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懐かしさが消費者の心を掴む。なぜノスタルジーは商売になるのか?

かつて軽自動車の排気量が360ccだった時代があったことをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、今もカルト的人気を誇る、50年近く前に生産を終えた軽自動車を扱う整備工場を紹介しつつ、「価値のある古いモノを見つけ出し、お客さまに紹介する」というビジネスモデルを考察・解説しています。

価値のある古いモノ

東京武蔵村山市に、古いホンダ製の軽自動車を専門に、修理・修復する工場があります。ホンダZ、N360、ライフ、バモスといった、オールドファンのいる車種を扱っています。

いまでは、純正部品もなく、修理できる工場もありません。よって、この工場は、口コミやネットで評判となり、多くの顧客を抱えるようになりました。

新しいモノが次々と生まれては消えていく中でも、人びとにずっと愛され、残っていくモノがあります。そんな価値のある古いモノを見つけ出し、お客さまに紹介するのも、ひとつの商売となります。

ある瀬戸物屋さんでは、売れずに何年も残っていた在庫が、古くなり過ぎて、いまでは骨董品となってしまいました。しかし、それが現在、価値を持ち、売れていると言います。

子どもの頃に食べていたお菓子やジュースが、大人向けにリニューアルされて、注目を集めています。「懐かしさ」や「大人向け」ということで、興味を持ったようです。

定番お菓子の高級化は、数年前から始まっており、大人気・大行列となっています。「古いものは、新しい」という感覚が、消費者の志向として定着しているのではないでしょうか。古いものはいくらでもあります。それを探し出せば、次なる新商品に繋がります。

ワクワク感

ガラガラ抽選会、三角くじ、電子ルーレット……。これらのミニイベントをやると、確実に集客できます。それだけ、お客さまはギャンブル好きだということです。賞品にもよりますが、ワクワク感がイベントを盛り上げます。

この手法を取り入れた、さらに集客効果の高い販促策があります。「10人に1人 無料」キャンペーン。お会計時、10人に1人は無料になるという販促策です。

お客さまから見ても、お店側から見ても、かなり思い切った販促のように感じますが、実は、「10%OFF」と同じことなのです。

厳密には、当選した人の購入額によっても変わるのですが、売り上げ全体から見ると、「10人に1人 無料」は、「10%OFF」とほぼ同じ金額になります。「10%OFF」にインパクトはありませんが、「10人に1人 無料」は、大きなアピールになります。

image by: Rakhmat Darmawan / Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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