MAG2 NEWS MENU

元WBCの王貞治監督に学ぶ、一流の「ネガティブな出来事」の捉え方

生きている以上どんな人にも等しく訪れる「ネガティブ」な出来事。そんな状況に襲われたときこそ人間の本質が見えると、経営コンサルタントで関東学園大学講師の菊原智明さんは言います。菊原さんは今回、自身のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』で、元WBC監督の王貞治氏やソフトバンクグループ会長の孫正義氏らのエピソードを紹介しつつ、一流の「ネガティブの捉え方」を解説。人間のレベルをワンランク上げる方法をレクチャーしています。

元WBC監督・王貞治氏に学ぶ「ネガティブの扱い方」で一流を目指すには

私はソフトバンクの王会長を尊敬している。本格的に好きになったのはダイエーホークス時代から。私は王選手としての現役時代はあまり知らない。選手として前人未到のホームラン記録を持っている。これだけでもとんでもないこと。生きている間に記録が更新されることはないだろう。

プロ野球では「名選手名監督にあらず」といった言い方をされる。しかし王会長は監督になってからがさらにスゴイ。なんといっても、あの弱小のダイエーホークスを強くしたのだから。田淵監督時代は弱かった…。

もともと強かったチームの監督をして優勝しました。というのではない。ゼロ、いやマイナスから強いチームを作り上げた。それまでに卵を投げつけられる、なんてこともあった。それにも負けずに努力を続けて結果を出す。王会長以上にすごい人を私は知らない。

80歳を超えた今でも現場主義。グランドに出て選手たちにアドバイスをしている。ますます元気になってきいているようだ。

王会長の発言を聞くと「本当に野球が好きなんだな」ということがよく分かる。

それを象徴するのが「負ける悔しさを味わう」という言葉。

もちろん勝つことも喜び。野球は勝負の世界。勝つことを目的としている。負ければ解雇されチームに関わることすらできなくなる。非常にシビアなのだ。だから負けるのは悔しい。

そのことを分かった上で「負けて悔しい思いをするのもまた味わい深い」と思える。ここまでの境地にぜひたどり着きたいと思う。

ソフトバンクつながりで言えば孫会長もすごい人。地元の高崎のヤマダ電機の会長と仲がいい。かつては一緒にゴルフもしていたという。

孫会長の言葉に「批判は忍耐力を高める」というものがある。

孫会長は今までいろいろなことに挑戦していた。

などなど。いずれも参入した際に「よそ者があとから入ってきて上手くいくはずがない」と批判されていた。

確かに携帯電話業界に参入した時は「さすがに今から携帯事業はきついのでは」と思ったものだ。

はじめこそ赤字だったものの今は軌道に乗せている。並みはずれた判断力と行動力だ。ただし、それには批判を伴う。

孫会長はこういった批判に対して「これは忍耐力を高めるトレーニングになる、と思えば腹が立たない」と言っている。孫会長もまた強い信念をもっている。尊敬すべき一人だ。

などなと。こんな時は誰でもポジティブになれる。カッコいい言葉もコメントも言えるだろう。しかし、

はどうだろう?そのとたんにネガティブになる。泣き言、愚痴も言いたくなる。誰かのせいにもしたくなるだろう。それが人間というものだ。

窮地に立たされた時、その人の本質が見える。本当の姿があぶり出されてしまう。こんな時にどう振舞えるかで一流なのかそれ以下になるかが決まる。

この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ

初月無料で読む

私が考える“ネガティブの捉え方の一流、二流、三流”というものがある。

言っておくが「私は一流で三流の振る舞いはしない」というものではない。もちろん今現在も思わず三流のことを考えてしまう。そんなに簡単ではない。

どんな素晴らしい人格者でも“一流、二流、三流の振る舞い”がミックスされている。ロボットでない限り人はそういうもの。

まずネガティブの捉え方の三流から。ネガティブなことが起こって「チクショウ、あいつが悪いんだ」などと人のせいにする。もしくは「この条件では失敗するのも当然だ」と外部のせいにする。

起こったことに対して“自分以外のせいにする”といった考え方だ。

これは意識しなければ今でもやってしまう。私自身ももちろんあるし「ああ、時々やってしまうな」と心当たりがあるはず。

では二流はどうなのか?何か悪いことが起こったとする。仕事でもプライベートでも、何でもいい。

そんな時、愚痴りたい気持ちをぐっと抑え、「これはいいことがある前兆だ」とポジティブに捉える。人によっては「ツキが溜まってきている」などといった言い方をする場合もある。

こう考えるだけでも「そのうち流れも変わるさ」と気持ちが楽になる。これはトレーニング次第で何とかなる。多少強引だとしてもやっていくうちに慣れるもの。

そして一流の人のネガティブなことの扱いは“そのまま味わう”ということ。

突っぱねるのもなく、都合よく考えるのでもない。まずはじっくりと味わう。ちょっとMぽい感じもするがこれがいい。

良いも悪いも“貴重な経験”であることに変わりはない。そのうえで「この失敗をどう活かそうか」と考える。

ネガティブなことの扱い方の一流を目指す。この考え方を意識して活動するだけであなたのレベルはワンランク上がる。

【今日の課題】

この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Alan C. Heison / Shutterstock.com

菊原智明この著者の記事一覧

群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】 』

【著者】 菊原智明 【月額】 ¥770/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 金曜日 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け