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なぜ店を構えない方が儲かるのか?経営危機から奇跡の復活を遂げた「玉子サンド」無人販売所の裏側

店舗を構えず、販売員も置かない――そんな型破りな方法で50年以上も愛され続けているお店があることをご存じですか?神奈川の片隅にある小さな無人販売所は、いまやテレビやSNSで話題となり、行列が絶えない人気店となっています。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、ある玉子サンド店の成功事例を通して、初期投資を抑えることで生まれる意外な「付加価値」と、お客さまの心を掴む商売のヒントを紐解いていきます。

お店を手づくりすると、商品価値が上がる?ある玉子サンドイッチ店の挑戦!

1974年、神奈川県郊外の空き地に、 小さなバス停のような、屋根つきの小屋ができました。

中には、黄色く塗られた冷蔵庫と お金を入れる箱が置かれていました。

冷蔵庫を開けると、ボリュームのあるサンドイッチが 3切れ入ったパックがいくつも並んでいました。

ここは、玉子サンドの無人販売所なのです。

テレビで紹介された頃から一気に注目され、 お客さまが次々と訪れるように。

やがて、 “サンドイッチの自販機”と言われるようになり、 ユーチューブやSNSでも 多くの人が紹介するようになりました。

◆24時間営業の”サンドイッチ自販機”

当初1台だった”自販機”もサンドイッチの種類が増え、 いまでは8台が並んでいます。

さらに、黄色いプレハブ小屋も建ち、 できるだけ売り切れにならないよう、 こちらにも”自販機”を数多く並べるようにしています。

驚くべきことは、 “自販機”なので24時間営業だということ。

食べたくなった時に、いつでも買うことができるのです。

「溢れる玉子サンド」「十六代真っ赤卵サンド」 「神の島レモンサンド」などの ユニークな玉子サンドをはじめ、 「メンチカツサンド」「ハムカツサンド」 「ヒレカツサンド」「チョコバナナサンド」 「さつまいもサンド」「イチゴサンド」 「シャインマスカットと巨峰サンド」 「トマトミックスBOX」など、 珍しく楽しいサンドイッチが揃っています。

1日6回の補充時間前になると、 たくさんの人が集まってきて、行列ができるほどです。

商品によってはすぐに売り切れ、 次の補充を待つことになります。

◆人気の秘密は”チープさ”にあり

なぜ、これほど人気となっているのでしょうか。

美味しさはもちろんなのですが、 チープな黄色い”自販機”を 面白がっているのではないでしょうか。

田舎の道端にある野菜の無人販売所を思わせる上、 そこでサンドイッチが売られている珍しさがあります。

興味を持たない人はいないでしょう。

この試みは大成功です。

◆経営難から生まれた逆転の発想

では、なぜ無人販売所で売ることにしたのでしょうか。

一般的には店舗を構えて開業しますが、 このお店のオーナーは、 元の事業経営が厳しくなっていたことから、 お金を掛けない方法を考えたのです。

新しい店舗を作ろうとすると、費用が掛かります。

この初期投資を回収するためには、 商品の価格をそれなりに設定する必要があります。

しかし、投資額を少なく抑えることができれば、 価格を下げて、 買いやすい商品を提供することができます。

買いやすさは付加価値でもあり、 お客さまとの接点を増やすこともできます。

商品に自信があるなら、 より多くのお客さまに伝えることができるので、 口コミも期待できます。

口コミは、やがてテレビやSNSへと広がり、 大行列のできる無人販売所へと変貌していったのです。

創業から50年以上経ったいまでも人気は衰えず、 つねに新しいサンドイッチへの挑戦を続けています。

儲かれば、新しい店舗を構えたり、 支店を出したりしますが、そんなことはせず、 地味に地道に美味しいサンドイッチを作り、 お客さまに笑顔を届けているのです。

image by: shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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