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一歩間違えると“保険貧乏”に。ピッタリの生命保険がわかる「たった一つの法則」

人生の中で1番の買い物は「マイホーム」と言われますが、2番目に大きな出費といわれるのが「保険」です。数ある保険の中で、どのプランを選べば良いのか迷うところですが、無駄を省いて「ピッタリの保険を選ぶコツは一つしかない」と語るのは、ファイナンシャルプランナーで『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』などの著書でも知られ、NEO企画代表として数々のベストセラーを手掛ける長尾義弘さん。長尾さんは、ライフプランに合わせた保険の種類を紹介しながら「保険貧乏」にならないための注意点についても解説しています。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

難しいこと一切なし。自分にピッタリの生命保険がわかる「たった一つの法則」

「保険って何を基準にして選んだらいいのかさっぱりわからない」
「保険商品がいろいろあって、選ぶが面倒!」

こういった声はよく耳にします。

その気持ち、よくわかります。「面倒だし」「複雑だし」そもそも商品が比較しにくいのです。

保険というのは、金融商品の一つです。しかも高額です。

保険をよくわからない人にとっては、自分にピッタリの保険を見つけるのは、とっても大変な作業です。

でも、超簡単な「たった一つの法則」で、自分にピッタリの保険を見つけることができます。

今回は、その方法を特別に解説します。

タダより高いものはない、と言えるのは「保険相談」?

保険商品というのは難しくてよくわからない。できれば誰かに相談したい。「それなら、保険の営業員に聞くのがいちばんいいのでは? なんてったって無料だし!」なんて思っている人は、間違いです。

保険会社の営業員は、その保険会社の保険商品しか取り扱いができません。だから他社の保険商品と比較することはできないのです。そして、保険営業員は保険商品を販売するのが仕事です。一生懸命に相談にのってくれるのは、保険を買って欲しいからだと思ってください。

「それでは、複数の保険会社の商品を取扱っている保険代理店なら、保険商品の比較ができのでは?」と思ってしまいますが、基本的には同じです。別にボランティアで保険の相談にのってくるのではありません。保険商品を販売するのが仕事で、販売手数料が売上げになるからです。「あなたには保険は必要ありません」などというアドバイスはしてくれません。

ですから、自分にピッタリ合う保険を提案してくれるかというと、けっしてそうではないことが多いと思います。

よくあるのは、必要のない保険まで提案してくるので、「気がついたら高額な保険に加入していた」ということもあります。

保険というものは、人生で二番目に大きな買い物だと言われています(一番目はマイホームです)。

生命保険文化センターの調べによると、1世帯が年間に支払っている保険料の平均は37.1万円です。生命保険というのは超長期の契約になり、20年・30年もの間、保険料を支払っています。場合によっては40年も支払うってことになります。年間37.1万円を30年間払うと、1113万円です。かなり高額になるというのがおわかりになりますでしょうか?

保険の基本がわかれば、必要な保険がわかる!

こんな高額な商品を、よく考えずに人に勧められるままに契約するなんて、無謀なことだと思いませんか? やはり自分で納得のいくような保険に入りたいですよね。

とは言っても保険商品の選び方は難しい……。

そこでまず、保険の基本的な意味に立ち返ると、自分に必要な保険がわかります。

保険の基本とは、「滅多に起こらないけれど、もしそれが起こったとき経済的損失の大きいものに備える」です。

「経済的損失が大きくてリスクを自分で抱え込めない場合の備え」としての保険です。

自分にとって経済的損失の大きなことは何かということを考えると、どんな保険が必要なのかわかってきます。

では、保険の基本をいくつかのケースに当てはめて考えてみましょう。

・就職したばかりのケース

社会人になったばかりで、恋人はいるけど結婚はしていません。両親と同居です。もし、自分が死んだとしても、悲しむ人はいると思いますが、扶養家族はいないので経済的に困る人はいません。ですので、まだいまは生命保険は不要です。

・子どものいる家庭のケース

結婚をしていて、小さい子どもがいます。自分がもし死んだら、残された家族は経済的に困ります。子どもが小さいので、これからの教育費や生活費など、かなりのお金が必要になってきます。子ども1人当たりの教育費として2000万円くらいは必要になります。これは経済的損失が大きいと言えます。ですので保険は必要です。死亡保障(定期保険または収入保障保険)を選びましょう。

・病気やケガで入院したケース

「病気やケガで入院というのは、滅多にないものの、たまに起こる可能性があり、経済的損失も小さいものです。この場合は保険ではなく、貯蓄で備えましょう」と言うことです。病気やケガで入院しても自己負担というケースはそれほど多くはありません。なぜなら健康保険で自己負担は3割ですし、高額療養費制度があるので、どんなに治療費がかかったとしても一般的な収入の人は月額9万円前後しかかかりません。ある程度の貯蓄があれば、医療保険に入る必要はありません。

なんでも保険に頼ってしまうと「保険貧乏」に!

このように、生命保険というのは、何か困った時にお金で解決してくれる手段です。保険に入ったからと言ってなぐさめてくれたり、家事を手伝ってくれるわけではありません。保険金・給付金を受け取るだけです。

と考えると、なんでも心配だからといって保険に入っていては、保険料の支払いで家計が厳しくなってしまうので本末転倒です。

「経済的損失の大きいものだけに備える」のが、保険のもっとも効果的な入り方です。

多くの場合、経済的損失が大きいのは「死亡リスク」と「働けなくなったときのリスク」になります。

自分にとって大きなリスクとは何か、を考えることで必要な保険がわかります。

では、具体的にどんな商品がいいのかということになってくると、保険の知識・商品の知識が必要になります。

毎年、筆者が監修している『NEWよい保険・悪い保険』は、保険会社の広告がいっさい入っていません。つまり「忖度なし」で保険商品をランキングしています。個別商品を選ぶ際には、広告が入っておらず、忖度のない保険のガイドブックを参考にされてはいかがでしょうか?

あなたにピッタリな、よい保険選びの手助けになればと思います。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

image by: Shutterstock.com

長尾 義弘

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