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YouTubeやオーディオブックで「座れない電車移動中」が絶好の勉強時間に。スケジュールの達人が教える「音声学習」必勝法

ビジネスの先達による書籍を読むことやセミナーに参加することは成功に近づく一歩となり得ますが、ただただそれらに触れることだけで満足していては成長が見込めないのは言わずもがな。では「ビジネス書コレクター」や「セミナージプシー」で終わらないために、私たちはどのような姿勢を身につけるべきなのでしょうか。今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』では「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川さんが、自らが実践する「価値を生む読書法」に加えて「移動時間の有効活用法」を公開。激務のビジネスパーソンだからこそ身につけたい勉強への取り組み方をレクチャーしています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:インプットを多くしても意味がない

インプットを多くしても意味がない

ビジネス書について、アマゾンレビューにこんな書評をよく見かけます。

「すでに知っていることしか載っていませんでした」

当然、その書評の評価は低く、だいたい星1つです。そこで私は、そんな書き込みをしている人に質問してみたい。

「あなたは、この本に載っている、すでに知っていることをいくつ実行しているのですか?」

そういう人にかぎって1度もチャレンジしていない、なんとなくやった気になっている。あるいは、紙面にラインを引いただけで満足している。それでいて別の本に同じ内容の記述を見つけると、鬼の首をとったように「そんなのとっくに知っているよ」と言うのです。

そういう人が、もし本で読んだことをすべて実行に移していたなら、とっくに、その他大勢から抜け出しているはず。

勉強の本でも、「目新しいことは書いてありませんでした」「載っている勉強法は全部知っていました」というレビューを書き込んでいる人もいますが、知っていて実践していれば、勉強の効率も高まり成績も伸びるはずなのです。

大切なのは、本を読むだけで満足しないこと。

ビジネス書は、読むだけでは意味がありません。たとえどんなに優れたビジネス書も、それを活かすかどうかは、書かれていることを実践するか、しないかで決まります。

もちろん、その場ですぐに行動することが難しいコンテンツもあります。いいコンテンツだなと思っても、すぐに実践できないものは、どうするか?

いいなと思った言葉は、いつか使うときのためにストックしておきます。

私は、読書中に見つけた素晴らしい言葉、いつか役に立つと思われる言葉は、ノートにメモしています。

本のなかから、「珠玉の1行」を見つけるために読書をしているのです。そして、書き留めたメモのノートを毎朝15分読んでいます。

読むことで、書き留めたときには実践できなかったことが、ある日、実践する日になったり、頭と身体に刻み込まれ、いざ活用する場面になったときにポンと頭から出てくるようになります。

このノートを私は、「読んだらノート」と名付けています。既に2,000項目以上の格言、名言、ビジネスコンテンツなどを書き込んでいます。すべてを読み返すことはできませんが、1日15分読むだけでも、かなりのコンテンツを読み返すことができます。もう何回転読み返したかわかりません。

あなたにも、ぜひ実行していただきたい習慣です。

セミナーでも、参加するだけで満足してしまう人がいます。

同じような系統のセミナーに参加しまくり、それだけで満足してしまう人です。このような人は「セミナージプシー」と呼ばれています。

ビジネス書コレクターもセミナージプシーも、「自分は今、勉強しているんだ」と思うことで満足してしまうのです。

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私が主催するセミナーでは、参加者の皆様に、冒頭でこのように言っています。

「今日のセミナー内容をすべてを持ち帰る必要はありません。自分にもしくは自分の会社で必要としているコンテンツや、できそうなコンテンツだけを持ち帰ってください」

「今日の話が素晴らしいと思っていただけるのは嬉しいですが、なんでも取り入れよう、何でもやらなければいけないと思ってすべてメモしても、実践しなければ意味がありません。100個のコンテンツに感銘を受けメモしても、書きっぱなしでは意味がありません。それより、1つでもいいので頭に入れ、明日から実践して習慣化してみてください」

「いい話だなぁ。これも持ち帰ろう!あれも持ち帰ろう!」そう思ってもらえるのは、講師として本当に嬉しいのですが、おススメできません。それよりも自分や自分の会社に合っていること、明日から役立ちそうなことだけを見つけてください。

「毎月本を30冊読んでいる」、「年間100冊読んでいる」と言う人がいます。確かに、量を読むことで質へと転化することもあるので、それ自体は否定しません。ただ、「費用対効果」の観点から言って、長時間読むことだけに費やすのは、時間がもったいない気がします。

どんなに大量に読んでも、使いモノにならないインプットが多ければ意味がありません。知識を増やすことに関しては、人間はAIには勝てません。何しろ相手は、ほぼ無限にインプットできるのですから。

価値を生む読書法とは、インプットしたものをアウトプットすることです。

インプットしたものは、アウトプットして、はじめて意味を成します。

私も「整理術」や「時間術」に関する本を年間100冊以上読みます。セミナーにも年間20回以上は参加します。学んだことを実践し習慣化したからこそ、建設会社に努めながら6つの仕事こなせているのです。

そしてもう1つ。最近、私が取り入れているのは「音声学習(耳で聴く勉強)」です。

電車での移動で、座れない場合、絶好の勉強時間と変わります。オーディオブックやYouTubeを聴いて勉強しています。最大のメリットは、倍速で聴けること。45分の内容でも1.5倍で聞けば30分で済みます。ほかの方が30分のインプットしているところ45分のインプットができるのです。

覚えたい、理解したいコンテンツについては、最初は1.25倍速で聴き、次は2倍速で聴くなど繰り返すことで記憶の定着にもつながります。

これからの時代を生き抜くためには、勉強するしか道はありません。

ただ、激務のビジネスパーソンのあなたには、勉強する時間がないかもしれません。そのような方も「オンラインセミナー」「動画」「耳で聞く学問」があります。

どの手段を使っても、インプットしたものをアウトプットし、実践、習慣化することで血肉にしていく必要があります。自分に合った手段を使えば、いくらでもすることができるのです。

時間がないと言う言い訳はもう通用しません。

できることから今すぐやっていきましょう。

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image by: Shutterstock.com

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