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地域一番店が「値下げ競争」にまんまと陥らない理由。現場の実践戦略はどうなっているのか?

地方都市における飲食経営は、限られた商圏人口という制約の中で、いかに成長を実現するかが問われる難易度の高いビジネスです。特に一定の成功を収め「地域一番店」として認知されるほど、模倣や価格競争といった外部圧力は避けて通れません。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、競合の値上げを受け流す対策法について語っています。

地域一番のご支援先が競合の値下げに対策した事

地方都市で展開されるご支援先。

地方都市の場合、商圏人口が足りない問題があります。そのため、同ブランドでのドミナント展開は困難。

そのため、様々なブランドで展開して業績を伸ばされ地域一番企業に。

ニッチな業種の展開は難しいため、「居酒屋」「カフェ」など市場規模が大きいものを専門特化にして展開される感じですね。

寿司居酒屋の横に焼鳥居酒屋。

これだと一部カニバリがあったとしても、トータルとしてプラスになるのが面白い点です。

もちろん居酒屋としての市場規模にも限界があるのでそこのバランスは気をつけるべきですが、一つの街づくりにもなるので飲食の魅力ですね。

このように展開して目立っていくと、もちろん模倣店舗がどんどん出来てきます。

しかも。

模倣店舗がどこで攻めてくるか。それは「価格」です。

基本的にはこちらにそっくりな業態で、全部がちょっとずつ安い。そしてドリンクはかなり安い。

このような感じです。

毎度の事ではあるのですが、こちらが凄いのがそれで負けない点です。

では負けない為に何をやっているのか。

今日はそこを見ていこうと思います。

■戦略的に負けない取り組み

低価格で相手が攻めてくる。

では相手は儲かっているのか?です。

こちらは地域内では規模もあるため、仕入力自体は既に勝っていると想定されます。

かつ、絶対に負けない為にやっている事。

それは「共同購入」の仕組みです。

価値観がある経営者さんで集まり、仕入れの共同購入の仕組みを構築。

結果的に今は年商100億規模と同等の仕入力がある状況です。

それで成り立っている粗利に対して、向こうは差別化するところがないので価格で攻めてくる訳ですが……

続かないですよね。

確かに短期的な影響はあるかもしれません。

しかし儲からないと事業は続かない訳です。

しかも昨今の人手不足の問題です。

従業員さんの賃上げをし続けて、内部基盤を強くしてQSCを高めていく。

その為にはやっぱり儲からないと駄目ですよね。

この辺りでやはり競合から撤退に繋がっています。

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■社内共有している二つの事

不景気な時代。

それでも選ばれるお店は、

・地域一番店

・馴染み店

この2つ。

地方都市だからこそ「馴染み店」とお客様に思って頂く事がとても大切。

上記の2つを社内の前提条件として共有しつつ、下記の取り組みを進められています。

■ターゲットを絞らない商品開発

ターゲットを絞ろう!

マーケティング的にはよく言われる言葉。

しかし地域一番になれば逆!

どんどん広げて多くのお客様に愛される店をどう作っていくかです。

しかも最近の大きな変化があります。

それは「フード比率」の高さです。

元々こちらの「フード:ドリンク」比率は、「55:45」くらいで推移されていました。

しかし。

今は「65:35」とかなり食事中心!

そうなるとお客様満足度に変化がありました。

こちらはアンケートを徹底的に取られるのですが、食事中心のお客様の満足度が明らかに下がっていました。

特に食事中心のリピーター様がです。

その理由は「頼むものがない」というもの。

いわゆる「飽きている」問題です。

元々フード比率も55%。

そこに最適化させた商品開発でした。

しかし今や65%もフードな訳です。

居酒屋ながら食事需要がかなり大きい。

となると、今までの商品開発頻度ではご満足頂けないという事がわかりました。

その為、

・グランドメニュー

カテゴリーの拡張。

飲み系のカテゴリーだけでなく、食事系やデザート系も拡張。

またファミリーも楽しめるようにご飯もののメニューを拡張。

・季節メニュー

「行くたびに美味しくワクワクする店」をコンセプトに商品開発することに。

その為、月替わりで7-10アイテムは準備。その時に意識しているのが「季節食材」です。

今だからこそ食べられること。これを強化してシニア層の集客も狙う事に。

上記を基本的にはLINEで訴求しつつ、毎月中旬くらいに翌月の商品案を確定。

それをお客様に「来月はこれを準備しています!」を告知できるように準備を進められました。

これによって食事中心のお客様満足度を高め、かつターゲットを絞らない商品開発により多くのお客様に価値提供を実現されるようになりました。

競合はグランドメニューはパクって来ます。しかしこの季節メニューの展開は一足遅い。

かつパクって来たとしても、こちらは何が誰に売れて、何がこけたか。

これをシビアに分析しているため、商品開発の質も高い。

この辺りから「確かにちょっと高いけど良いお店」とお客様に思って頂く努力を進められています。

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■付加価値とは一旦何なのか?

満足度=価値/価格

上記と捉えると価格が上がっている中で、

価値も本当に上がっていますか?

これはとても大切な問いです。

価格は上がっている。

しかし省人化をどんどん進めていき、結果的に価値も大きく毀損している。

このような店はやっぱり駄目になって来ました。

生産性の改善は絶対的にやるべき。

しかし価値をどう高めていくか。

これはとことん議論すべきですよね。

その中でこちらの企業さんの素晴らしい点。

それは付加価値を実現するための「QSCチェック項目」を作られています。

ここまではあるある。

ご支援先には作ろう!と私もよく言います。

こちらはアルバイトさんが自主的に集まり、何時間もかけてそれを作られています。それを店長に提案して形作りに。

今時の若者は本当に凄い!

そしてその風土を作っているこちらの企業さんが凄い!

そう思わされる内容でした。

QSCチェックシートも与えられたものを実行するか、自分達や仲間が作ったものを実行するか。

同じ項目だったとしても、どちらの方が本気で実行されるかと問われるとそれはもう一目瞭然ですよねーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2026年4月20日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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