子どもの限界と親がすべきサポート法
新学期が始まって、およそ2週間が過ぎましたね。子供たちは、新しい環境に慣れてきた頃でしょうか。
小学校に入ると、次々に新しい課題に取り組むのが日常になってきます。勉強でも、運動でも、人間関係でも(就学前も変わらないかもしれませんね)。
そんな中で、子供が次々に課題をクリアして行ってくれれば良いのですが、常にそうとは限りません。時には、子供が壁に当たってしまうこともあるでしょう。
─どうしても、逆上がりができない。
─九九が、なかなか覚えられない。
─友だちづくりが、昔から苦手。
一通り努力してみても課題をクリアできない時、心の中で「子供の限界」を感じる瞬間があるかも知れません。
そんな時は、特に注意が必要です。
『子供が課題を乗り越えられるよう、親がサポートする』という方針は良いのですが、
- 一生懸命にサポートする
- 親が手を尽くして対処する
- 本人の努力不足を指摘する、さらなる努力を求める
- 他者・環境など外部のせいにする
こういった行動に走ってしまっていないか、自分で慎重に点検してみる必要があります。
端的に言ってしまうと、本人が「この課題をクリアしたい」と思う「意志」よりも、親が「この子に課題をクリアさせたい」と思う「熱意」が強い時は、かなり危険です。
なぜなら、そういう状態になると、子供は「今のままの、ありのままの自分ではダメなんだ…」というメッセージを受け取ってしまうから。
「逆上がりができなければ、親に認めてもらえない」
「九九の言えない子は愛されない」
「『友だちたくさん』でなければ、自分の価値はない」
──こんなふうに思わせてしまうリスクが高いことを、充分に留意してください。
適切な温度感は、
- 子供自身が、課題をクリアしたいと思う(そのために、親が「もしこれができたら、どんな気分かな?」などの質問を投げかけるのはOK)
- 親は「できてもできなくても、パパ/ママはどちらでもOK。でもやりたいと思うなら、手伝うよ」とのスタンスで
- 子供が途中で投げ出したり諦めたりしても、イラッとした態度はNG(「どちらでもOK」がウソになる)
- 再度、子供が課題に取り組むことにしたら、また同じ温度でサポートする
こんな具合です。
『子供の意志<親の熱意』の状態になりやすい親の中には、別の問題が潜んでいることがあります。
それは、親自身の自己肯定感の問題。
子供に「『よくできる子』でいてほしい」と願う時、その背後には自分自身を「『よくできる親』と見られたい」との想いが潜んでいることがあります。
それは、決して見栄っ張りなのではなく、「ちゃんとした親でなければいけない」という意識が強すぎるが故のこと。
「ちゃんとしていなければいけない」──つまり、今のままの、ありのままの自分を認められていない──という構図です。
そんな状態のまま「子供を認めてあげなきゃ」と思っても、どこかに無理・ひずみを残したまま、理屈で考えたセリフを言うことになるので、どうしてもうまく行きません。
もしその場合には、やはり根本から問題を解決したいところ。誰かに話を聞いてもらったり、リラックスできる時間を作ったりしながら、まずは自分の問題を解きほぐすことに目を向けてみましょう。
子供のありのままを認めて、安心して育つことができるよう、気に留めていただけたら私もうれしいです!
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