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Vancouver, CANADA - Aug 21 2022 : Logo of Unification Church (The Family Federation for World Peace and Unification) from its website on iPhone.

中国本土では「旧統一教会」はどう見られ、どう報道されているのか?

日本では政治家との癒着関係が報道され続けている旧統一教会ですが、中国では一体どのように見られ、報道されているのでしょうか。中国出身で日本在住の作家として活動する黄文葦さんは今回、自身のメルマガ『黄文葦の日中楽話』の中で、中国人の視点からみた旧統一教会について紹介しています。

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「旧統一教会」は中国政府から邪教だと認定される

Question

日本の「旧統一教会」問題について、中国ではどんなふうに報道されているのですか?

黄文葦さんからの回答

中国政府から邪教(カルト)だと認定される宗教が多いそうです。「旧統一教会」はその中の一つです。偽善の邪教組織だと言われます。

中国の報道を見ると、「旧統一教会」の罪は以下のようにあります。

一つは「乱点鴛鴦」(らんてんえんおう)です。教会が定めた結婚を信者に強制的に受け入れさせることです。その教えでは、結婚の唯一の目的は、原罪のない子供を産み、神域を拡大する使命を達成することです。

また、教会は、信者が自分の人生を捧げることを求めます。信者が統一原理を聞き、修練会に参加し、7日間断食し、その後40日間開拓伝道し、人々に統一原理を説き、3人を教会に引き入れることです。

信者のお金を不正に奪うこと。各信者は、最初の3年間は自分の収入のすべてを納めなければならず、3年後には毎年収入の10分の1を納め、それまでの「罪」の償いのために教会にお金を集めなければならなかったのです。米国、日本、韓国における統一教会の財産は、合計で約26億米ドルと推定されています。

もう一つ、信者に洗脳し続けることです。統一教会は、キリスト教の信仰の一部を歪曲して活用するほか、互いの神秘的な信仰の要素も取り入れているということです。教会を離れようとする者には、悪魔に取り憑かれることを告げて止めさせることです。

以上のように、中国では、「旧統一教会」は完全に悪的なイメージです。日本の「旧統一教会」問題について、日本の政治家と「旧統一教会」の関連を多く取り上げているのです。勿論、完全に批判的な視点です。政治家が教会を利用して、選挙活動を行うことです。また、安倍家3代と統一教会の60年にわたる知られざる関係についても、日本のマスコミを中心に引用して報道されました。

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中国人は異常気象をどのように受け止めている?

Question

中国の人々は昨今の異常気象をどのように受け止めているのでしょう?

黄文葦さんからの回答

今年の夏、中国各地には40度以上の気温の地方が多かったです。重慶では最高気温45度、上海では100年に一度の異常気温を記録しました。その一方で、8月中旬、40度以上の高温が広範囲で発生した時期に、北西部などではまだ雪が降った地域が全国的に多くありました。

新疆ウイグル自治区のアルタイ地方では多くの山岳地帯で降雪があり、雪の厚さが10cmを超える地域もありました。また、清河県の三道海子景勝地では降雪があり、最低気温はマイナス4度でした。

夏の暑さがまだ抜けず、東北地方ではまた雪が降っていました。複数のネットユーザーが東北地方の長白山に雪が降る映像を撮影し、前日まで夏の景色だったのに、一夜明けて予想外に雪が降ったと言います。飛雪は8月に復活したということです。

2022年の夏は、四川省成都市の人々にとって忘れられない夏になることは間違いないでしょう。最初は暑さと電力制限、次に厳しいコロナ対策によるロックダウン、そして自宅に籠っていて出られない時、強い地震が襲来しました。

もちろん、こうした異常気象は、中国政府や国民の間に不安と心配を与えているようです。あるネット上の論評では、次のように指摘されています。

世界の平均気温が2度上昇すると、上海や広州などの沿岸都市は海面上昇により完全に水没するという可能性が出ています。暴風などの異常気象の頻度が1,000%増加します。サンゴはほとんど消滅すること。人類は絶滅の危機に瀕することになります。ですから、気候が生存に適したものになるためには、人類は温室効果ガスの排出を減らし、木をたくさん植えるなどの対策をとる必要があります。

学者も気候の異変を心配しているようです。極端な気候変動の増加は、強い大気反応を引き起こし、食糧作物の安全性など、さらなる「ノックオン効果」をもたらすと考える学者もいます。

ただ、わかっているだけで、人類はCO2排出量も歴史的な場面を作っていることに目覚めていないようです。地表付近の大気中のCO2濃度の世界平均は現在414.7ppmに達し、2020年の平均から2.66ppm増加しました。これは10年連続で年率2ppm以上増加しており、63年間のモニタリング記録で最も速いペースとなっていると指摘されます。

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image by: Koshiro K / Shutterstock.com

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在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。

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【著者】 黄文葦 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第3月曜日(年末年始を除く) 発行予定

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