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新庄監督も穏やかじゃない。新球場エスコンフィールドに不釣り合いな日本ハム「超小粒」戦力

30日、日本ハムvs楽天で開幕したプロ野球2023年シーズン。本拠地の新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」での初陣を飾れなかった日ハム・新庄剛志監督は試合後、悔しさを隠し切れない様子だった。BIGBOSSとして指揮を執った昨シーズンは9年ぶりの最下位に甘んじたチームだが、今季は「優勝」を宣言した新庄監督。新球場に加えて平均年齢22・5歳の超若手チームに期待の声も多かった。しかし、現実的には非常に厳しいシーズンが予想されそうだ。

スケールのでかい球場に不釣り合いなチーム

総事業費約600億円を投入し完成した「エスコンフィールドHOKKAIDO」は、日本のプロ野球の球場としては異例の環境だ。フィールドが一望できる球場内ホテルがあるだけでなく、試合を観戦しながら温泉に浸かることも、サウナに入浴することもできるというスケールの大きさで、「まるでメジャーの球場みたい」「野球に興味はないけど行ってみたい」と注目を集めている。

だが、新球場とは異なり、チームのスケールはなんとも小さいのが現実だ。

「若いチームだから仕方ない部分はあるにせよ、今年も最下位が濃厚なのではないか」と語るのは、スポーツ紙の記者である。

「新庄監督は早くから、チームの4番に高卒5年目の有望株・野村佑希選手の起用を明言しました。確かに、暴力問題で巨人に移籍した中田翔選手が座り続けた時代に比べると風通しも良くなったでしょうけど、チームとしての小粒感は否めません。強豪揃いのパ・リーグですから、このままでは今年も最下位になる可能性が高いと思います」

日本ハムといえば、2017年に7球団が競合した末に入団した清宮幸太郎がおり、昨日は5番ファーストで出場。あわやホームランかという当たりのツーベースを放った。しかし前出の記者の表情は暗い。

「昨シーズンに監督の指示で減量を行い、結果的に一軍で完走しましたが、本来ならば彼が4番としてチームの顔になっていなければいけないとは思います。同期の三冠王・ヤクルトの村上宗隆選手のようにとまでは言いませんが、せめて“若いチームを引っ張る主砲”の立ち位置になってもらいたかったですね。体格がスッキリしたせいもあり、随分と普通の選手になったな……が正直な感想です」

優勝を狙う監督と球団に温度差が?

新庄監督は優勝を狙っているようだが、球団としての考えは少し違うようだ。

「球団としては、まずは話題性からという考えではないでしょうか。去年のBIG BOSSから今年の新球場など、球界を盛り上げる力はありますからね。フロントの考えでは“エスコンフィールドと共に、数年スパンでの成長”があるはずですよ。そもそも、中田選手を始め栗山英樹監督時代に主力だった西川遥輝選手や大田泰示を放出し若返りを図りました。今期は近藤健介までもFAで移籍して『普通にやっても勝てない』のは分かりきったことなんです」(前出の記者)

しかし、新庄監督の内心は穏やかではない。

「いくら層の薄いチームとはいえ、2年連続の最下位はなんとしても避けたいでしょうね。彼はずっとプロ野球チームの監督を目指していた人。不名誉な記録は残したくないのが普通ですし、超若手チームを生かすも殺すも“自分の手腕次第といった考えはあるはずです。もし今年最下位なら、自らユニフォームを脱ぐ可能性も少なくないでしょう」

今シーズン「新時代を作る」と宣言した新庄監督。世界とも戦えるであろう超豪華な球場に恥じぬようなチームにしたいという気持ちは人一倍強いはずだ。超若手軍団の奮闘で下馬評を覆せるか? 注目したい。

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image by: 北海道ボールパーク

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