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閑散期でも「黒字」のナゼ。年商20億の居酒屋企業が実践する2月末までの戦い方

飲食業界にとって「閑散期」とされる1~2月。この時期の赤字を避けるためには、繁忙期である年末からの取り組みが重要となってくるようです。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、年商20億円を記録する居酒屋企業の戦い方を紹介。さまざまな「顧客の獲得法」をレクチャーしています。

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年商20億円居酒屋企業の年末から2月末までの戦い方が凄すぎた

毎回のメルマガで書かせて頂いている、1月2月の消費が悪くなる話。

この年末の黒字を一気に吐き出すのは本当に勿体無いですしやるせなさすぎます。

大切なのは今だけでなく2月末までをセットで考える事が大切になります。

ちょうど今月ご支援した年商20億円の居酒屋企業でもそのテーマを深掘り。

せっかくなので本日のメルマガでその内容をシェアさせて頂きます。

年内の戦い方について

優先すべきは客数

繁忙期にどこまで客数を増やせるか。実は年間を見ても重要なテーマです。

売上=有効顧客数×年間平均来店回数×注文単価

上記で見たときに来年は年間平均来店回数が下がる可能性が高いです。

消費としての外部環境はマイナスですし、その上での値上げの流れです。

これに直面した時に有効顧客数が伸びていなければ年商は減ります。

だからこそ。

繁忙期には有効顧客数を如何に増やせるか。ここは重要なテーマになってきます。

客数の最大化でまだ出来る事

今から集客に関してまだ出来る事はないのか?こちらのご支援先では下記を実施しました。

ソロ客の最大化

基本的にはソロ客強化は行なっていたのですがまだ一部の店舗で未実施になっていました。

客数の最大化だからこそソロ客最大化のため、ネット予約も全て開放する事にしました。

ネット予約はリアルタイムに対応

電話でできるのにネットでは出来ない。これは今後を考えても無くしたいところ。

これも一部の店舗で未実施になっていたので、全店舗で対応可能にしました。

メルマガ頻度は週2回

メルマガの頻度はどの程度が良いのか?これはよく議論になりますが最近の結論としては「何回でも良い」です。基本は開封もせずアーカイブです。自分のアンテナが立っている時だけ開封です。

このアンテナが立っているかどうかはいつかはわかりません。だからこそ回数は多い方がヒット率は高まります。

こちらは月2回でしたが今は週2回になりました。

SMSの実施

メルマガは強化しますがネット予約比率は全体で50%くらいの企業です。言い換えれば半数にはアプローチできません。

そのため、普段はやらないのですがSMSでのアプローチを実施です。

しかし全顧客にやっても反響率は低いため、累計5回以上の来店ながら年末に来店のないお客様だけにアプローチしました。

この辺りで「客数」の最大化を今からでも貪欲に狙っていきます。

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商品の満足度を高める

需要期に集客を最大化してもファンになってもらえなければ次に繋がりません。

そのため、「商品力」を高めるのは前提ですがそれをどうKPIに落とし込むか?です。

こちらでは下記2点に設定しました。

一番メニューの組数対比80%の出数率へ

お客様が来なくなる一番の理由は「なんとなく」です。

そのため、絶対に一番メニューをお召し上がり頂けるか?は重要なテーマです。

それが売れていないという事はお客様との対話も出来ていない事にもなります。これは接客が行き届いていない要素でもあります。

そのため、全店舗で一番メニューが着実に出ているか?を把握しています。

商品満足度70%以上へ

こちらではアンケートの徹底は文化になっており、客数対比で常に高い獲得率を維持しています。

その中で商品満足度の項目を70%以上に設定。

面白いもので、全く同じ業態でレシピであっても満足度には大きな差が出ます。

最低:69.7%
最高:92.1%

これはミーティング中に皆がびっくりしたのですが、ここまで差が出るか!?と驚きでした。

数字が出るからこそ改善策も生まれます。12月の前半に知る事が出来たのは大きかったです。

その他(最高の楽しみ方は?)

上記をKPIとしつつもう一つやっているのが「最高に楽しめる指南書」作りです。

年末は忙しくオペレーションのバタバタでおすすめトークなどがやりきれない。

そうなると結局、差別化しやすい無難なメニューが出てしまう可能性も高いです。

しかし無難なメニューでは記憶に戻りません。「うちはこう楽しんでほしい!」を食事の流れとして準備しておく事が大切です。

そのため、A4でそのお店を最高の楽しめる料理の流れをコンセプトブック調に作成。

迷ったらこれ!があるのは強いですね。

接客が差別化になる時代

省人化。

生産性を高めるには大きなテーマですが、こちらでは反面徹底して接客を重視しています。

共感力を活かして伸ばすのを前提として、

ここを会社の横串として落とし込み。上述のアンケートでも接客の項目があり、こちらも合格率は70%以上に設定。

これは体感でしかないのですが、意外と人材育成を諦めている企業も多いです。

この辺りを常日頃見ているからこそ、これから接客が差別化になるのは実感しています。

すぐに効果が出るようなものではないですが、ここはやり続けていく内容になります。

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CRMの仕組みを作る

年内でメルマガとSMSの話を書きましたが、同時にLINE獲得率10%以上もKPIです。

来店組数=販促分母×来店率

シンプル化して上記で捉えるならば、販促分母がなければどうしようもありません。

コロナ禍が始まった当初、来客がないのに店内にテイクアウトの張り紙。しかしCRMツールがなく一切売れない。

このようなケースをよく聞きました。中長期的にお客様データは大きな資産になるので、この繁忙期だからこそ伸ばし切るようにしています。

忙しいからできません。

これは目的を理解できていないという事。この忙しい繁忙期にこそやり切る企業が結果的に閑散期にでもちゃんと黒字を実現します。

年末をまとめると

長々と書かせて頂きましたが、きゅっとするとこうなります。

これの精度をどう高めるか?です。そして次に1月と2月に繋げます。

1月の戦い方について

ガツンと消費が落ち込む事を予想しているので、ここでは年に1回の強販促を行います──

(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2022年12月19日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: Yulia Grigoryeva / Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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