北斗晶、麻木久仁子、アグネス・チャン、樹木希林、田中好子などの有名人も発症した乳がん。女性なら誰もが一度は意識したことのある病気ではないでしょうか。そんな乳がんの原因や予防法を『幸せなセレブになる恋愛成功変身術!』で紹介しています。
乳がんにかかりやすい人とは?乳がんのリスクと予防法
マキトです。元プロレスラーの北斗晶が乳がんをカミングアウトして話題になっています。
今回は緊急企画としてバックナンバーより乳がん特集記事を再送いたします。
日本では、一生涯に25人から30人にひとりが乳がんにかかるとされています。患者の99%が女性です。乳がんは、女性のがん死亡原因のトップでもあると同時に、比較的若いうちに発症するケースが多いことも知られています。
働き盛り、あるいは育児の真っ最中に発症し本人の人生はもちろん、家族全員の人生を狂わせてしまうのが、乳がんの恐ろしさです。
近年、乳がんを発症する女性は急増しています。決して他人事だと思ってはいけません。「リスクを無視することほど、ハイリスクなことはない」のです。
乳がんは、身体が女性ホルモンに長期間さらされ続けることが原因で発生します。生理の回数が累積するほどリスクが高くなると考えていいでしょう。
白人はアジア人より乳がんにかかりやすいのですが、それは白人がアジア人より初潮が早く、閉経も遅いからです。
乳がんにかかりやすい人には、以下のような特徴が見られます。どのくらい当てはまるか、チェックしてみてください。
★初潮年齢が11歳以下
★身長160センチ以上
栄養状態に恵まれた、いわゆる「発育がよかった」女性ほど乳がんは発生しやすくなります。
★太っている
肥満すると女性ホルモン過剰になり、発ガンリスクが高まります。
★30歳以上で未婚
出産経験がない女性は、生理の累積回数も増えるため、出産したことのある女性に比べ、リスクが平均で2・2倍になります。出産回数が少なければ少ないほど、リスクは高くなります。
★初産年齢が30歳以上
初めて妊娠すると、乳腺組織が急激に発達しますが、その時期が遅いと乳がんになりやすいといわれています。
★社会的な階層が高い(高学歴)
高学歴の女性は、晩婚・未婚者が多いので必然的にリスクが高くなります。
★年齢が40歳以上(20代、30代にも増えています)
★閉経年齢が55歳以上
★長期間ホルモン補充治療を受けている
女性ホルモンの累積的影響と加齢による免疫力低下が重なって高齢になるほど発ガンリスクが高まります。
★飲酒
アルコールがエストロゲンレベルを上げすぎるため発がんリスクが高まります。菊地正悟愛知医大教授の調査によると1日に缶ビール1本相当のお酒を飲む女性が乳がんになるリスクはまったく飲まない人の約3倍になりました。
★喫煙
喫煙は女性ホルモンの働きを抑制しますが、同時に免疫力も下げてしまうため、乳がん予防の効果はないとする調査結果が大半です。厚生労働省の大規模疫学研究では閉経前の喫煙女性は、乳がんリスクが約4倍にもなると報告されています。
「毎日缶ビールを一本以上飲む、未出産の喫煙女性」の場合、乳がんリスクは、最大推計値で2.2×3×4=26.4倍にもなるのです!
★良性乳腺疾患の既往
★子宮体がん、卵巣がんの既往
★片側が乳がんになった
★家族に乳がんの人がいる
こうした経歴のある人は、遺伝的・体質的にリスクが高いと考えられています。
次ページ>> 意外と有効な乳がん予防法「ノーブラ健康法」とは?
こうして見ていくと、誰でもすぐにできる乳がん予防策は「ダイエット」「禁酒」「禁煙」であることが分かります。特に、飲酒・喫煙女性人口の増加が、乳がん急増の大きな要因のひとつだと考えられます(現在、日本では成人女性の8割が飲酒する)。
少量の飲酒は健康に良いとされていますが、他のリスク要因が高い女性の場合、完全に飲まないほうがよさそうです。食生活では、大豆および魚の摂取が乳がん予防に有効であることが知られています。
また、意外に有効なのが「ノーブラ健康法」です。
ハーバード公衆衛生大学院が発表したデータによるとブラを着用しない女性は、着用する女性に比べて、乳ガンの罹患率が半分にとどまったそうです。
大ざっぱに言って、体を締め上げると、その部分にガンができやすくなると考えていいでしょう。体を締めると血流が低下し、低体温状態になります。体温が1℃下がれば、免疫力は40%も低下します。
がん細胞は、35℃くらいで最も活発に増殖します。心臓にほとんどガンができないのは常に動き、熱を発しているからです。ガン細胞は熱に弱く、39℃以上の高熱が続くと死滅してしまいます。
ブラの着用時間が長いほど、乳がんリスクは高まります。就寝時間を始めとして、できるだけ休め、乳房を温める時間を取りましょう。もちろん、サイズの合わないブラは避けてください。
そして、より根本的な乳がん予防策は「早めの出産」です。可能であれば、20代のうちに初産を終わらせておきたいところです。
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