さまざまな問題で揺れているジャニーズ事務所ですが、そんな中、A.B.C-Zの塚田僚一に文春砲が飛びました。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、この報道を受けて、ジャニ担の知り合いから得た、知られざる情報を明かしつつ、過去に経験した取材の苦い思い出を語っています。
『A.B.C-Z』塚田僚一熱愛報道に思い出す、芸能記者ならではのエピソード
『週刊文春』が『A.B.C-Z』塚田僚一の熱愛報道を掲載していました。
『ジャニーズ事務所』に入所から25年、36歳のアイドルの初めての本格的熱愛報道に拍手!です。
『A.B.C-Z』といえば2020年10月にリリースした第9弾シングル『頑張れ、友よ!』が、ファンクラブで総動員をかけたものの初日のセールスが1万8,814枚だった…というエピソードを思い出します。
この楽曲に詞を提供したのは江頭2:50というのは、すこぉ~し話題になったのですが…。
『A.B.C-Z』の魅力について“ジャニ担”に聞いてみるとー
「ジャニーさんが“ひとつぐらい、CDの売り上げだけで価値が測れないグループがあってもいいんじゃないか”と真顔で言っていたんだよね」と教えてくれました。
グループ名の由来は『Acrobat Boys Club』の略で、これに“ゼロからスタートを切る”とか“最初から最後まで、いつでもリ・スタートが切れる”という意味で『Z』が付いたようです。
ジャニーさんらしい命名です。
『週刊文春』が『A.B.C-Z』の塚田を何故ターゲットにしたかを考えていたら、私の頭の中にふっと『FRIDAY』が昔、女子プロレスラーのダンプ松本をカラー・グラビアに起用し、その本がバカ売れしたというエピソードを思い出しました。
意表をついた人選という共通項で…。
塚田については少し前、テレビの“街歩き”系番組スタッフから「アクセサリーショップで、塚田がペアの装飾品を買った」という情報がタレこまれていました。
普通ならこのヒントを頼りに、タレント周辺の取材をスタートさせるのですが、申し訳ないのですが私は、全くと言っていい程食指が動かなかったのです。すみません…。
こんなことを考えていたら、昔、私が籍を置いていた女性週刊誌のプラン会議のことを思い出してしまいました。
女性週刊誌の会議で「そこを考えてョ…」と言われた苦い経験
編集や記者、時にはカメラマンが集まり、それぞれ自分の確信できるネタを話し合い、記事への実現化に向けてああだこうだと話し合うのがプラン会議なるものでした。
そこで「誰?それ…」と言われるようなタレント名を出すと「その〇〇の私生活を時間とお金をかけて取材して記事にできたとしても、それで発行部数がどれくらい伸びると思う? そこを考えてョ…」と言われたことを思い出します。
女性週刊誌のそこが、アイドル雑誌やテレビ、映画、演劇専門誌と違うシビアなところなのです。
『週刊文春』の記事を読んでいたら、さらに様々な芸能記者としてのエピソードが蘇ってきました。
今回の同誌は遠く富山県まで足を伸ばす取材になったようで、これが想定された移動かどうかはわかりかねますが、私も現場では何回も、着の身着のままで新幹線や飛行機に乗ることになった経験が思い出されてきました。
財布と携帯だけを手に、ゴールの見えない追跡取材を続ける不安といったら…。
何処まで行くのだろうという期待は、これが恋人や密会現場に辿り着けばそれまでの苦労も不安も吹き飛ぶというものです。
ところが途中でターゲットを見失ったり、移動の理由が仕事以外にないことがわかった時は…全身に疲労感を感じ、地べたにへたり込みたい気持ちになるものです。
聞くところによると、塚田は今後退所の方向に向かい、バラエティタレントとして活動をしていくようです。
少し前、ジャニーズ事務所所属タレントのモノマネで人気の河合郁人が、12月21日をもって退所はしないものの『A.B.C-Z』からは脱退、“40歳でMC番組を持つ”という夢に向かって歩き始めると発表がありました。
こんな現状に、塚田、河合に限らず、同事務所に振り回されている全てのタレントが仕事的にも、プライベートでも幸せになってほしい…と心から思います。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」
image by: ポニーキャニオン「A.B.C-Z」公式プロフィール