目立つ新商品よりもスタンダードな商品は長く売れ続けるものです。しかし、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、それに安心することなく「スタンダードの質を上げる努力を販売員がすべきだ」として、その理由を解説しています。
スタンダードな商品の質を上げる努力は欠かせない
たとえばアパレルの世界だと、その時々の新作では少々デザイン性の強い(悪く言えば奇抜な)商品がお店に並ぶことがあります。
そういうデザインが売りのブランドも世の中にはたくさんありますが、いわゆる普通のアパレルショップでもデザインの強い商品はたくさんあるのです。
こうした商品はお客様の目を引きやすく、販売員側としてもいかにして売るかを考えなければならない商品でもあります。
もちろんその努力は大事なことなのですが、じゃあ実際にこういう商品を売れる人が長く販売員として活躍するかというと、意外とそうでもありません。
長く活躍する販売員ほど、目立つ商品よりもスタンダードな商品に強いことが多いのです。
これはどんな業界でもそうだと僕は感じているのですが、お客様の多くは結局のところスタンダードを求めてきます。
スタンダードが一番安心できるからスタンダードと呼ばれているわけで、大半のお客様はここに帰結するのです。
そうなってきた時に強い販売員というのは、スタンダードな商品の提案なのにやたらと魅力的に感じる提案をしてきます。
わかりやすく言うなら、ユニクロのようなシンプルなデザインのものをいかにしてカッコよく着こなせるかの提案が優れているというイメージです。
どこかのデザイナーズブランドの着こなしをどれだけ素晴らしく提案してくれても、日常的に着こなせるお客様は限られます。
そうではない大半のお客様たちは、「結局スタンダードが良いよね」と感じているからこそ、一見普通のアイテムこそ売れるのですよね。
でもその普通のアイテムだって、ちょっとした使い方ひとつで魅力的にも反対にダサくもなります。
そこをきちんと押さえて、「こうすると良い」と常に高い質で提案してくれる販売員はとにかく強いのです。
まさに多くのお客様のニーズを押さえているわけなのですから。
商品ベースで考えてみると、定番品の質が高い店や会社は長く選ばれ続けます。
人(販売員)も同じで、定番やスタンダードと呼ばれるような使い方、利用の仕方を高い質で提供してくれる人は選ばれ続けるのです。
だからこそスタンダードの質を上げる努力は欠かせないということですね。
スタンダードは一度理解すればそれでもう考えなくてもOKとなりやすいです。
ですが、ここを突き詰めていった先にこそ、長く選ばれ続ける秘訣が眠っています。
今日の質問&トレーニングです。
1)自店のスタンダードな商品やサービスはどんなものですか?
2)その商品やサービスを提案するための質をさらに上げていくとしたら、どのような接客が求められますか?
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