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サラダ油を買ってはいけない。細胞が自殺や壊死を起こす危険物質とは

本気で健康のことを考えるなら、サラダ油は使わないほうがいいって本当? 現役医療研究者のしんコロさんがご自身のメルマガで、サラダ油に含まれるトランス脂肪酸と並ぶ「危険な物質」について詳しく記しています。

Question

サラダ油は危険? どんな食用油を使えば安心できる?

トランス脂肪酸の危険性と同じくもう1つ気になる油があります。それは日本で作られている「サラダ油」が、製造工程で何度も高熱処理されてヒドロキシノネナールという、脳神経細胞を破壊する物質を発生させているという事を本で知りました。この数年増えてる認知症ガン・うつ病もサラダ油が原因の1つとも書かれてました。

その一方でアマニ油やエゴマ油(オメガ3系脂肪酸)を摂りましょうとも書かれてます。オメガ3系脂肪酸に関して、アメリカのドナルド・ラディン博士が臨床実験で心臓病・糖尿病・関節炎・消火器病・前立腺肥大・偏頭痛・慢性疲労・生理不順・精神疾患・皮膚病・アレルギーなど抱える患者45名に亜麻仁油を毎日大さじ2杯から4杯与えたところ、多くの患者の症状が3ヶ月~1年半で改善、あるいは完治したそうです。今ならサルバチア(チアシード)の方がいいのでしょうか?

こんな事を知ってから米油やゴマ油で調理したり、スーパーでの買い物も野菜・魚・納豆のワンパターン。アメリカで普段使う油ってどんな油なんでしょうか? 日本とは違うのですか? 差し支えなければ教えてください。

しんコロさんの回答

安価なサラダ油はコーン、菜種、大豆などが原料ですが、ご指摘の通り精製過程で何度も熱処理が行われます。油を抽出する溶剤を揮発させるための熱処理や、脱臭するための熱処理など、数回に渡って熱が加えられます。この時にヒドロキシノネナール発生します。

ヒドロキシノネナールは細胞内で低濃度存在する時には細胞を活性化させたり、発達を促したり、抗酸化作用があります。ところが、高濃度になると毒性を示し、DNAの損傷を引き起こしてアポトーシス細胞の自殺)や壊死を起こします。また、質問者さんのご指摘の通り、ヒドロキシノネナールが神経疾患動脈硬化がんなどを引き起こす可能性があることも報告されています。ヒドロキシノネナールはサラダ油の精製過程で発生しますが、家庭で揚げ油として何度も使用したりする場合にも発生します。

オメガ3系オイルも加熱すれば細胞に「害」が

一方、オメガ3系の亜麻仁油やエゴマシソを食事に取り入れ、摂取する脂質のバランスを整えることによる健康効果はアメリカでもだいぶ以前から注目されています。実際、僕も亜麻仁(フラックスシード)やチアシードをスムージーにして飲んでいますが、これはオメガ3系脂肪酸抗酸化物質食物繊維の摂取を目的としています。日本の食事でも亜麻仁油やエゴマ油を取り入れるのは良いと思います。

ただし注意していただきたいのは、これらオメガ3の脂肪酸は熱に弱く、加熱によって酸化して不飽和アルデヒドという物質が発生し、細胞に害を及ぼします。従って、亜麻仁油やエゴマ油はサラダなど加熱しない料理に使用して下さい。加熱して使う油としては質問者さんのように米油ゴマ油も良いですし、オリーブオイルも良いでしょう。これらの油はオメガ9系といって、オレイン酸を多く含み熱にも強いです。

質問者さんはスーパーでの買い物が野菜、魚、納豆が多いのですね。とても健康的ですが、肉類からも有益な栄養素がとれるので、過剰に避ける必要はないと思います。安価サラダ油避ければそれだけでかなり食事の質が向上します。

さて、アメリカには色々な油が取り揃えられています。安価なサラダ油もあるし、他にも様々な原料のオイルがあります。例えば、キャノーラ、サフラワー、コーン、ひまわり、ココナツ、アーモンド、クルミ、ピスタチオ、マカダミアナッツ、アボカド、ごま、えごま、亜麻仁、そしてもちろんオリーブ。僕のキッチンにはオリーブキャノーラごまピスタチオのオイルがあります。

image by: Shutterstock

 

しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」
著者:しんコロ
ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。
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