現地のアンチエイジング事情を視察するべく、先日ブータンへ行ってきたというメグ先生こと宮田恵さん。その時の模様が、メルマガ『森の診療所から始める 旅こそアンチエイジング』にて紹介されています。幸福の国とも呼ばれるブータンならではの「究極のアンチエイジング術」とは、いったいどういうものなんでしょう。
ブータンでアンチエイジング
ブータン行ってきました。
アンチエイジングにブータンが関係あるの?と言う質問が聞こえてきそうです。
旅は人生の一部、旅と言う楽しさの三倍くらいストレスがかかる時間に、自分の身体と人生を見つめ直すよい機会です。
旅には基本的に体力が必要。 健康でなければ海外は難しいでしょう。
食事ですが、グローバルになって何処へ行ってもツーリスト向けのメニューがありますが、食べ慣れていない、生鮮食品が少なくなる、つい色々食べてしまう、など問題点は多々。
空港、機内、まずは衛生面とそれなりの味を確保すれば良い、と言うだけの食ばかりですから、ビタミンとフィトケミカルはまずは期待できません。
ベジタリアンサンドをチョイスしたら具が大豆製品。グリーンのペーストがちょっとわからず(野菜入りマヨネーズかな?)。
道中の機内食で一番まともだったメニュー紹介しますと、ヒジキときんぴらゴボウもどきは風味無く甘さが全面に。ファーストクラスにしたら?などと意地悪な質問なしでお願いします!
もったいない精神は忘れましょう。 食事で身体にストレスを与えてはいけません。
さてブータンは山脈と河川が織りなす美しい国です。仏教の国ですから基本的に野菜、米(赤米もたべる)、豆、そして意外にも卵は食べます。
キノコ、特にブータン松茸は有名ですが、ブータン人は食べません。お土産屋やスーパーに乾燥松茸が置いてありましたが良品はまれでした。椎茸やマッシュルームが食事で出てきましたが一度だけです。
平均寿命60~65歳、長生きを望まないのです。
仏教徒ですから来世を信じていて、年寄りの姿で家族に迷惑をかけるよりは旅立ちを願っています。
光老化(紫外線による皮膚の深い皺)で見た目年齢は高くみえますが、彼らは愚痴を言わず、祈り、暮らします。介護施設は必要ないし、加齢に伴う身体の諸症状は病気ではないので、日本みたいに診察券を何枚も持つと言う事には決してなりません。
ブータンの医療費は無料。出産でもなんでもまずは病院へ。一通り西洋医学の治療を受けて改善しなければ伝統医療に移行します。
治療の柱は、食事、運動、こころ。
こころ、重要ですね。
幸福度指数とか自殺率から比較したら、日本の現状はブータン人にはよく解らないでしょうね。
ブータンの人達の笑顔は眩いばかり。機能性食事とやらにすがるアンチエイジングを推奨する前に、皆さんへの生き方提案かと、こころ代わりしてしまいそうなアンチエイジング旅でした。
さてブータンの食事ですが基本は唐辛子文化。 野菜栽培は日本人の技術指導で確立されたよう。 日本でもなじみの野菜ばかり。
唐辛子とチーズを組み合わせ、色々アレンジします。 チーズが唐辛子の痛覚刺激を和らげクセになる味です。
高菜をスピナッチ(ほうれん草)と呼ぶのが不思議。 ニンジンも良く登場するし、赤米も。
ちょっと脂質バランスが気になるものの、採れたての食材をシンプルに料理、間食はトウモロコシ、枝豆、茹で落花生、コケモモや小さなリンゴなど、まさに自然派アンチエイジング。
ブータンへのアクセスを考えれば旅のストレスでagingが進みそうですが、ブータン人の生き方、生活ぶりから日本人に足りないアンチエイジング・メソッドを見つけたのです。
自然には抗わない。 歳を重ねる事は自然だから意識しない。 ただし現代社会の生活スタイルや食事が老化を進める要因だから、それらに引きずり込まれる事には抗う、と言う事で森の診療所ではアンチエイジング科を展開していきたいと思います。
もちろん最新の話題も紹介していきます。
最後に標高3200メーターに存在するタクツァン寺院。 最後まで登れました。 筋肉痛もなしです。普段のトレーニングがものを言いました。
が……帰宅して鏡をのぞくと疲労が顔に出ているのよね。 明日からまたアンチエイジングします。