MAG2 NEWS MENU

定価なんかじゃ買えないほど人気。日本のトヨタ車を「裏金」まで支払って買いたい中国人たち

中国では、日本のトヨタ車が人気を博しています。人気すぎて定価では買えず「加価」というものを払わなければ購入できないのだとか。今回は、そんな事情について中国の自動車業界情報を届けているメルマガ『CHINA CASE』で詳しく解説しています。

中国でも新型センチュリーを「世極」で販売? 「加価」再燃か?

中国自動車情報サイト最大手「汽車の家」は2023年9月16日、中国政府が発表している最新の「自動車税免除の新エネルギー車(NEV)モデル目録」にトヨタが先日発表した新型センチュリーらしきPHEVが登録されているのを発見、報じた。

普通に言えばセンチュリーは中国語で「世紀」になるが、「世紀」を名乗る車種名は中国で氾濫しており、今回の登録情報では「世極」の名称が使われている。

中国でもショーファーカーとしてアルファードやレクサスLMは人気が高く、世界最高峰のショーファーカー新型センチュリーは中国でも日本版ロールスロイスとして紹介されることも多くなっており、中国に導入されるか? その問題点は?

トヨタ高級車爆売れ

誰がどう見てもSUVだがトヨタは頑なに認めない新型センチュリーは、販売価格2500万円、人民元では124万元となる。

中国でも当然超高級車とはなるが、中国ではレクサスLMが定価120万元程度で販売されており、それが月販200台前後を記録しているのが中国市場の実態でもある。

トヨタの最高級ショーファーカーという認知が進めば、中国でも新型センチュリーは爆売れする可能性がある。ただしトヨタは現時点で、新型センチュリーは毎月30台限定としており、中国の市場規模感とは合っていない。

アルファードやヴェルファイア(中国ではクラウン・ヴェルファイア)は中国では90万元(約1800万円)前後で販売されており、新型のヴェルファイアはこれからだが、アルファードは新型以前もコンスタントに月販1000台を超える販売を中国では記録している。

今までに上げた定価はあくまでも定価であり、この金銭があれば購入できるわけではない、というのがこれらのトヨタ車の中国における人気の高さだ。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

初月無料で読む

人気過ぎて定価では買えない

これら定価の他、「加価」というものを支払わなければ、中国では上述までのトヨタ車(すべて日本からの輸入)をゲットできない。

「加価」はおそらく店舗側が徴収して、名目上はそれを裏金として裏工作をし、早期納車を実現、それを約束するものと思われるが、実態は正直分からない。

アルファードの「加価」は最大40万元にもなり、定価の1.5倍を用意しなければアルファードを入手できない、というのが中国では話題になったし、トヨタ輸入車あるいは一部中国製造モデルでは「加価」はすでに常識。

問題再発の引き金に?

定価の1.5倍は中国でも話題になるほど「加価」が高騰した際のものだが、ただ現在でも数十万元単位の「加価」を用意しなければならないのは間違いない。

この件をトヨタ中国が店舗側に是正を求めた際、これが中国では独占禁止法に違反、トヨタ中国が罰金を科せられることがあった。

新型センチュリーが中国でも正式販売されるとなると、月産限定もあり、新型センチュリーの「加価」は急騰することが予想される。

こうしたことを知っていると、中国における日本車オワコンがいかに一面的か、よく分かる。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/XaM_5KJZSlqNhQixxEQhRg

CHINA CASEは株式会社NMSの商標です。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

初月無料で読む

image by:  TonyV3112 / Shutterstock.com

CHINA CASEこの著者の記事一覧

急速に進む中国のCASE(Connected,Autonomous,Shared&Service,Electric)やMaaS、自動車産業についての最新情報「CHINA CASE」が有料メルマガに! 進撃の中国イノベーション chinacase.xyz 日本は、「XYZ(後がない)」? 1日1本のメールで中国自動車業界キャッチアップ!

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 CHINA CASE 』

【著者】 CHINA CASE 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 日刊 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け