インフレや消費者の節約志向が続くなか、飲食店には客数や利益を確保するための工夫が求められています。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、売上増加につながった具体的な施策や人材活用、収益性を高める仕組みとともに、このモデルが抱えるリスクについて解説します。
坪月商80万円!30坪で月商2,400万円モデル
1店舗で得られる業績を高め続ける。これは今後のインフレ時代に対しては非常に大切な視点です。
そのためにご支援先でも色んな努力をされている訳ですが、元々の月商モデル800万円~900万円だったものを様々な変化を重ねて今は月商2,400万円に。
30坪でこの数字なので、かなり素晴らしい伸びだと思いますし利益率も抜群。ではこの為にどんな努力をされて来られたのか。今日はそこを振り返ってみました。
■最も効果的だったこと
営業時間の延長。
これに尽きます。従来は17時~23時。一般的な居酒屋時間ですよね。それが対策を重ねて、今は11時~24時まで。元々6時間営業だったのが、13時間と倍増以上を売上確保の時間に。
そもそも固定費の重たい飲食業。如何に稼働を最大化するかがポイントですが、昔はそれを社員さんの超労働時間で補っていたのも事実。それを是正していくのは良いのですが、労働時間も最適化して、営業時間も短くなって、それで終わり。というのは勿体無いですよね。
元々需要があったのであれば、改めて無理しない形でどうすればまた伸ばす事ができるか。この思考を止めずにやり続けるのが大事。
こちらはそれによって、売上を伸ばす事を達成されました。それを細かくみていこうと思います。
■昼と夜のバランス
従来
夜のみで月800~900万円
現在
昼:月1,000万円程
夜:月1,400万円程
このような状況です。これを各々見ていこうと思います。
■昼について
11時~17時。この時間帯を昼と捉えています。
過去やってみて上手くいかなかった事から振り返ると、
Step1)夜のメニューをそのまま。客層広がらず微妙。
Step2)ランチ定食を準備。ランチピーク以外伸びず微妙。
Step3)夜メニューもランチも両方。跳ねた!
このような感じでした。これにより、食事需要の人も飲み需要の人も共に獲得できたのがポイントでした。特に土日祝に関しては単価も上がるので、売上を大きく伸ばせる体制に。
これは結果論でしたが、これで見える出店戦略は昼の食事も飲みも取れる立地なら売上を伸ばせるという事。
既存店の中ではそれに適さない立地もあるため、そこはまだディナーのみの営業。売上は1,000万ちょっとと悪くないのですが、同じモデル・初期投資ながら今のモデルは売上が倍に。
貪欲に昼も夜も取れる立地をしっかり抑えにいく。これが何よりもポイントですね。
この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ
■昼の雇用について
昼を初めて最初大変なのが、どうしても該当店舗の社員さんに負担が生じやすいという事。こちらもやはり最初は売上の見込みがないので、他店舗のヘルプや休みをかなり細かく変動させて対応されました。
新しい事をやるときに、これを楽しめる人・苦手な人がいるのも事実。こちらの会社さんの場合、最初に楽しめる人がモデル作りされたのが良かった点です。
今は月1,000万円なので昼で社員さんが3名。モーニングとかやる時はアルバイトさん中心で回せる商品MDを組みますが、昼で1,000万円を売っていらっしゃるので絞り込みは一切せず。
元々居酒屋や和食出身だが、年齢を重ねて夜の仕事が厳しくなってきた。このような方々の受け皿になられ50代の方が活躍される環境になられています。
■価格帯について
マス層を狙う事になるので客単価は低く抑えられています。
立地によって若干変わってくるのですが平均すると2,900円程度です。ランチの定食の単価が1,000円くらいなので、飲み需要のお客様の客単価は3,500円程度と捉えて頂ければと思います。
日本の消費支出は現在、9ヶ月連続マイナスです。実質賃金は上がっているのに個人消費が弱い。将来負担から財布の紐は固いといったところ。
ここで狙いになるのが「付加価値を高めてそれでも目的来店いただく」か「低価格を維持して価格面で選ばれる優位性を強くする」になってきます。
基本的な戦略は前者の方がやはり強い。
しかし1店舗で2,000万円以上を売れるモデルならば、固定費の比率を大きく下げる事ができます。よってその分を原価率に投下。そこのお得感が話題になるので広告宣伝比率も抑えることができる。
このようなPLの構造を作ることができます。
実際、こちらも原価率は40%程。他の居酒屋業態が25-28%程度なので、そこと比べると15%は高い計算になります。
しかし固定費比率は他業態の半分なので4%は捻出。人件費率も常に急がしい事もあり、給与水準は高い中で3%は改善。減価償却費も半分なので3%程。広告費も一切使っていないので3%圧縮。メインなところで10%はしっかり圧縮できています。
後は他の勘定科目で0.5%-1%の改善を行えるため、トータルで見れば原価率15%高い分はクッションできる計算になります。
ここの会社さんは驚く程に皆さん数字に強いので、最初にPLの構造をどうするか。ここからしっかり組み立てられるのが強いですね。
■リスク要因
上記は客数を維持できているからこそ成り立っているモデル。これが崩れだすと危険なので、ーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2026年10月19日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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