前回の記事『居酒屋で上司の愚痴を言うサラリーマンの給料が低い当然の理由』では、部下が自分の出世のために上司に何をすれば良いかと語ってくれた、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。今回はその逆で、上司が部下に対して何をすべきかについて教えてくれます。
部下の給料を上げているか?
今日は部下を持つ人のために書こうと思います。
前回は部下の立場で、上司が出世するように上司のニーズやペインを解決すると昇格したり昇給するよという話をしました。
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今回は立場を変えて、上司は何をすべきなのかということを書こうと思います。それが、
● 部下の給料を上げているか?
なんです。
部下がなぜあなたに付いて来るのか、あなたの指示に従うのか。ひとつにはクビになりたくないとか、干されたくないというどちらかというとネガティブな理由ですね。もうひとつは、
● この上司に付いて行けば給料が増えるから
なんですよ。
この人の指示に従って頑張ることで、組織の業績が上がったり、本人のスキルが高まったり、成果が出たりすることを期待しているわけで、その最後のゴールは、「給料が増える」なんですよ。
だからそれを実現させてあげないのなら、あなたは上司としての仕事をしていないということになるんです。
なぜあなたは部下を叱ったり、あれはダメだこうやれって言ったりするのかというと、そうすることによって部下が成果を出せるようになるからなんですよ。
ここでダメな上司って、自分がラクをするためだってホンネが出ちゃうんですね。確かにこれはホンネなんだけど、ラクした見返りとして給料を増やしてあげないとダメだと思いますよ。
お前の給料を増やす手伝いをしてあげているんだよ、という気持ちが上司としてのあなたの根底にあるべきなんですよ。
もちろん今の日本では、余程の外資系企業で無い限り、上司が部下の給料を決める権限は無いと思います。
会社によっては人事だったり、事業部門のトップが決めたりするんでしょうけど、その人達を説得する、もしくは少なくとも昇給を申請することはしなきゃならないんですよ。
それをするためには、相応の成果なり、実績が必要ですよね。まさか手ぶらの状態で昇給を申請するわけにはいきませんから。
そういう手柄を上げさせることが上司としてのあなたの仕事なんだって考えるべきなんです。
成果を出しているから、高い実績があるから、エコヒイキではなく正当な評価としての昇給をゲットできる。
ゴマ擂っておべっかを使ったから給料が上がったわけじゃない、ということが昇給しなかった人達にも分かるようにする必要があるんですよ。
人材育成の土台にこのマインドが無いとダメだと思いますよ。
これは全ての部下にやれるような話ではありません。多分5人に一人もいれば上等で、フツーの組織だと10人に一人くらいしか、その可能性がある人はいないかもしれません。
でもあなたのお眼鏡に適う人(つまり実績を上げられそうな優秀な人)を見つけなきゃならないですし、見つけたら、どういう戦略でその部下の給料を上げてあげられるかを考えなきゃダメですよ。
厳しいことを言っても嫌われない上司って、部下の方から見てもこのことが分かっている、気持ちが通じ合っている人なんですよ。
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