あらゆるメディアから玉石混交の情報が氾濫してくる現代社会にあって、その情報選びは確かに大事なことではあります。しかし、「ひとつくらいは取捨選択をしない情報チャンネルを持つべき」とするのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは記事中でその理由を解説するとともに、「取捨選択をしない情報チャンネル」として新聞を挙げ、これからは新聞を読む習慣を持っている人が評価されるとしています。
選ばない情報も必要
現代が情報化社会と言われて久しいわけで、今ではスマホひとつで脳みそに収まりきらないくらいの情報を、ほとんどタダ同然で手に入れることができるんですね。そうするとしたり顔で、
■ 必要な情報だけを注意深く選ばなきゃダメだ
って言う人が出て来るんですね。これは一部真理であるだけに、この言葉に振り回されて成長しない人が出て来るんですよね。
もちろん情報は取捨選択が必要な面があることは間違いないんですが、でもひとつくらいは取捨選択をしない情報チャンネルも持たなきゃダメなんですよ。
情報を取捨選択するということ、選んでいない情報は手に入らない(だって捨ててるんですから)ということですよ。もしそんな捨てた情報に、100億の価値があったらどうするつもりなんですか?あなたが見向きもしなかった情報が、実はあなたの未来を変えてくれるのかも知れないんですよ。
そんな情報って、手に入れてみて、確認してみない限り判断できないじゃないですか。手に入れる前に、「これは役に立たん!」って言えるんですかね?
それって思考にバイアスが掛かっているのと同じですよ。
人間って誰しも偏っているモノで、その偏り具合が個性だったりするんですが、オトナになるに従って、年を取るにつれて、その偏りのカーブがきつくなるんです。それをガンコっていうんですがね。
それを防止するために、ひとつくらいは取捨選択せず、全方位的に浴びせられる情報網を持っておくべきなんですよ。それもできるだけ良質なヤツを。
その中で一番まともだと思われているのが、古今東西変わらず存在します。それが新聞です(中国のように一党独裁で情報コントロールされているところは、最初からバイアスが掛かっていますけどね)。
新聞って、私がラグビーが好きじゃなくてもラグビーの試合結果を載せるわけですよ。そんなニュースは興味無いよって言いたくなるジャンルのことだって、事細かに報道してくれるわけです。端から端まで読んだら、その日の全方位的情報が頭に入るんですよね。注意深く丹念に読み込むことはしませんが、ざっと速読で流し読みするだけで、なんとなく頭に入るんですよ。
その程度の距離感で、興味が無いテーマの事柄を頭に入れるのが「選ばない情報」なんです。それがある時に強烈に役に立ったりするんです。いつ、どんな場面で?というのは全く予測できないんですが、どこかでふとその情報が必要になったりするんですよ。その場面で、情報を取捨選択的に受け取っている人は、無力なんですね。まったく歯が立たないわけです。
最近では新聞の世帯購読率が50%を大きく下回っているので、知らない人の方が多かったりするんですけど、だからこそそこでヒットするネタを持っている人って評価されるんです。
その種の、全方位的情報の中では、やっぱり新聞が一番上質(とはいえなくて「マシ」ですかね)なんですよ。なんたってテーマを決めてませんから。万遍なく情報が載っているわけですからね。
問題は日本の新聞の場合、社によって大きな偏りがあるところで、そこは朝日や毎日は反日的なバイアス、産経は自民マンセーバイアスと、読む前に理解してから読めば、メディアに踊らされることはなくなると思います。それでも読まないよりは遥かに良いですから。
みんなが読まなくなった今だからこそ、新聞を読む習慣を持っている人って、これから評価されると思うんですよね。
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