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ほぼ、スズキ「ジムニー」。中国自動車企業が発売した50万円ミニEVの実力

中国の自動車メーカー五菱(Wuling)が発売した、“ほぼジムニー”EVの売れ行きが好調だといいます。今回、日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では、その「宝駿悦也」について解説。いかにジムニーを意識しているか、50万円と安価なミニEVの可能性について語ります。

ほぼジムニーEV、五菱「宝駿悦也」初月販売、目標を上回り好調

50万円ミニEV「宏光MINI EV」で知られる五菱(Wuling)が次の一手として進めていたほぼジムニーEV「宝駿悦也」の販売が好調だという。

5月下旬に発売開始、6月の1ヶ月間販売目標を2,000台としていたが、予約が5,000台入り、実売は3,500台に達したという。

7.98万元と8.98万元のグレードを用意、180万円以内のほぼジムニーEVは今後、月販1万5,000台を見通せる、としている。

映画名もパクる

どこまで本気なのか、発売開始に合わせて「ローマの休日」「オズの魔法使い」「ダース・ベーダー」の三つのオフィシャルカスタム車を発表したことも話題になった。

特に「ダース・ベーダー」は翻訳するとそうなるだけで、原文は「黒武士」。もろに日本風になり、ジムニーを意識していることをより印象付けた。

不調の宝駿 

五菱には五菱と宝駿という二つのブランドがあり、宏光MINI EVは五菱ブランド。現在は往時の勢いがなくなったとはいえ、中国でもロングセラーモデルの地位を不動なものにしている。

宏光MINI EVはマカロンやゲームボーイなど派生車種も豊富であり、「Air ev晴空」「Nano EV」などにも広がっている。

その一方、宝駿は外観が特徴的なミニEV「KiWi EV」などを擁し、いわば姉妹車的な展開を行っているが、正直姉にあたる宏光MINI EVには全く敵わないほど知名度がなく、売れていない。

そこで打ち出したのが今回のほぼジムニーEV「宝駿悦也」。

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DJI協業からの反省?

KiWi EVはドローンの世界的最大手、大彊(DJI)の自動車ソリューション事業と初めて協業したことでも知られ、そのDJIシステムを搭載したグレードは10万元を超える。

逆に、ミニEVに高度なADASを導入して高額にすること自体失敗ではないか、とも指摘されているが、それに比べ、宝駿悦也は小型SUVとして、10万元を切る値付けとなった可能性もある。

ただし、機能面を落としているわけではなく、インパネからセンターコンソールにかけた二つの10.25インチディスプレイを標準装備、8.98万元グレードには電動調節シートや360°センサーもついており、すべてを削ぎ落して3万元以下を実現した宏光MINI EVとはきっちりと差別化が図られている。

本家と同様、ラゲッジスペースを入れた3ドアながら4シーターという中国では一般的ではない小型SUV宝駿悦也は、縮小傾向にある中国ミニEV市場の起爆剤・転換点になる可能性がある。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/TrQ7YeUB8TmjUuDxljE9dQ

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image by: 上汽通用五菱汽車

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