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日本の移民政策はもう手遅れ、もはや「100年の衰退」に入っている

毎日のように世界中を飛び回る高城剛さんが読者からの質問にお答えする、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』のQ&Aコーナー。今回寄せられたのは、日本で働く外国人労働者はこの先どうなるのか?という質問。少子高齢化で人口の減少が進んでいる日本は今後、外国人労働者の受け入れが必須といわれていますが、政府は慎重な姿勢を見せています。高城さんは、移民を拒み続ける日本は「衰退から消滅に向かう」と持論を展開しています。

日本は外国人労働者にとって魅力的な国であり続けられるのか?

Question

日本における外国人単純労働者の今後についてご教授下さい。

昨今、介護、建設業など様々な産業分野で外国人単純労働者の受け入れに関する議論が進んでいますが、その方々の日本在留のためのビザの大儀名分(国際貢献、日本で技術を磨き本国の発展に寄与)と実態(低賃金労働者の確保)がかけ離れているように感じます。

政府が、ビザ問題に慎重になっている背景には、欧州などで移民政策が失敗?(治安悪化、自国民の雇用機会の喪失など)があると思います。

外国人単純労働者に対して上記のような認識をしている私ですが、高城さまは、人口減少、少子高齢化に悩む日本が、今後どのような外国人政策をとっていくとお考えでしょうか。

さらに、その政策を取ったところで、外国人労働者にとって魅力的な日本であり続けられるのでしょうか

あるいは、様々なテクノロジーを用いて外国人労働者を増やさずに労働力不足?(低賃金労働者が来ないこと?)を補っていくのでしょうか?

高城剛さんの回答

ご質問にあります「人口減少、少子高齢化」どころか、日本が国家消滅に向かう前に、移民政策とベビーブーム創出は絶対ですが、後者は期待できそうにありません。

当面は、外国人労働者にとって日本はまだまだ魅力的な国に見えると思いますので来日もするでしょうが、それより多様化した社会に日本人が耐えられるでしょうか?

僕は変化を拒み続けて、衰退から消滅に向かうように思います。大変残念な話ですが。

移民政策とベビーブーム創出も結果が出るのは30年後ですから、もはや「日本を元気にする」最後のチャンスの時期は過ぎまして、2020年から2050年の日本をどのように「個々で」凌ぐかを真剣に「個々で」考えるフェーズに入ったと思います。

おそらく、国家政策としては、半端な移民政策と半端なベビーブーム創出を行うでしょうが、それを他国と相対的に見ると、ほとんどなにもやってないも同然になるでしょう。

その大前提となる女性の社会進出すら、実質的なハードルが高く、男女均等雇用差が世界100位以下になっているほど変化を拒む国が日本の現状です。

まず、社会に大きな影響力を持つ日本のテレビ局や広告代理店のトップが女性になるような、明日でもできることまで20年。その後、本格的な移民政策とベビーブーム創出まで20年。

そして、その結果が出るのが22世紀となります。

結果、この先100年日本の衰退は続くでしょう。いわゆるアルゼンチンモデルです。

image by: Shutterstock

 

 『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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