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大迫はヤッパリ半端なかった?サッカー日本代表カメルーン戦寸評

10月9日、オランダのユトレヒトでカメルーンとの国際親善試合に臨んだサッカーの日本代表。新型コロナウイルスの影響もあり、メンバーすべてがヨーロッパのチームに所属する選手となった「森保ジャパン」ですが、不屈のライオンとも呼ばれるアフリカの強豪国を相手に、各選手どのような戦いぶりを見せたのでしょうか。サッカー情報で人気のメルマガ『J3+ (メルマ)』では著者のじじさんが、試合に出場した日本人選手全15名を採点。さらにそれぞれについて寸評を記しています。

【日本代表】カメルーン戦の採点&寸評

GK 権田修一(ポルティモネンセ) 6.0

→ 久しぶりの代表戦。最初の試合でもスタメンで起用されたので「森保監督の中ではGK権田が1番手のキーパー」なのだろう。GKシュミット・ダニエルやGK川島とのポジション争いで半歩だけリードしているが大きなミスもなく落ち着いてプレーした。攻め込まれた時間帯もそこまで危ないシーンはなかったので「GK権田がファインセーブでシュートを防ぐシーン」はあまりなかった。「まずまずの出来だった。」と言える。

DF 酒井宏樹(マルセイユ) 6.0

→ 前半は右SB、後半はCBでプレーした。柏のときにCBでプレーする機会はあったと思うので不慣れなポジションというわけではないと思うが、代表の試合でCBでプレーするのは初めてだったのではないかと思う。驚きの起用だったが問題なくプレーした。サイズがあってスピードもあって守備力が高い選手なので「問題なくCBもこなせる選手」である。DF酒井宏のCB起用に目途が立つようだとやり繰りは相当に楽になる

DF 吉田麻也(サンプドリア) 6.5

→ この日もキャプテンマークを巻いてプレーしたが安定したプレーを見せた。スピードのあるCBではないので「相手のスピードでやられる危険性」はあったが、しっかりと対応した。DF冨安とのコンビは安定しており、現状では「DF吉田とDF冨安のCBコンビは鉄板」と言える。前半23分にはCKから惜しいシュートを放った。相手キーパーのファンブルを誘って「あわや」のシチュエーションを作った。攻撃面でも力を見せた。

DF 冨安健洋(ボローニャ) 6.5

→ ボローニャに移籍してからSBでプレーする機会が少なくないことが関係していると思うが、フリーでボールを受けたときは積極的にボールを運んでいく場面が目立った。前半だけで2つほどあったと思うが「CBの選手がドリブルでボールを運ぶ」というのは、相手の守備を崩そうとするときの有効な手段である。リスクも高いのでなかなか実行できるCBはいないが「そういうプレーが出来るようになった」というのは成長である。

DF 安西幸輝(ポルティモネンセ) 5.0

→ 代表でプレーするのは5試合目だった。前半18分に高い位置でボールを奪ってゴールに迫った場面があったが、攻撃的な良さを発揮できたのはこのプレーのみだった。カメルーンの右ウイングの選手がサイドに張って高い位置を取ったこともあって守備の場面では後手後手に回るシーンが多かった。DF長友が離脱したので大きなチャンスだったが生かせず。前半のみでベンチに下がったのも致し方なしと言える。

MF 中山雄太(ズヴォレ) 6.0

→ 久々の代表戦なので「いつものメンバーが起用されるだろう」ということは予想できた。ほぼ予想通りのスタメンだったが「MF中山雄が起用されたこと」はサプライズだった。MF遠藤航やMF板倉が起用される可能性の方が高かったが、森保監督はMF中山雄を選択。コンディションなども関係していると思うが「まずまずの出来だった」と言える。サイズがあって左利きでパスの出せる選手なのでポテンシャルは高い。

MF 柴崎岳(ヘタフェ) 5.5

→ 今回のメンバーの中でロシア組は8人だけ。スタメンはDF酒井宏、DF吉田、MF柴崎岳、MF原口、FW大迫の5人だけ。ロシア組の1人として攻守にチームを引っ張っていかないといけないが、調子自体はあまり良さそうではなかった。たくさんボールに触ってリズムを作りたかったが、攻撃の起点になるプレーは少なかった。「MF柴崎岳の出来に大きく左右される」というのが、今の日本代表の中盤の現状と言える。

MF 堂安律(ビーレフェルト) 5.5

→ ドイツに移籍してから初めての代表戦だった。この1年間で同ポジションのMF久保建が急成長しているので立ち位置は微妙である。結果を出したい試合だったが、攻撃的な良さを発揮する場面は少なかった。守備力では「MF堂安律の方が上」だと思うが攻撃に特徴のある選手なので、攻撃的な良さを発揮しないと定位置を奪われるだろう。右SHはJリーグにもいい選手がたくさんいるので落選も考えられる。

MF 南野拓実(リバプール) 5.5

→ MF中島翔が不在だったこともあって10番を背負ってプレーした。今後は「10番争い」も注目を集めることになると思うが、チャンスはいくつかあった。シュートが決まらなかった。リバプールに移籍してから初めての代表戦だったのでこれまで以上に注目が集まったが、結果を出すことは出来なかった。代表での「連続試合ゴール記録」もストップとなった。1トップの位置で起用されたFW大迫との関係性は良くなかった。

MF 原口元気(ハノーファー96) 5.5

→ 前半は左SH、後半は左WBでプレーした。MF中島翔が選出されなかったので「スタメンの可能性は高い」と思われていたが、攻撃的な良さはあまり出せなかった。守備の部分でも左SBのDF安西との連携はあまり良くなかった。3バックになった後半は左WBでプレーしたが「WBでもプレーできる」というのは強みの1つになる。MF中島翔やMF南野やMF堂安律やMF久保建には無い大きな武器と言えるだろう。

FW 大迫勇也(ブレーメン) 5.5

→ 「カメルーン戦限定の参加」となった。2戦目のコートジボワール戦は参加しないので、存在感を発揮したかったがなかなかプレーに関与できず。FW大迫のところにボールが入って来るシーンは少なかった。前半の終盤に連続でシュートを放つ場面もあったがうまくヒットせず。不完全燃焼に終わった。「代わりのいない選手」なので、FW大迫の出来やパフォーマンスに今の日本代表は大きく左右されることになる。

MF 伊東純也(ゲンク) 6.5

→ 後半開始からDF安西に代わって登場。柏時代(=メンデス体制のとき)に右SBで起用されたことがあったので「MF伊東純が右SB、DF酒井宏が左SBに入る」と思ったが、3バックに変更。右WBでプレーすることになったが持ち味であるスピードと仕掛けからいくつかチャンスを作った。スピードのあるカメルーン代表を相手にしてもスピード勝負で優位に立った。右SHの競争は激しいが右WBでもプレーできるのは大きい。

MF 久保建英(ビジャレアル) 5.5

→ 後半20分にMF堂安律に代わって出場。最後の直接FKなど2、3回見せ場を作ったが、不用意なプレーでボールを失うシーンもあった。1.5列目というのは、一番、やりやすいポジションだと思うが、出来はそこまで良くなかった。代表では8試合目の出場。途中出場がほとんどなのでプレー時間は短いが、そろそろ結果を出したいところである。分かりやすい結果を残さないとMF堂安律などとの序列は変わらないだろう。

MF 鎌田大地(フランクフルト) 5.5

→ 後半26分にMF南野との交代で途中出場。「アピールするには十分な時間はあった」と言えるが、大きな見せ場はなかった。コートジボワール戦はFW大迫が抜けるので1トップの位置でのスタメン起用が考えられる。

MF 菅原由勢(AZアルクマール) なし

→ 唯一の初代表。注目を集めたが後半41分にMF原口に代わって出場。そのまま左WBでプレーした。本職は右SBになるが左サイドでもプレー可能。CBやボランチでもプレー可能なのでユーティリティー性は高い。

image by: charnsitr / Shutterstock.com

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