべき」とまで言い出し、ここぞとばかりに儲けに走り、しかも不良品ばかりを売りつける。

そんな中国が台湾を統一しようというのですから、それは無理だというものですし、台湾が中国に飲み込まれることは、世界の損失でもあるといえるわけです。

あまりに各国からの苦情が相次いだため、中国当局は医療関連物資の輸出に許可制を導入しました。とはいえ、どこまで効果があるかは未知数です。前述したように、中国政府が良品を押さえてしまい、輸出されるのは不良品ばかりという構造があるからです。

中国、マスク輸出外交に綻び 粗悪品多く許可制導入

コロナ感染拡大を受けて、中国では2万8,000社以上が医療分野に新規参入しているそうです(「日経新聞」電子版2020年4月17日付)。1~3月期のGDP成長率マイナス6.8%と発表した中国政府(この数字自体が、あまりにも小さくて嘘くさいですが)にとって、この「コロナ・バブル」は願ってもいないチャンスでしょう。

それだけに、許可制にしたというのも名目だけ、いざとなれば、「保存管理が悪かったからだ」などと相手国のせいにするのは目に見えています。

かわいそうなのは、中国の「借金の罠」に嵌っている途上国です。こうした不良品を大量に押し付けられても文句が言えず、その結果、感染が拡大する可能性があるからです。これは中国による2次被害ともいえる状況です。医療品まで中国に依存してしまったツケが回ってきたともいえます。

今後、各国は本気で脱中国に向かわなければ、亡国の危機すらありえると言ってもいいでしょう。


 

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image by: Shutterstock.com

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