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Toned image of businessman in black business suit on longboard walking with cup of coffee in his hand. Freelance man hurrying to his office.

仕事がどんどん舞い込んでくる人が「完璧な仕事」をしないワケ

仕事ができる人、新たな仕事のチャンスを貰える人は、そうでない人と何が違うのでしょうか?その理由をズバリ伝えてくれるは、メルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者、石川和男さん。完璧な仕事をしないほうがいいって本当ですか?

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完璧主義者にチャンスがこない理由とは?

クライアントから依頼をいただく。新しいプロジェクトに声をかけてもらう。そんなチャンスがやってきたとき、何が一番ものをいうと思いますか?

仕事の質ですか?いや、違います。

答えは「スピード」です。スピードは、ビジネスに大きな差を生みます。

書類や企画書などの成果物は時間をかけて100点満点を目指すより、70点、80点の出来で良いので、スピードを上げることが先決です。

こんな経験はありませんか?「会議に使う内部資料の数字を出して」と部下に指示をしたあなた。簡単な計算で済むので、すぐに持ってくると思ったのに、なかなか持ってこない。

1時間経ち、2時間経ち、だんだん会議の時間が迫ってきたので、もしや別の仕事が入って手につかないのかと心配になり、部下のもとに行き「さっき頼んだ数字はまだ?」と聞いてみると、「あと1時間で完成します」と驚きの返事が!

状況を聞いてみると

 ・ざっくりな数字でよかったのに、1円単位まで計算
 ・手書きでいいのに、ワードで作成
 ・エクセルで棒グラフを作り色付け
 ・詳細な資料をネットで検索してプリントアウト

詳しく説明していなかった自分も悪いが、まさかここまで完璧に仕上げていたとは。

笑い話のようですが、一流大学を卒業した社員ほど、子供のころから常に100点満点でなければいけないと叩き込まれて育ったせいか、そんな完璧主義の落とし穴に落ちてしまうことが本当にあるのです。

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某大手建設会社の専務に聞いた話です。

「当社の新入社員は有名大学卒業者が多く、わたしが何度『提出書類は、完璧よりもスピード重視。60点の出来でもいいから、もっと早く提出しなさい』と言って聞かせても、完璧を目指してなかなか提出してこない。子供のころからの完璧主義はそれほどまでに根深く染みついていて、この癖は30代になるまで続くんですよ」

わたしは、名前さえ書けば受かる定時制の夜間の大学出身で、一流大学出身ではありませんが、「社会人になったら、役員になりたい!」と、燃えていました。そのため、新人時代は『与えられた仕事は、細部まで完璧に仕上げよう』と決めていたのです。

ある日、広報部から社内報に掲載する原稿の執筆と、写真を切り貼りする仕事を依頼されました。私は例によって完璧な仕事を目指し、1日がかりで作業していました。

すると、どうなったと思いますか?経理担当者の先輩から、「お前はそんな1円にもならない仕事にいったい何時間かけてるんだよ!お前がグズグスしているから、いつまでも他の仕事を頼めないじゃないか!」と怒鳴られたのです。

今なら先輩が言った言葉の意味がよくわかります。しかし、当時はショックでした。わたしにとっては、完璧こそすべてでした。褒められこそすれ、まさか怒られるとは思っていなかったのです。当然、怒られた理由もわかりませんでした。

こんな話もあります。イベントを企画したいと思った主催者が、有望な2人のフリーランスに連絡をとりました。一緒に企画、立案をしてほしいという依頼です。その時にどちらを選んだかというと、すぐに連絡をし、ざっくりとした企画書を提出した側だったそうです。企画書の質は、後から提出した書類のほうが完成度は高い。ですが、主催者はスピード重視で人を選んだのです。

仕事に燃えている社員やヤル気に満ち溢れているフリーランスに限って、完璧に仕上げようと努力してしまうもの。しかし、不必要な完璧を目指して時間をかけ過ぎるのは、ただの無駄です。さらに言えば、時間をかけて作ったものの方向性が間違っていて、やり直しになったらとんでもない時間のロスになってしまいます。完成度は途中の段階で報連相(報告、連絡、相談)をすることで、やり過ぎもやり間違いも防ぐことができます。かつ、チームですり合わせができるので効率的です。

仕事の成果とは「完成度×時間効率」です。どれだけ完璧に仕上げても、「仕事が遅い」「遅いから一緒に仕事をしたくない」と思われたらチャンスを逃してしまいます。

完璧じゃなくてもスピード重視。「手を抜く」ということも必要なのです。全てのビジネスパーソンに共通しているのは「スピードを制すものはビジネスを制す」。ぜひ時間への「意識改革」を起こして、波に乗っていきましょう。

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image by: Shutterstock.com

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【著者】 石川和男 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 第2木曜日・第4木曜日

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