今まで軍事力、情報力、経済力の3つによって動いてきた世界が、変わろうとしています。そんな変化を伝えるのは、作家でユーチューバーの顔も持つ小名木善行さん。自身のメルマガ『ねずさんのひとりごとメールマガジン』の中で、米国と中国の政治経済を詳しく解説し、日本に起き得る影響について語っています。
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パワーの時代からクレジットの時代へ
世界はこれまでパワーによって動いてきました。
パワーというのは、
軍事力(武力)
情報力(知識・信仰)
経済力(カネの力)
の3つによって構成されます。
第二次世界大戦までは、軍事力の時代です。けれど、石原莞爾将軍が見事に喝破したように、核の時代になると、大国同士の直接衝突はなくなり、軍事による戦いは、もっぱら情報力と経済力の戦いになりました。
情報力は諜報活動を生みますが、これに注力したのが旧ソ連、経済力の強化に注力したのが米国でした。結果は、経済(カネ)が勝ち、ソ連は崩壊し、米国一強の時代となりました。
ところが、成功体験への埋没の結果、米国はカネ=パワーという方向へと定性進化をはじめ、いまではサーベルタイガーと同じように、絶滅への道をひた走るようになってきました。
日本はというと、戦後の焼け野原の状況下から、米ソが冷戦状態になることによって、米国は日本にあらゆる特許を日本に無償で提供し、その特許を利用して日本は工業化に成功し、かつてない高度成長を遂げることができました。
日本だけではない。西ドイツも同じです。そして西側経済が、東側に大幅な格差を開けることにより、結果、ソ連は崩壊への道をたどりました。
日本は、約束事をちゃんと守る国です。そして日本との共闘によって東西冷戦を制した米国は、その成功体験に従って、イエローでも信用できるとばかり、今度はチャイナにあらゆる特権を与えるようになりました。
チャイナはこれによって、未曾有の経済の高度成長を得ることになります。
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ただ、米国の誤算は、チャイニーズが日本人と同様に、約束を守り、感謝を知る民族であると勘違いしたことです。
経済力を付けたチャイナは、ありとあらゆる不正行為によって、世界の超大国となっていきました。それどころか、米国の政治経済を、かつてない混乱に陥れる工作活動まで展開するようになっていったのです。
これはチャイニーズマフィア経済とも呼ぶべきもので、現在、人民元は、公表されている10倍の通貨が発行されていると言われています。
それが事実なら、元は10分の1に価値が下落するわけで、世界第二位を自慢する中共は、公称は16.6兆ドルを自称するGDPが、実はその10分の1の1.66兆ドルしかないことになります。
ということは、実態はGDP世界12位のオーストラリア程度の実力、日本の3分の1程度の実力しかないわけです。
けれど、このことが公開されてしまうと、中共の人民元は暴落します。そうなれば、人民元と紐付けられている米ドルもまた、暴落することになります。米国民の所得が、いきなり半分以下に急落するわけです。これはなんとしても避けたい。
避けることができないなら、今のうちに、稼げるだけ稼いでしまえというのが、米国の軍事産業系企業、石油系企業、薬剤系企業であり、米国の大金持ちの思惑ということになります。
詳細は省きますが、そのために起きたのが567であり、またウクライナ紛争であり、その準備のために起きたのが昨年末の大規模な不正選挙であったわけです。
中共にしてみれば、米国の没落は願ったり叶ったりですから、不正選挙の後押しを行ったりしていたわけですが、どっこい、米国は、そんな中共の思惑は完全に見抜いています。
ウクライナ問題は、まだまだ長引きます。そうしてロシアが中共への手綱を、ちょいと緩めると、中共は、東シナ海、そして台湾へと魔手を伸ばすことになるでしょう。そしてこのときが、中共が世界から袋叩きされるタイミングになります。
人民元の崩壊は、ドルの価値の下落を招きますが、それによって分裂の危機となる米国ドルを救い、ドルを支えるのは、おそらく日本です。
現時点で、世界で最も信頼できる通貨。それが円だからです。
結局、世界は、マネーの量的価値から、安心して取引ができる信頼価値へと価値基準が変化していくことになることでしょう。そしてそうなったとき、世界で最も信頼される通貨が、世界の地図を大きく塗り替えることになります。
世界は、力の時代から、信用の時代へとシフトしようとしているのです。
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