鹿児島県警本部長が複数の警察署員による犯罪を隠ぺいしたうえ、内部告発者を守秘義務違反で逮捕。さらに疑惑を報じた独立系メディアに家宅捜索をかけるなど圧力をかけていた事件。ここにきて、とんでもない新疑惑が浮上している。告発によると、現職警官がある一家の財産略奪殺人に関与し、それを鹿児島県警が揉み消した疑いがあるというのだ。ジャーナリスト・山岡俊介氏が主宰する『アクセスジャーナル・メルマガ版』が詳しく報告する。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:鹿児島県警の警官犯罪隠ぺい疑惑──財産略奪殺人事件関与疑惑も
鹿児島県警の犯罪隠ぺいは盗撮・横領・ストーキング…だけではなかった?
鹿児島県警の前生活安全部長・本田尚志被告が5月31日、国家公務員法(守秘義務)違反で逮捕された事件は、その本田被告が動機につき、「野川明輝・県警本部長が県警職員の犯罪行為を隠ぺいしようとしたことが許せなかった」と語り、本当にただの情報漏洩か? 公益通報ではないのかと大きな問題になっており、本紙でも6月25日に取り上げている。
県警と野川本部長は隠ぺいを否定しているが、8月21日、本田被告が隠ぺいしようとしていると主張していた、枕崎署の元巡査部長(33。依願退職)の初公判があり、同被告は県内の女子トイレ5カ所で計22回盗撮したことを認めた。
同じく、鹿児島中央署の警視が超過勤務手当につき不正受給しようとしたが未遂に終わった件は、所属長訓戒処分で終わっていたことも明らかになっている。
また、本田被告の逮捕で特別監察をしていた警察庁は8月2日、報告書を公表したが、その結果、霧島署の巡査部長(50代)が一般女性にストーカー行為をしたものの、不起訴処分になり、証拠の防犯カメラ映像の一部が消去されていたことも明らかになっている。
鹿児島県警の現職警官が「巨額財産略奪」に関与か。新たな告発
そんななか、本紙の元に、詳細な資料と共に、鹿児島県警の現職警官(現在も)も加担した、ある一家の巨額財産略奪と共に、その相続人を殺害した可能性さえもある案件に関する告発が寄せられた。
この件、遺族は2022年12月に告訴するものの受理になっていなかった。ところが、今年2月、受理になったという(*ただし、容疑はとりあえず自宅転売などの窃盗罪のみ。被告訴人に警官は入っていないが、その妻は主犯となっている)。
今年2月といえば、前年10月、ネットメディア「ハンター」に県警の捜査資料「告訴・告発事件処理簿一覧表」が掲載され、これが今回の事件の発端になったことを思えば、受理されていい案件だけに、これに焦った県警はかたちだけ受理した可能性もあるのではないか?
しかも巨額財産略奪(窃盗)に加え、殺人の可能性さえもあるとなれば、事の重大さはこれまでに明らかになっているストーカーなどの比ではない。
そこで本紙では以下、その事件概要を報じる。
狙われたAさん一家のビル
事の起こりは2016年まで遡る。
Aさん一家は、鹿児島県霧島市に住んでいた。
父親は2003年5月に他界したものの、生前、貿易業を営み、市内にテナントも入居する自宅兼のビルを所有。
母親と、次女夫婦が同居。次女は同ビルで美容室を、夫は父を手伝っていた貿易業を続けており、幸せに暮していた。
なぜAさんの実家は勝手に転売されたのか?チラつく現職警官の影
ところが、父親が亡くなってから、以前から母親と同級生というY氏が自宅に来るようになり、次女夫婦を批判する言動があったのだが、2016年1月、次女夫とY氏が自宅でケンカに。
警官である姉の夫S氏(当時は南署勤務)にも相談したものの、対応してくれない上、ケンカになった際のY氏の態度が尋常でない上、なぜか母もY氏の方に加担したことから、次女夫婦は身の危険さえ感じて、美容室を休業し、夫の知り合いのいる東京に避難する。
同年11月、前出の警官S氏が東京の次女夫婦自宅を突如、訪問。その際、次女夫婦は実家のビル管理、残置物保管を頼み、S氏はそれを約束した。
だが、その後も母親がY氏側に付き、そのショックもあり次女夫婦は東京暮らしが続くことに。
こうしたなか、2019年4月、実家のビル(所有者は母)が転売に。そして母親は老人ホームに入居。20年2月、すでに認知症気味だった母親が前出のY氏などを証人に、母親の財産すべてを長女(警官S氏の妻)が相続するという遺言状が作成される。
その後、母親は状態が悪化し専用の医療施設に入居すべきところ、警官S氏夫婦の家に同居し、21年11月に死去。
21年12月、次女夫婦は帰省し、故・父親親族4名も見守るなか、なぜ実家ビルが勝手に転売され、美容室と自宅の残置物(約1600万円分)が処分され、母親の葬儀の案内もないのか、警官S氏妻(姉)にファミリーレストランで問い質したところ――(続きはメルマガでご覧ください)
(『アクセスジャーナル・メルマガ版』2024年9月9日号より一部抜粋。同号ではこの記事の続きのほか、下記の内容を掲載しています。初月無料でお読みになりたい方はぜひご登録下さい)
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