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思春期の子を持つ親が絶対に聞いてはいけない5つの質問

思春期の子供にどう接したらいいのか、これは、親御さんなら誰もが頭を悩ましている問題です。反抗期、一番難しい年頃ですよね。そこで、家庭教育アドバイザーの柳川由紀さんのメルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』から、Q&Aコーナーへ寄せられた質問と回答をご紹介します。

泣いている子供にどう接したらいいの?

Question

思春期の子どもたちと、上手くコミュニケーションとれません。学校で何かトラブルがあったようなのですが、聞いても別に何もない、と言います。しかし、友だちとLINE電話で夜中まで話をし、時には泣いています。心配ですが、何を聞いても煩わしがられてしまいます。どうしたらいいでしょう?」

(静岡市在住 S・Fさん(30代)16歳、13歳のお母様より)

柳川由紀さんの回答 思春期の子供に対する対応

思春期の子どもは、親を煩わしく思うものです。しかし急に甘えたりもします。非常に気分屋だということを踏まえ、接しましょう。子どもが友だちに相談して解決するのであれば、根掘り葉掘り聞くこともないと思います。

親として、一歩離れて見守るのがいいと思います。コミュニケーション上手になるために、以下のポイントを参考にしてみて下さい。

1. 「開かれた質問」をしましょう。

例えば、「学校楽しかった?」ではなく、「楽しそうね、今日、学校で何があったの?」という感じです。はい、いいえで答えられるような質問ではないため、問われた人自分で考え答えることになります。会話を続けるには、こうした質問が有効です。

2. 「大丈夫?」ではなく「どうしたの?」

心配な親としては、つい「大丈夫?」と聞いてしまいます。聞かれたら、たいていの場合「大丈夫」と返事が来ますね? 大丈夫じゃなくても、大丈夫と答えてしまうのが、この質問です。

まずは、「聴く力」のペーシングで、表情や目線の高さ、声のトーン、話すスピードを相手に合わせ、そのあと、「どうしたの?」と問いかけましょう。

3. してはいけない5つの質問

◇追い込み質問:「どうしてこんなことができないの?」などと、相手を否定的な考え追い込んでしまう質問。

◇取り調べ質問:「なぜ? いつ? 誰と?」などと威圧的に、そして矢継ぎ早にする質問。

◇答えを求めていない質問:「何度注意されたらわかるの?」のように叱責する質問。

◇否定質問:「それは違うんじゃない?」と相手の答えをすぐに否定する質問。

◇誤導質問:「いつまですねてるの?」(すねていることが前提)など、質問する前提に誤った事実を滑り込ませている質問。

これらは、子どもの気持ちを逆なでする原因になります。

◆家庭教育アドバイス・・・「質問は人を育てる」

質問=「情報を聞き出すもの」というイメージがあります。

けれども、子どもを持つ親にとっての質問は、「子どもが自ら動くため」の質問です。つまり、「人を動かすための質問」といってもいいと思います。

質問にはなぜ「人を動かす力」があるのでしょうか?

2つ理由があります。

まず、人は「なぜ?」「どうして?」と聞かれると、必ずその答え探そうとする性質を持っているからです。

次に、人は他人から言われたことには従わなくても、自分で気づいたことには積極的行動を起こす性質があるからです。

どちらの性質も、人を動かすための原動力になります。

問われる中で、自分の価値気づきできる自信を深めることができるのです。そして何をしていいのか、わからないときなど、具体化された質問や掘り下げた質問をされることで、やるべきことが見えてくることがあります。

是非、質問する力を鍛え、子どもたち自身に「考える力」をつけましょう。そして、今度は「自分に質問をすること」で「考える」習慣をつけ、自分自身も成長していきましょう。

image by:Shutterstock

 

子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き、毎週月曜、木曜の二回に亘って配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。
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