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新品の隣で中古品を販売。家電大手『ヤマダデンキ』の取り組み

昔は中古家電に抵抗感を持つ人が多くいましたが、最近では、そういった層が積極的に購入するようになってきているといいます。メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』で著者の佐藤きよあきさんは、中古家電が見直され始めたきっかけと、家電大手・ヤマダデンキの新たな取組を紹介し、これからのリサイクルを考えています。

いま、中古家電が熱い!SDGsな暮らしに近づいたのか?

世界的な物資不足及び急激な物価上昇などにより、中古品への注目度が高まっています。

中でも中古家電は、これまで抵抗感を持っていた人までもが購入するようになりました。

大きな転換点は、エアコンの不足ではないでしょうか。

海外からの原材料が入りにくくなり、生産できなくなったためです。

暑さが厳しい夏に、新品の入荷が日数を要するため、中古でも構わないという人が増えました。

その結果、リサイクルショップは大盛況となり、そのニュースをキッカケに、「中古家電」が見直されたのです。

不況でもあるため、その安さの魅力にも人びとは惹かれました。

新品と中古品の価格差を初めて知った人も多く、そのお得さに驚いたのです。

また、不動産会社が行うものですが、賃貸物件に、中古家電が一式ついてくるサービスも登場しています。

テレビ、冷蔵庫、洗濯機など、8点が無料で用意されています。

引っ越しのタイミングで家電を買い換える人も多くいますが、引っ越しにはお金が掛かるため、家電一式が無料になるのは、非常に助かります。

このサービスは好評で、家電目当てにこの会社を選ぶ人もたくさんいます。

中古品に抵抗のない人が増えているということです。

ヤマダデンキ・アウトレットでは、新品と中古品を併せて展示するようになりました。

新商品、アウトレット、中古品を並べ、お客さまの要望に合う商品を提供するようにしています。

中古品の再生工場を新規事業として立ち上げ、中古品を新品同様にまで点検・修理し、再度、市場に出しています。

再生できないものは、使えるパーツを取り出し、ストックし、別の家電修理に使っています。

これまで捨てられるばかりだった家電をリサイクルし、再び消費者に使ってもらえるようにしているのです。

非常に有意義な取り組みで、これからの日本には絶対に必要なことです。

使い捨て時代を終わらせ、あらゆるものをリサイクルし、社会を循環させなければなりません。

これこそが、健全な暮らしのスタイルなのです。

こうした社会を実現するためには、人びとの意識改革とともに、さまざまなものを無駄にせず、大切に使い続けることが重要です。

経済面においても、モノを作り続けるだけではなく、リサイクルを新しいビジネスと捉え、循環型社会を形成する過程での利益追求を考えるべきです。

image by: yu_photo/Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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