年商2億と10億の壁とよく言われますが、その壁がなく成長できた企業も存在します。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは、今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、スムーズに成長できた企業の特徴について探っています。
「年商10億の壁」が特になく成長できた企業の特徴
私がご支援している企業さんの規模は上場からベンチャーまで幅広いですが、ボリュームゾーンは下記です。
・地域一番企業
・地域カテゴリートップ企業
そのため年商規模で見ると、10億~50億のレンジの企業さん。
その中でも、
・10億の壁を感じず一気に伸びた企業さん
・一度10億規模で停滞期があった企業さん
この辺りは分かれるなと。では逆にスムーズに行く企業さんの特徴って何だっただろうか?
この辺りを本日はまとめてみました。
■よく言われる壁
2億の壁
10億の壁
これはよく言われる壁ですし、実際そこでの停滞は多いです。
■2億の壁の突破
経営者が現場で帳尻を合わせるのを止める。
これに尽きますね。
自分が現場に出ればもちろん、
・利益率は改善する
・スピード感は早い
これがあるのでやりがち。
でもそれでは組織は変わりませんし、何より「自分がいなくても収益がでる」じゃないと多店舗展開なんて夢のまた夢。
そのため、
経営者が現場で帳尻を合わせるのを止める。
これを本気でやれるか。「あーもう、自分が出るわ!」をやめられるか。ここが2億の壁突破のポイントになります。
この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ
■10億の壁突破の為に
ここからの拡大では更に変化があります。4つのポイントとして見ていこうと思います。FCではなく直営が前提です。
i)財務に強くあろう
資金繰りに追われ続ける。そうなるともちろん出店は出来ません。
過去のメルマガでも財務の詳細記載したますが、
・現預金の絶対量
・流動比率
・自己資本比率
・実質長期負債償還年数
・CF計画書
M&Aとかの展開がないのであれば、基本的にこの5つを押さえれば大丈夫です。
ただいずれもBSとCFの内容なので、それを実現するPLは何なのか。
それを定めて年次の予算設定とその実現に力を入れていくのが大切です。
ii)勝ち業態を見つけよう
色んなブランドをたくさん立ち上げ、個店の良さをどんどん出していく! これも確かに魅力です。
ただもし「多店舗展開」を狙うなら、これは本当に茨の道です。
理由はいくつかあって、
・赤字店舗は全てを吹き飛ばす
万が一赤字店舗が出てくると、簡単に数店舗の黒字を吹き飛ばします。
チャレンジの中で赤字が出始めると、そこのテコ入れで経営資源が割かれ、結果展開力は落ちてしまいます。
・ノウハウが溜まらない
「こうすれば絶対売上上がるから!」のポイントが多岐に渡ってしまいます。
経営者や幹部ならその勘所はわかる。だけどエリアマネージャーへの落とし込み難易度が高すぎる。
このノウハウが溜まらない問題はシビアに付き纏ってきます。
・参入障壁を作れない
色々な業態をやると圧倒的な深掘りが難しく人気になれば即レッドオーシャン。
結果的に「店長の人柄力」と業態ではなく属人的な要素の戦いになりがちです。
この辺りからパワーを分散させるよりも、「自分達の圧倒的な強みはこれ!!」を強化した方が展開力は高まります。
そのため、勝ち業態を見つけ、磨き、深掘りしていくのが大切です。
iii)KPIをちゃんと決められるか
ii)の勝ち業態が決まったら、「絶対にこれを守れば売上上がる」を決めて徹底的に落とし込めるか。
この辺りが大切になってきます。ご支援先の中でも色んなルールがあります。
・提供は3分以内!
・提供時温度は○度以上!
・名物注文比率80%以上!
・対話時間3分以上!
業態によって内容は色々ですが、「絶対これをやりきる!」を明確に決め、それをチェックし続ける。
これも大切になってきます。
iv)エリアマネージャーの役割
iii)にてKPIは決まりましたが、それは誰がチェックするのか。
基本は店長で最終責任はエリアマネージャーです。
しかし拡大する飲食店の成長が鈍化する一つがこのエリアマネージャー問題です。
その理由は下記になりがちーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年11月18日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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