巧妙だが好感は持てない営業にあたってしまったメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さん。菊原さんは「3分あればできるリサーチすらしない会社は消えていく」と、厳しい口調で営業論を語っています。
この情報化時代に不誠実な営業・邪魔をしている会社は消える
少し前のこと。ある会社から「講演をお願いしたい」という連絡が入った。
内容的には「あなたのコンテンツを多くの人に知ってもらいたい」ということ。これは協力するしかない。
メールでやり取りをしてZoomで面談をする日を決める。そして数日後、打合せをした。
はじめこそ普通の打合せかと思ったが、だんだんと「なんか怪しいな」と感じるように。
だんだんと話が“有料会員サービスの案内”に変わってきた。
その会社にはたくさんの経営者が登録している。そこには有名な人も。盛り上がっていそうな雰囲気はある。
よくよく話を聞くと「有料サービスに登録すれば、その会でZoomで30分話させてあげる」といったこと。
ようするに“新規開拓の営業”だったのだ。だまし討ちを食らった気分になった。
多少、目くらましの営業だとしても「菊原さんのことを知って、営業のやり方に共感しています」と言ってくれれば前向きに考えたかもしれない。
しかしアプローチしてきた担当者は私のことをほぼ知らない。「FBを見ました」と言っている割にはプロフィールすら読んでいない。
大学講師の話を出した際、「えっ、大学で講師をされているのですか?」と驚いていた。
本を出していることは知っている感じだった。まあ、これも怪しかったが。話をすれば内容はまったく知らない。
話せば話すほど“ガッカリ感”が増していく感じだったのだ。
しかも私が興味を示さないと分かると「今日はありがとうございました」と言ってスパッとZoomを終わらせた。まあ、粘られるよりはいいが。
それからしばらくなんと言えない“嫌な気持ち”になったのだ。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
講演依頼と見せかけた会員サービスの売り込み。巧妙だが好感はもてない。
このほかにも“取材と見せかけて売り込みをかける”といった手法もある。
こういった営業手法はおそらく“会社の方針”なのだろう。
いきなり暑苦しく売り込むよりはまだマシかもしれない。しかし、人に嫌な思いをさせているのであれば同じこと。こういったやり方をしている会社に未来はない。
この情報化社会でこんなことをすれば“悪い口コミ”がすぐに広がる。そう遠くないうちに姿を消すことになる。
かといって会社の方針であれば逆らえない。そうだとしても、もし同じ営業活動をするなら少しでも準備をしたほうがいい。
- FBのプロフィールを読む
- HPをチェックする
- ブログ、SNSを探して読む
などなど。3分でもリサーチすればある程度は話ができる。
私の例でいえばプロフィールを見て「営業の本を出しているんだな。その話をしよう」とネタが見つかる。
たとえ読まなかったとしてもアマゾンでタイトルを見て「なるほどこういう傾向の本を書いているのか」くらいは理解できる。
そうすれば「菊原さんの出している“書く力で売る”という本の内容をぜひ広めてください」というくらいは言える。
こうなれば印象は全く違うものになる。話の展開によっては会員サービスに申し込んだかもしれない。
知人Aさんのランチをした時のこと。Aさんは講演の仕事をしている。私より経験があり、話もうまい方。
少し前に仲介会社が入っての講演依頼があったという。これは意外にトラブルになりやすいーーー(『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2025年2月21日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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