なぜなら、そういう状態になると、子供は「今のままの、ありのままの自分ではダメなんだ…」というメッセージを受け取ってしまうから。
「逆上がりができなければ、親に認めてもらえない」
「九九の言えない子は愛されない」
「『友だちたくさん』でなければ、自分の価値はない」
──こんなふうに思わせてしまうリスクが高いことを、充分に留意してください。
適切な温度感は、
- 子供自身が、課題をクリアしたいと思う(そのために、親が「もしこれができたら、どんな気分かな?」などの質問を投げかけるのはOK)
- 親は「できてもできなくても、パパ/ママはどちらでもOK。でもやりたいと思うなら、手伝うよ」とのスタンスで
- 子供が途中で投げ出したり諦めたりしても、イラッとした態度はNG(「どちらでもOK」がウソになる)
- 再度、子供が課題に取り組むことにしたら、また同じ温度でサポートする
こんな具合です。
『子供の意志<親の熱意』の状態になりやすい親の中には、別の問題が潜んでいることがあります。
それは、親自身の自己肯定感の問題。
子供に「『よくできる子』でいてほしい」と願う時、その背後には自分自身を「『よくできる親』と見られたい」との想いが潜んでいることがあります。
それは、決して見栄っ張りなのではなく、「ちゃんとした親でなければいけない」という意識が強すぎるが故のこと。
「ちゃんとしていなければいけない」──つまり、今のままの、ありのままの自分を認められていない──という構図です。
そんな状態のまま「子供を認めてあげなきゃ」と思っても、どこかに無理・ひずみを残したまま、理屈で考えたセリフを言うことになるので、どうしてもうまく行きません。
もしその場合には、やはり根本から問題を解決したいところ。誰かに話を聞いてもらったり、リラックスできる時間を作ったりしながら、まずは自分の問題を解きほぐすことに目を向けてみましょう。
子供のありのままを認めて、安心して育つことができるよう、気に留めていただけたら私もうれしいです!
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