MAG2 NEWS MENU

「みんなやってるよ」と子供が言い出したらとるべき親の行動とは

子供の口から「みんなしているのになんでだめなの?」という疑問を聞いたことはありませんか? 今回の無料メルマガ『幸せなお母さんになる為の子育て』では、 お子さんのそんな口癖の接し方に悩んでいるというお母さんに、著者のパピーいしがみさんが回答しています。

みんな××~の口癖

こんばんは。パピーいしがみです。

さて、今日、お届けする内容は「みんな××なのに~」という口癖についてのご相談です。

チーさんからはこんなご報告を頂きました。

今日は以前、ご相談させて頂きながらお返事していなかった件についてご報告させて頂きます。

以前は一人息子の口癖、何かというと「みんなは××なのに…」と拗ねたり、ごねたりする、という事をご相談させて頂いたのですが、あれから3か月ぐらいで、全くなくなったわけではありませんが、かなり減ってきたと思います。
(※ お返事の続きは後半で紹介します)

子供の「みんな××なのに…僕だけ…」という言葉は、きっと多くの方が耳にされていると思います。

例えば「みんなゲームを持っているのに、なんで僕だけダメなの」とか、「みんな10時までテレビを見ているので、なんで僕だけ9時までなの?」とか、子供の「みんな××」は、私たち親の気持ちを動かすためのパワーワードで、それを使うと、親を自分の思い通りに動かしやすかったりするのです。

なので、チーさんにはこんなふうにお返事をしました。

チーさん、こんにちは。パピーいしがみです。

息子さんが「みんな~」という言葉を口癖のように使うみたいですね。そして親としては、その言葉を聞くと、気持ちが揺らぐというか、少しモヤモヤするみたいです。

実は、これって理由があって、私たちは誰でも「人と同じでいたい」という気持ちがあります。特に正解がわからないものについてはどこかに「周りと同じことをしていれば安心」という気持ちがあるのですね。それは言い方を変えると「周りと違う事をしていると不安になる」という事でもあります。

息子さんが「みんな~」という言葉を言うと、チーさんがモヤモヤする、という事は、もしかしたらチーさんご自身が「周りと違う事をしていると不安になる」方ではないかな?と思うのですがどうでしょう?

ちょっと私が過去に経験したお話をしますね。これは私がまだサラリーマンで、ある従業員からクレームを受けた時の事です。

従業員の男性A君は、自分の上司(店長)の不備について苦情を言っていて、最後に必ず「みんなそう言ってます」と言うのです。従業員全員が同じように不満を感じているのなら、すぐにその上司に注意をしなければなりません。なので「みんなって従業員全員が言ってるの?」と聞きましたら、彼の返事は「はい。みんなです」でした。なので「じゃあ、みんなの声も直接聞いてみたいから、特に声を上げている人を教えて」と言うと「いえ、それは僕の口からは言えません」と言うのですね。

でもこれっておかしいですよね。みんなが声を上げているのなら、特に苦情の強い人の名前を言ってもいいはずです。なのに「僕の口からは言えない」と言うので「じゃあ、検討して返事をしますのでちょっと時間をください」とだけ言って、その時は別れました。

その後、そのお店の古くからいるパートさんや、副店長など、数名に「こんな事を聞いたけど、どうなの?」と聞きますと、「そんなことないと思いますよ」とか「私はあまり気になりませんが…」との返事で、どうやらA君が言うほど問題になっている訳ではないようだな、と判断しました。

そこでA君には「店舗の何人かに聞いてみたけど、聞いた中ではそれほどの問題は感じなかった。でも沢山の人が不満を感じているのなら、連名でいいから文書で報告書をくれるかな?」とだけ言っておきました。

結果的には、その後、報告書は提出されず、この問題もうやむやになりました。

A君は自分の言葉を正当化するために、また、私の気持ちを動かそうと思って「みんな」の言葉を多用していたんですね。

そこでチーさんの息子さんの口癖「みんな」について考えてみたいのですが、多分チーさんの息子さんも自分の願いを叶えてもらうために「みんなは××なのに、僕は…」と言っているのではいかな?と思うのです。

もちろん、最初からそれを目的にしていたのではなく「みんな」と言った時にお母さんの雰囲気が変わったり、考えが変わったりした事を感じて、「みんな××なのに…」のような言い方をするようになったのでは?と思うのです。

ゲームやテレビの決まりや、寝る時間、起きる時間、お小遣いなど、それぞれの家庭で違っていいことなのですが、周りがそうでなかったりすると不安になりますよね(^^)。でも「家庭内のルール」は、他の子と違っていいのです。それを子供が「みんなと違う」と言ったって「みんなそれぞれの家で決まりごとは違うんだから、みんなとあなたは違うんだよ」でいいんですね。

でも一つ、思い出してほしいのですが、チーさんご自身が息子さんに「ほら、みんなやってるよ。あなたもしなさい」のように、言った事はなかったでしょうか?「みんながやってるからあなたもできるはず」とか「みんなと同じようにやりなさい」のように、幼少期などに子供を動かす為に親が「みんな」を使っていると、子供も親を動かす目的で「みんな」を使うようになるのです。

又、「みんな〇〇なんだよ」と子供が訴えることで、親の姿勢を変えることがあったりすると「この言い方、使える!」と、自分の都合に親が合わせてくれるように、子頻繁に使うようなったりします。

なので、お母さん自身が「みんな」をどんな風に使っていたか?そして子供が「みんな」を使った時に、妥協したり姿勢を変えてしまっていなかったか?を振り返ってみてほしいのです。

もし今まで、チーさん自身が子供を動かす為に「みんな」を使っていたら、ご自身でその言い方に気を付けて止めること。そして子供が「みんなは××なのに…」と言って、子供の要望を聞いてしまったことがあったのなら、「よそはよそ、うちはうち」と、チーさんが考える基準で結構ですから「我が家のルールはこれです。他の家がどうであれ変えません」と親の姿勢を変えず、毅然と貫かれたら良いと思います。

くれぐれも、それぞれの家庭の決め事は、周りに合わせる必要もありませんし、もし参考にしたい時には、友達の親に直接聞いてみたりして、子供の前では不安な気持ちを表さない事が大事です。

子供の「みんなは××なのに…」にとらわれず「あ、そうなの?」ぐらいで気に留めないようになさってみてください。

と…こんなお返事をしておいたのですが、チーさんから頂いたご報告の続きはこうでした。

パピーさんが言われたように、私はとても周りの目が気になる方で、特に子供が小さい頃は、「みんなやってるよ、自分だけできないと恥ずかしいよ」などの言葉も使っていました。おっしゃる通り、子供を動かすための言葉でした。

子供に「みんなは〇〇なのに、なんでうちは××なの?」と言われると、今まで「こうしなさい」と言っていたことも「じゃあ、パパに聞いてみて…」と結果的に方針が変わるって事も、よくありました。子供の言葉におろおろしてしまっていて、毅然とした姿勢なんて全くできていませんよね。パピーさんからお返事を頂いて「あ~、原因は私が作っていたのか?」と知ってショックでした。

パピーさんがお話しくださったA君ですが、私が「こんな大人になってほしくない」と思っていた姿だったので、私の優柔不断なところは昔からずっと悩んでいた事でしたが、このままだと、子供をA君のようにしてしまう!と思って、それからは「みんなは〇〇なのに…」と言っても「家庭のルールは人それぞれだから、ウチのルールは変えないよ」と言ってみたり、子供が不機嫌になったりぐずったりしても「自分の態度は変えない」と自分に言い聞かせ、簡単に折れないように気を付けました。

すると、その時はぐずぐず言っていても、そのうちに機嫌が直って普通に話してくるようになったりして、落ち着いてきたように感じます。パピーさんの言われていた「親の姿勢」の大事さがとてもよくわかりました。

まだ年長さんですが、これからもっと親を動かそうとしたり、親の出方を伺って言葉や態度を変化させていくんですよね。人の言葉に流されてしまいやすい私。これを機会に自分の姿勢を貫けるようになろう!と決意したところです。今後とも、よろしくお願いします。

チーさん、ご報告ありがとうございました。息子さんの「みんなは××なのに…」の口癖も減ってきたようでよかったです。「親の姿勢を貫く」はややもすると厳しく接しがちになりますから、微笑むことや褒めることも意識して増やしてくださいね♪

NOはNO!でもYESはYESとしてメリハリをつけていただければ…と思います(^^)

image by: Shutterstock.com

石神明生この著者の記事一覧

子育て・育児の悩みを解決された生の声をお届けしています。あなたの子育ての悩みの解決になるようなヒントや、あなたの気もちを楽にしてくれるお話など、きっと参考になりますよ。まぐまぐ大賞、生活情報部門、第1位を頂いたメルマガです♪

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 幸せなお母さんになる為の子育て 』

【著者】 石神明生 【発行周期】 毎週日曜

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け