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「部下が報連相を守らない」と嘆く上司は、まず自分の胸に手を当てろ

ビジネスの世界では常識中の常識と言われる報告・連絡・相談、いわゆる「報連相」ですが、この「報連相」を部下がちっとも守らないと嘆いている上司はいませんか? 無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』著者の佐藤しょ~おんさんは、「報連相」が滞りなく回るようにするためには、まず変わるべきは上司だとして、その理由と解決法を紹介しています。

報連相は誰のため?

ビジネスの世界では報連相、報告、連絡、相談は欠かせないということが定着しているわけですが、報連相が無くて困るのって誰なんですかね?という問いをちゃんと考えた方が良いと思います。

今までの常識では、これは部下の義務で、やらないと部下が困る状態、状況になると、まことしやかに言われていたわけですが、報連相が無くて困るのはこれは圧倒的に上司の方ですよ。

報告と連絡って、コクピットに座っている操縦士から見たら、これは計器を見るのと同じなわけですよ。誰がどこに、どれだけの速度で、どんな武器を持って、どの敵に向かって進んでいるのか?がこれによって分かるわけで、これを把握できるから、的確な指示を出せるわけです。

報告と連絡が無くて、部下が上司の知らないところでドンパチを始めていて、それで劣勢に立たされても相談が来なかったら、部隊は全滅しちゃうかもしれないわけで、もちろんそうなっても上司として責任を取らされるわけです。

そう考えたら、報連相って上司の方が部下に対して、

 ● お願いですから、ちゃんと報連相してください!!

って言うべき事案なんですよ、本来は。それを上司の権限で、命令しているだけなんですね。

で、この報連相が上司の命令によって滞りなく為されているのなら良いのですが、ちゃんと回っていない組織ってこれがグダグダだったりするんです。グダグダというのは、漏れがあったり、タイミングが遅れたり、虚偽があったりということです。

これは誰の責任か?というと、そんな報連相しかしてもらえない上司の責任なんです。

だって、適時に正しい報告を必要としているのは上司なんでしょ?だったら上司の方が部
下に働きかけて、適時に正しい報告をしたくなる仕組みを作らなきゃダメですよ。

例えば、報連相というのタダの事実、ファクトを伝えているだけなのに、その報連相に対して、

 ▼ なんでこれしか売れていないんだよ?もっとちゃんと売ってこい!
 ▼ どうしてこんなクレームが多いんだよ?オマエら何やってるんだ?
 ▼ 注文がキャンセルになった?だったらなんで他で辻褄を合わせないんだ?

みたいな反応をするダメ上司がいたりします。こんな反応をしたら、その部下は次から適
時に正しい報連相をしなくなるはずです。

だってこの例って「事実を報告しただけ」なんですから。現状はこうなっていますよ、という報告に対して、行動を叱責していますよね。報告者は事実を伝えただけ。その事実に対していつ、誰が、何を、どこまでやるのかというのは、これは別次元の話です。なぜならばそれは未来の話だからです。事実は過去の話です。

過去の事実の話をしているのに、そこから先の未来の話にすり替えて、それを叱責してしまったら、

 ■ あ、この人にありのままを報告したら叱られるのね

って、どんなおバカちゃんでも理解しますよ。だから次回からは叱られないようにタイミングを変えたり(これによって適時が失われます)、事実を曖昧にしたり、虚偽を混ぜたり(これは正しい報告ではありません)するに決まっています。これはその人にとっての防衛策ですから。

組織ってこれが複数起こると崩壊に向かって進むんですよ。

その原因が実は上司の側にあったということを知らない上司が、世の中にはたくさんいるんですけどね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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