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Restored pit dwelling house in the Jomon period at Hyogo

お金による奴隷支配からの脱却を。日本が見るべきは縄文文化

戦後、大きく飛躍した日本ですが、様々な野望を叶えてきた激動の昭和から考えて、堕落したといってもいいのが現代のこの国だと思います。作家でユーチューバーの顔も持つ、ねずさんこと小名木善行さんは自身のメルマガ『ねずさんのひとりごとメールマガジン』の中でその理由と、今の日本が見るべき時代について語っています。

新しい日本を築く

歴史を巨視的に眺めてみると、明治の開闢から欧米列強に負けない実力をつけた日本は、先の大戦において、500年続いた列強による世界支配、つまり植民地支配をついに終焉させることに成功しました。

日本は、くしゃくしゃの焼け野原になりましたが、それも一時的で、なんとその後の20年で日本は見事に焼け野原を復興させただけでなく、再び世界の強国の仲間入りを果たすようにさえなりました。

さらに次の20年では、日本は高度経済成長によって、なんと世界の18%の富をさえ得るに至るようになりました。

戦時中に、というよりも明治以降の日本人にとって、最大の願いは「平和」と「豊かさ」にあったものと思います。

大事な息子を戦地に行かせなくても済む社会。

大事な娘を苦界に売らなくてもよい社会。

そんな日本を誰もが夢見ていたことと思います。

そして同時に、世界の人々が植民地奴隷とならなくても済む世界を希求し、そのなかで日本もまた植民地支配を受けない。

そういう日本を、あるいはそういう世界を日本は求めていたといえます。

そしてこれらのことを、ものの数十年でことごとく実現させてきたのが、戦後の日本です。

これは素晴らしいことであったといえます。

もちろん、その間にも60年や70年の安保闘争や、学生運動、国鉄や私鉄のストライキ、国会の空転など、様々な問題はありました。

けれど、問題が起きるということは、物事が動いていることの証でもあります。

そして戦後の日本は、様々な問題を抱えながらも、すくなくとも、豊かになり、安全になり、安心な社会を築いてきたといえます。

政治的には、さまざまな混乱があったかもしれないけれど、巨視的にみれば、戦後の日本は、戦前戦中の日本人が夢にまで見た坂の上の雲を、ことごとく実現してきたといえます。

学生運動さえも、労使対決さえも、豊かさと繁栄の中にあって実現できたものであったと考えれば、あるいみ、子供のケンカのようなもので、おそらく神々の目線からみれば、それは「可愛い騒動」程度のものであったといえるかもしれません。

けれど、豊かさと安全を手に入れた先には、あらためて今度は、新たな世界的な大きな戦いが待っていました。

それは、世界を牛耳る一部の資本家が、自己の金儲けのために、世界の人々を、その国の政治ごと支配し、世界中の国々を奴隷化するという目論見との戦いです。

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少し考えたら誰にでもわかることですが、こうした思考や行動は、ことごとく「どのようにすれば大金が転がり込むか」という思考の上に立っています。

お金というものは、人々が社会を構成する上で、様々な物品やサービスの価値を客観的に決めるものとして、きわめて有益なものです。

けれど、それが物品でなくお金であるがゆえに、一部の人の金庫に、どんどんと吸い上げられて行ってしまいます。

このことは、端的に言うなら、お金による奴隷支配の構図ということができます。

こうした社会と対称を為すのが縄文社会です。

縄文社会にお金というものはなく、誰も支配せず、それでいて社会が極めて健康に維持された社会です。

人が成長して親になると、子や孫のために少しでも良い時代を遺そうと努力する。

そして死んで村の守り神となり、国の守り神となる。

この世に残る子や孫たちから見て、死んでいく自分が、良い神様と思ってもらえるよう、精一杯ひとりひとりが誠実に生きるという社会であったということができるし、それが縄文以来の日本の根幹にある思想です。

ですから日本では、天皇陛下ご自身が、皇祖皇宗に恥じない生き方をされようとする。

社会の頂点にあられる天皇陛下ご自身からそうなのです。

その天皇によって「おほみたから」とされている庶民もまた、自分たちの祖先に恥じない、そして子や孫たちから尊敬されるような父祖となろうと日々の努力を重ねていく。

そこに、支配とか、今だけ金だけ自分だけといった思想の入り込む余地はありません。

いま日本は、そういう社会を取り戻すためにこそ、30年の不況という経験し、あらためて戦後にあったような物質的復興ではなく、日本にもとからある精神文化の復興のために動き出しているということができます。

そしてこのことは、おそらくはご神意です。

日本をかっこよく!

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静岡県出身。国史研究家。倭塾塾長。日本の心をつたえる会代表。日本史検定講座講師&教務。インターネットでブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。 著書に「ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人」第1巻~第3巻。「ねずさんの日本の心で読み解く百人一首」がある。

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