「働きがい」を感じながらイキイキ働くには、いったい何が必要なのでしょうか。仕事に真剣に向き合えば向き合うほど、まるで猛獣に追いかけられているような感覚に陥ってしまう——そんな経験をお持ちの方も少なくないはずです。今回のメルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』では、公認心理師の永藤かおるさんが、自身の経験をもとに「残りの仕事時間を楽しみ尽くす」という境地にたどり着くまでの気づきを語ります。
それってアドラー的にどうなのよ:楽しみ尽くせるだけ楽しもう
「ワークエンゲイジメント」という研修があります。 平たく言えば、「働きがいを感じながら働くということ」「イヤイヤ働くのではなく、イキイキ働くということ」に直結するものは何か、ということを、受講している方々に考えていただく研修です。
この研修に関して、答えを出すのは私ではなく受講生の皆さんです。 「自分にとって『働きがい』とは?」 「どうしたら自分はイキイキ働ける?」 の問いを出すのが私の役目。
日本のどこでやろうとも、どんな職種・業種であろうとも、受講者の皆さんはかなり真剣に考えてくださいます。 毎回出てくる答えは違うけれど、その答えに必ず心が震えます。
みんなイキイキ働きたいと思っているんだ。 働きがいを切望しているんだ。
そりゃそうなのです、私たちは機械ではなく、感情をもつ生き物だから。
■ 猛獣に追われ続けた仕事時代
20代後半の頃、要求されるレベルが高すぎて、働くのがしんどくなった時期がありました。 ゴールのないマラソンを走っているような感覚。 時には、後ろから猛獣に追いかけられているような感覚。 でも自分で選んだ道だから、とにかく走り続けなければならない。 途中でコースを外れることはできないのです。
その感覚は、不思議なことに転職をした後も続きました。 会社も業種も変わったから、同じコースを走っていたわけではないのに、結果的にずっと猛獣から追いかけられ続けているような感覚で「仕事」というマラソンレースに参加している。
そう、完全に自分の課題です。
仕事への取り組み方、間違えていたなぁ。 苦しいばっかりで、全然楽しくなかったもんなぁ。
「仕事」と「私」。 うまくやれば社交ダンスをするように、気持ちよく足並みを合わせることができたはずなのに、私はがっぷり四つに組んでしまっていた。 正面から闘ってしまっていたんだなぁ。
それに気づいたのは、割と最近。 仕事のキャリアの終盤も終盤。 第4コーナー曲がってからでした。
■ 残りの仕事時間を楽しみ尽くす
今思うのは、「残された仕事時間をただひたすら楽しもう」 「自分ができること、伝えられること、渡せるものはすべて出し尽くそう」 ということだけ。 15歳で初めてのアルバイトをし、20歳から働き始めて、どう考えても今までよりこれからの仕事人生のほうが圧倒的に短いわけです。 だとしたら、残りの仕事時間は楽しみ尽くせるだけ楽しもう、ということ。
改めて思うけれど、真剣に仕事に向き合えば向き合うほど、学べることも多いし、経験値も上がるし、洞察力も深くなるし、その上お金までもらえちゃう! ありがたいったらありゃしない。
すべての働く人たちに、「お疲れさま」「ありがとう」、そして「明日も頑張ろうね!」
この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ
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