粗製ガソリンとも呼ばれるナフサは、結局のところ足りているのでしょうか?人気コンサルの永江一石さんは自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、日本国内の在庫は常時20日分しかないというデータを示し、なぜ足りているという話が出回っているのかという謎について語っています。
結局ナフサは足りているのか、足らないのか?
Question
ナフサは足りているのか、足らないのか、一体どちらが正しいのでしょうか?
政府はナフサ供給不足を否定し、化学メーカーは出荷・生産を削減したり停止しています。AIは「マクロとミクロ視点の違いだからどちらも正しい」と。ではなぜシンナーが市場からなくなり、建築用断熱材の価格が跳ね上がっているのか?
水はあるのに水道管がボロボロで、あちこちで断水が起きているようなものと解釈していますが、どこか釈然としません。
結局、ジリ貧なのは間違いなさそうですし、コロナと同じで戦争が終わっても一度乱れたサイクルを戻すには膨大な時間とコストがかかり、戻るまでは皺寄せがコストに反映、そして今回はスタグフレーション加速がプラスされるとの理解でよいのでしょうか?
永江さんからの回答
ナフサは全く足りていません。実は日本国内の在庫は常時20日分しかありません。ナフサの国内在庫は20日分というのは野村総研のレポート以外にも外部の資料にたくさん出てきます。
しかし政府は2か月分あるという。これは実は「中東以外からの輸入と国内での精製予定」の川下分で在庫ではないのです。
つまり政府はナフサ在庫の話をしているように見せながら、実際には製品在庫で足した別の概念で説明している。在庫が20日しかないから輸入不安が起きるとすぐ現場不安になったわけです。
高市さんは当初まったくれ理解しておらず、在庫2か月と製品2か月で合計4か月あるとツイート。そんなにあったらこんなすぐに大騒ぎにはならないです。
この中東以外からの輸入について中東分を埋められるかというとほぼ不可能。非中東輸入の上積み + 国内精製 + 川中・川下在庫の取り崩し + 流通調整でなんとかしのごうというかたちなのです。
質問者さんがおっしゃる通り、一度乱れたサプライチェーンを元に戻すには膨大な時間とコストがかかりますし、そのしわ寄せは価格に反映され、スタグフレーションを加速させます。
★ここからは高市さんの話ですので、いやな方は飛ばしてください★
では、なぜ足りているという話が出回っているのか。わたしも最初は変だなと思いました。だって世界ナンバーワンの信越化学工業のような大企業が「ナフサが足りないから生産できない」と言っているのに、調べてみたところ、十分に足りている(4か月分ある)と言っているのは高市さんのXだけなんです。経済産業省も赤澤大臣も「足りている」とは一言も言っていません。
経産省の資料を冷静に読み解くと、こういうことですーーー(『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』2026年4月16日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
この記事の著者・永江一石さんのメルマガ
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