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CHIBA, JAPAN - July 24, 2022: Sign at a branch of Workman, a store specialising in work clothing in Ichikawa City in Chiba Prefecture.

そんなのアリ?イメチェン名人「ワークマン」のインフルエンサーマーケティング

 自社らしさを重視しすぎて、ありきたりな商品しか開発できない─。そんな悩みを持つ企業は多いのかもしれません。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では、MBAホルダーの理央 周さんが、新しいチャレンジをして大きな注目を集め続けているワークマンに学ぶアイデア実現の方法を紹介しています。

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なぜありきたりの製品になってしまうのか?~ワークマンに学ぶアイディア実現と広報の一石二鳥

ワークマンが、ブロガーやYouTuberと組んで、「プライベートブランド」を充実させています。

ワークマンはここのところ、ワークマン女子という新業態を立ち上げて、作業着にファッション性を取り入れたり、とても便利で機能性が高い新商品を開発したりと、新しいチャレンジをたくさんしています。

私も夏に、クールタオルフーディーという、ひんやりするフードとポンチョのセットを買いました。

使い方は、水に濡らして、絞って、振り回す、とやると、水の気化熱でひんやりするのです。庭の掃除やワンちゃんの散歩なんかの時に、暑くて大変だったのですが、これを被ってやるととても涼しくて快適です。洗濯なんかも簡単ですし。800円くらいで手軽に買えるのもいいですよね。

元々、こういうアイディア商品も多いのですが、さらに今回は外部の人たち、しかもインフルエンサーの方々に協力をしてもらい、新商品を開発する、という取り組みです。

この協力者を「アンバサダー」と呼び、商品開発に加えて、彼らの影響力も期待して、情報発信の協力ももらうとのことです。

ワークマンのホームページにいくと、ワークマンプラス公式アンバサダーの、紹介ページがあります。

キャンプブロガー、ファッションアナリスト、とか、という方々に加えて、猟師とか日本を旅する旅チューバーといった、ユニークな人たちも含めて、とてもいろいろな人たちがいます。

ワークマンでは、アンバサダーの人たちと、金銭関係なしの対等な立場で、商品開発をする、と報道されていました。

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中でも面白いのが、この人たちが持つ不満もありがたい、という開発ポリシーがあるそうです。確かに、商品のいいところだけを言ってくれる人より、前向きな批判をしてくれる方が、結果的にいいものに仕上がりますよね。

その上に、発信してくれるという影響力も得られますし、アンバサダーの方々も、開発から発売を、自分のコンテンツにできるので、みんながハッピーになれます。

社内だけで製品開発をすることに限界があるときに、社外の人にある程度開放して開発して、新しい価値を生み出すことを、オープンイノベーションと呼びますが、ワークマンのこの取り組みは、発信も合わせて期待できるので、新しい形のオープンイノベーションだと言えます。

商品開発は、マーケティングの第一歩になります。どうしても「うちの会社が売るもの」、「ライバルと差別化しなければ」と“うちの会社”視点になりがちです。

とんがった技術をフル活用して、他にない製品を世に出すために、ある程度仕方ない部分ですが、それだけだと、どうしても市場に理解されず、売れなかった、となりがちです。

そのためには、顧客の視点で考えること。

とは言うものの、それほど簡単ではありません。分かっているけど、どうすればいいの?というのが、現場での本音だと思います。

このワークマンの取り組みは、顧客視点への変換がしたい場合に、大いに役立つ仕組みだといえます。

アパレルやSPAのビジネスモデルの企業だけでなく、製造業や、小売業にも使えるアイディアですね。

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image by:Ned Snowman / Shutterstock.com

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