Photographed by Shiho Akiyama
モノがあふれるいま、「これだけは手放せない」と胸を張って言える道具は、どれくらいあるでしょうか。
暮らしの達人たちに話を聞きながら、数ある選択肢のなかで「なぜそれが手元に残り続けているのか」を、その人の価値観や暮らしとともに紐解いていきます。
今回話を聞いたのは、SNSマーケターのアンナさん。
登山を始めたときに購入し、今では仕事や日常でも愛用しているサロモンのスニーカー。「同じものをもう一度買いたいと思ったのは初めてかもしれません」と語るアンナさんに、その理由を聞きました。
Salomon(サロモン)のスニーカー
「趣味の登山を始めて一番最初に買った靴です」とアンナさんが紹介してくれたのは、フランス発祥のアウトドアブランドSalomon(サロモン)のトレランシューズ「XA PRO 3D V9 GORE-TEX」。
普段使いができて登山でも使えるものを探し、この靴に行き着いたそう。
2025年6月21日|静岡県|達磨山・小達磨山・金冠山
登山を始めてから初の縦走登山をした山。
登山を始めようと決めたときに、どこまでハマるかわからなかったので、山歩き以外でも履ける靴を探したんです。これは初心者向けの低い山を登るのにちょうどよいスペックで、デザインも気に入っています
色は、汚れが目立ちにくく、どんな服にも合わせやすい黒一択だったといいます。
撮影の仕事やお出かけ、旅行にも使える万能靴
登山を始めたころは、初心者でも登りやすい標高の低い山を選んでいましたが、現在は岩場の険しい高山にも挑戦するようになったそう。そのため、山歩きの際は、ミドルカットやハイカットの登山靴を履く機会が増えました。
その代わりに、仕事やお出かけで履く機会が増えたと、アンナさんは語ります。
撮影の仕事をしていると、全身真っ黒の服で現場に行くことも多くて。その時に使えるというのも自分の中で高ポイントです。靴紐を結び直さなくていいので、靴の脱ぎ履きが多いスタジオに行くときにも便利ですね
普段はSNSマーケターとして働くアンナさんですが、フォトグラファー・ビデオグラファーの夫に同行し、撮影現場でアシスタントを務めることも多いそう。靴の脱ぎ履きが多い現場でも、靴紐を結び直す手間がなく、サッと脱ぎ履きできるので重宝しているといいます。
また、機能性の高さを活かしたアクティブな使い方ができるのもこの靴の魅力。
ハイカットの登山靴だと足首までカバーされているので、平地では歩きにくいんです。なので、「当日は山に行く、でも次の日は観光する」みたいなときにはこの靴を持って行って履き替えたりしています。あと、歩いていて疲れにくいし、濡れている場所でも使えるので、海外旅行の際も便利でした
GORE-TEXメンブレンを採用した防水仕様で、雨の日やぬかるんだ道でも使いやすい一足。加えて、長時間歩いても疲れにくいのも、この靴のメリットです。
使い心地のよさに惚れて、今では夫も愛用中
もともと、登山好きの義母(夫の母)が履いていたのを見て、自分も購入を決めたというアンナさん。
メンズサイズもあるので、私が履いているのを見て夫も同じものを買いました。実は家族でお揃いなんですよ(笑)
靴箱にはスニーカーのコレクションがずらり
義母の体力に合わせて低めの山に3人で登ることもあるといい、偶然3人とも同じスニーカーを履いている日もあるのだとか。
3人とも足の形は違うはずなのに、全員が履きやすいと感じるんですよね。サロモンの靴はカパカパしないし、足にフィットする感じがあるので、ほかの靴とは足の疲れ方が全然違うなと感じます
登山を始めたい人のファーストシューズに
「登山をはじめたいけれど、いきなり本格的なシューズを買うのも……」と考えている人のファーストシューズにぴったりだと語るアンナさん。
本格的な登山靴だと、3万円~4万円ほどするものもありますが、この靴は2万円台で購入できるのも嬉しいところ。山歩きだけでなく、普段のお出かけや仕事など、幅広いシーンで活躍します。
2025年5月4日|高知県|天狗高原
登山服などを揃えて始めて訪れた場所。
最近は私服でお仕事される方も多いですよね。ビジネスカジュアルはもちろん、スーツにこのスニーカーを合わせるのもいいなと。どんな生活スタイルを送る人にも合うと思いますし、このモデルは人と被りにくいのもいいなと感じています
ちなみにアンナさんが通うヘアサロンの担当美容師さんも、このスニーカーを見て「これめっちゃいいですね!欲しい!」と言っているそう。立ち仕事の多い美容師さんにも気になる一足なのかもしれません。
同じモノをリピートしたいと思えたのはこの靴が初めて
購入して約1年。最近は靴底が少し摩耗してきたのが気になっているんだとか。
私はおそらく履き癖があって、必ず踵の左側がすり減ってしまうのですが、このシューズの場合は1年履いてもそれがないので本当に優秀だと思います。ですが、山歩きの際に使っていることもあり、靴底が摩耗してきたと感じるので、そろそろ買い替え時かもしれませんね
「次買うときも、まったく同じ型の同じ色を選びますか?」と尋ねてみると、迷うことなく「同じものを選びます」とのこと。
自分の暮らしやスタイルに合わなくなったものは、捨てるのではなく、中古として売ることもありますね。新しく買うだけでなく、中古のアウトドアショップで登山用品を探すことも多いです。これまで同じ靴をリピートしたことはなかったのですが、この靴は初めて『もう一度同じものを買いたい』と思えた一足なんです
使っていて不便だと感じる点も「とくに思い浮かばない」というから驚きです。アンナさんのニーズや好みにぴったり合う一足でした。
登山を始めてから変化したモノ選びの基準
夫婦の登山アイテムを一カ所に収納
登山グッズを集めるなかで、モノ選びの基準にも変化が生まれたそう。
以前はデザイン性の高さが一番大事で、直感的に惹かれたものがあればすぐ手に取っていましたが、登山を始めてからは機能性の高さも重視するように。
登山のものはもう少し考えてから買えばよかったとちょっと後悔しています。とくに登山用のリュックはいろいろと奥が深いのですが、全然知らずにデザイン的にかわいいと思った商品を選んでしまいました。後から身長や体型によって相性のいいリュックの形が違うことを知り、私が選んだのは自分の体型にあまり合っていないと判明したんですよね(笑)
親指をループに引っかけることでむくみ防止に
「女性の体に合わせて、肩ひもが胸に当たらないように工夫されていたり、肩ひものループが、実はむくみ防止のための持ち手だったりと、作り手がいろいろなことを考えて1つのモノを作り上げているおもしろさを知った」と語ります。
デザインだけで選ぶのではなく、使い勝手のよさや機能性を考えて選ぶようになったのは登山を始めた影響が大きいと振り返るアンナさん。安いものをたくさん買うのではなく、「本当に気に入っているものを厳選して買う」「いいものを数着選ぶ」という考え方に変化したといいます。
機能性の高さやシルエットの美しさがお気に入りのウェアたち
取材の最後に、長く愛せるモノを見極め、選ぶコツについて尋ねました。
機能性を気に入っているかどうかというのが、愛着が湧くかどうかに繋がっていると思うんです。機能性の高さが発揮される瞬間ってものすごく嬉しくなるじゃないですか。その喜びが、大切に使いたいという気持ちに結び付くのではないでしょうか
アンナさんにとってサロモンのスニーカーは、登山の楽しさを教えてくれた思い入れのある一足であり、モノ選びの基準を考えるきっかけともいえる存在でした。
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提供元:ROOMIE