中国に情報ダダ漏れ!?「LINEヤフーの暗部」週刊文春“巨大キャンペーン”を10倍楽しむポイントは…試されるYahoo!ニュースの対応

2024.04.03
by kousei_saho
Kumamoto,,Japan,-,Mar,2,2021,:,Closeup,Line,And
 

23年の11月以降、51万9,000件もの情報を漏洩させていたことが発覚したLINEヤフー。今年3月5日には総務省が“怒りの行政指導”を行ったことが大きく報じられたが、そんな巨大IT企業に文春砲が照準を合わせた。『週刊文春 電子版』は3日、“「LINEヤフーの暗部巨大キャンペーン”を開始しその第一弾を掲載。

今回の記事で言及されているのは韓国リスク、そして中国リスク。特に大手企業や自治体が利用し、SlackやChatworkと競合するビジネス版LINELINEワークス)の“中国への情報筒抜けリスク”が指摘されており、国家安全保障上の重大な脅威としている。

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この内容について、40代の男性マスコミ関係者は以下のように話す。

台湾有事が迫っているという見方もある中で、アメリカを中心とした“TikTok禁止”の流れを連想してしまいました」

言うまでもなくTikTokは中国企業が運営するSNS。23年にはEUの欧州委員会が職員の端末でのTikTok利用禁止を決定し、今年3月14日には米下院が、180日以内にアメリカ国内での事業を売却しなければアプリの配信等を禁止する法案を超党派で可決している。

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「各国が中国への情報流出を警戒していますから、今回の文春さんの記事も多くの読者の支持を集めるのではないでしょうか」(同前)

ヤフーにも牙を剥くと予告した『週刊文春』

今回はLINEヤフーの「LINE」の暗部を詳らかにした『週刊文春』だが、次号では<LINEヤフーのもう一方の巨人、ヤフーの内実に迫っていく>と予告している。「これは非常に興味深い対決です」と、大手週刊誌での執筆経験を持つ50代の男性ライターは語る。

「『週刊文春』は94年にJR東日本の労組関係に批判的なキャンペーンを展開したのですが、その際に10万部以上の売り上げたがあったキヨスクから撤去されるという報復を受けて“敗北”したことがあったんです」

この件についてはウィキペディアにも記載があり、<結局『週刊文春側』が謝罪広告を掲載することで決着した>とされている。

「当時はキヨスクやコンビニが週刊誌の“生殺与奪権”を握ってしましたが、スマホ全盛の現代にそれをガッチリ握っているのはネット上のニュースサイトです。『Yahoo!ニュース』がその代表格ですが、そこにも配信している『週刊文春』がヤフーに牙を剥くというのは相当の“勇気と覚悟”を持ってのことだと思います」(同前)

斜陽が叫ばれる既存メディアの多くがニュースサイトにトラフィックを依存している中で、『週刊文春』がヤフーに仕掛けたガチンコ対決。その行方に注目が集まるのも当然のことだろう。

LINEヤフー側が抱えている“弱み”

松本人志(60)の性加害疑惑を巡る報道に関しては、『週刊文春』に対する批判も多い。LINEヤフーの「文春記事記事不掲載」といった“兵糧攻め”に『週刊文春』が敗北を喫し、松本信者らが快哉を叫ぶという展開もありえないとは言えない。ただしLINEヤフー側も“弱み”を抱えているという指摘もある。

「ヤフーは21年に『ヤフーに都合の悪い記事であってもYahoo!ニュースに掲載します』と宣言したのですが、今年3月に運営方針を『ヤフー側の判断で、非表示または削除により契約期間内でも閲覧できなくなる場合がある』と改定しているんです。要は検閲するぞ、ということじゃないですか」(40代の男性ネットメディア編集デスク)

確かに21年に公表された「Yahoo!ニュース トピックスにおける自社(ヤフー)ニュースの取り扱いについて」には、

今後はヤフーが主語のニュースでも各社で報道される重要なものであれば、Yahoo!ニュース トピックスに掲載することにいたします。

社会的に大事なことなのに伝えないのか」などのご指摘を外部からいただき、そういった点を踏まえてメディアに知見の深い有識者の方々からご意見を聞かせていただいたうえで、今後は掲載することといたしました。

とあるが、現在の「Yahoo!ニュース運営方針」は

コンテンツの掲載期間は、パートナー各社との契約によって異なります。ただし、パートナーやYahoo!ニュースの判断により、非表示または削除されて契約で定めた期間に満たなくても閲覧できなくなる場合があります。

となっている。ちなみにYahoo!ニュースは3日、『文春オンライン』が配信した『週刊文春 電子版』の今回の記事のダイジェスト版をサイトに掲載している。これについて前出のネットメディア編集デスクはどう見るのか。

「今回の『週刊文春』の記事はメインがLINEの話ですからセーフだったという見立ても成立しますよね。とは言え、次回の“ヤフーの内実に迫る”という記事もバッチリ掲載されることを期待しています」

Yahoo!ニュースが試されている。

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