俳優の玉木宏がInstagramのコメント欄を封鎖しました。悪質な誹謗中傷等の書き込みが封鎖の理由としており、玉木は「私や家族の安全を脅かすもので、容認出来かねます」などと声をあげています。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、3年前に起きた堀ちえみへの誹謗中傷を振り返りながら、「有名税」では済まない悪質な“書き込み”の現実を語っています。
暴言や誹謗中傷、ストーカー行為を受けた…玉木宏の告白
玉木宏が暴言や誹謗中傷、ストーカー行為を受けたとしてインスタグラムのコメント欄の書き込みをオフにしました。
同じように堀ちえみも、否定的かつ攻撃的なコメントを執拗に送り付けてくる迷惑行為に“当局と相談の上対応中”だとブログで報告しました。
インスタやブログ主と簡単にコミュニケーションがとれ、気持ちを言葉で伝えることが出来るのがコメント欄の使い方だと思いますが、簡単だからこそ“顔の見えない投稿者”の中には、私も体験したことがありますが、残念ながら常識では信じられないような文章を平気で送り付けてくる人もいるものです。
12日に発表された玉木の公式サイトでは、それはインスタのコメント欄だけではなく、匿名掲示板等にも書き込まれていたようでー
俳優活動を妨害するのみならず、玉木と家族の安全を脅かすもので恐怖を感じています。今後もこのような書き込みが続くようであれば弊社の判断で法的処置を含めた然るべき対応を取らせていただきます。
と、非常に深刻な事態であることを窺わせるコメントを発表しました。
この事が影響しているかどうかは定かではありませんが、最近の玉木の出演作品は例年と較べセーブされているような気がしますし、公的な場所への露出もかなり減っているような気もします。
おそらく誹謗中傷やストーカー行為はかなり前からあったのでしょう。
公式サイトでは具体的な内容やその理由については何も書かれていませんが、玉木にあった変化として2018年6月に電撃結婚したことがきっかけになっているのかもしれません。
大物独身俳優の突然の結婚発表に、大好きな人が結婚してしまう喪失感がこういった行為をさせてしまうのでしょうか…。
3年前の堀ちえみへの書き込み
堀ちえみの迷惑行為で思い出すのは、3年前の東京都迷惑防止条例違反で書類送検された無職の女性の事件です。
舌がんや食道がんの手術を繰り返し乗り越え、見事芸能活動に復帰した堀にー
“甘い物食べてがん再発すると良いですね”
“どうか一生の眠りについてくださいね”
“不細工ですね”
といったメッセージを8ヶ月にわたって150回以上も送り付けた事件です。
3年前に書類送検された事実がありながらまだ同じ行為が続いていること、更に今回は堀に宛てただけでなく、堀のブログに応援コメントを送ったファンのアカウントにも“否定的かつ攻撃的”なコメントを送り付けていることがスタッフから明かされたのですから驚いてしまいます。
3年前に書類送検された女性は警察の取り調べにー
“堀が大嫌いだった”
“書き込みを見てがんが再発して死ねばいいと思った”
と供述していたようですが、何故そこまで…何がそこまでさせるのか、私には理解できません。
ただ、“いつの間にか一方的に身近に感じていた芸能人が生き様を晒すことで、突然ある人間の怒りに火を点けることがある”ことを知りました。
長年現場で取材をしていれば、2000年5月に制定された『ストーカー行為等の規制等に関する法律』以前も以後も、一歩間違えばそれに該当するような出来事に遭遇する事も多々ありました。
有名芸能人や人気アーティストの自宅周辺で徘徊を繰り返す挙動不審な人たちも
例えば有名芸能人や人気アーティストの自宅周辺で徘徊を繰り返す挙動不審な人たち。
私たちも犯罪行為すれすれではありますから余り大きな声では言えませんが、張り込みや追跡取材時にこういった人がいた場合、本当にやりにくくなってしまいます。
何度か彼等に話を聞いたこともありますが、アーティストの場合にそんな時決まって返ってくる答えはー
「あの〇〇は盗作なんです」
「✕✕は数年前に私が作った楽曲。どこで盗んだのか聞こうと思ってここで待っているんです」とか。
自分に必要なコメントやメッセージだけを目にする作業はなかなか難しいものです。
タイトルと中身が全く別物だったり、人気者であれば1日に好意的なものだけでない誹謗中傷も何百、何千ものコメントやメッセージとして書き込まれるわけですから。
「全てチェックしていたら精神的にやられちゃう…」と、SNS関連からの完全撤退を決めた芸能人や有名人もいます。
その時は“顔が見えない投稿者”であっても、調べる所が調べれば、必ず身元は確認されるものだと思います。
書き込みが原因で“炎上”ならまだしも、現実的に惨事が起きない事を祈るばかりです。
8月31日から9月2日、ラスベガスで開かれる出場者1万人を超える世界最大の柔術の祭典「ワールドマスター」に、15年以上もボクシング、4年前からはブラジリアン柔術にも取り組んでいるという玉木が岡田准一、『ガリットチュウ』福島善成とともに出場するようです。
「柔術を始めて、精神状態がすごくよくなっている」という玉木、この日ばかりは日ごろのモヤモヤを忘れ、集中した柔術家としての鍛錬を、ケガなく発揮して欲しいものです。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」
image by:Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons