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毒廃油への不審感からか。中国人がカップ麺を食べなくなった理由

これまで日本人以上にインスタントラーメンを食べていた中国の人々。しかしここに来て、「国民食」とまで言われたインスタントラーメンを避ける向きが増えてきたのだとか。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者で上海在住のジンダオさんが、その理由を現地からレポートしてくださいました。

国民食インスタントラーメンを考え始めた中国人。健康【健康】

中国人の食の生活様式も年々変わっているようです。

中国で旅のお供といえば「インスタントラーメン」が定番中の定番だったのですが、ココ最近上海駅などで販売店は見かけるものの、ズルズルーとインスタントラーメンをススッている人を見かける率が減っています。失礼ですが上海駅でインスタントラーメンを食べている方たちは、服装から判断すると上海に住んでいるというより、田舎から出稼ぎにやってきた風の方が多いようです。

以前は列車の移動でも「プ~ン」とインスタントラーメンのスープの香りが、車中に充満するのも恒例だったのですが、少なくなっているように感じます。

同じく上海虹橋駅に目をやると、数多くの飲食店が軒を連ね、待ち時間を使ってインスタントラーメン販売店を探してみたのですが、10分程度では見つけることが出来ませんでした。

現在もコンビニエンスストアでインスタントラーメンは棚の一定の部分を占めていて、数年前まで会社の中国人の若手女性達もお昼ご飯に、新発売のインスタントラーメンを食べていたのが、最近は見かけなくなっています

友人の上海の中国人に「最近、インスタントラーメン食べた?」と質問をすると、運良く「食べた」との回答。「どんな時に食べるの?」と追加で質問すると、「どうしても時間がなくって」との回答でした。「普段は食べるのか?」の質問には「食べない」ようで、「食べない理由は?」の質問には「健康によくなさそうだから」との事でした。

中国人は元々健康志向が高い人が多く、経済的に豊かであれば、体に良い物を取り入れようと努力します。友人のように「健康によくなさそう」と言うのは、中国の報道で、「台湾や中国で麺を揚げる油を『地沟油((dì gōu yóu)』と呼ばれる、廃油を再度精製して作られた油を元に加工していた」等の話もあり、健康被害がないのかと敏感になっているのも事実です。

また友人から聞いたように元々は「時間がない時」や、「自宅に食材がない時」に力を発揮していた食品だったのですが、中国では急激に「テイクアウトサービス」が拡大中。少しお金を出して、少し時間を待てば、「出来たて熱々の美味しい食べ物」を口にすることができる環境が整い、インスタントラーメンの出番が少なくなっているようです。

今日の振り返り!中国語発声

健康(jiàn kāng) 健康の振り返り! 中国語発声はココから

方便面(fāng biàn miàn) インスタントラーメンの振り返り!中国語発声はココから

ジンダオのここだけの話

昨日から急激に寒くなりましたよね…。 こんな寒い時にはインスタントラーメン、美味しかったりするんで、 玉ねぎ、キャベツ、人参、もやしと野菜を炒めて、 麺のトッピングとして利用することがあります。

塩分を気にする場合はスープを全部飲まない、 少し工夫して野菜を取れるようにするなどすれば、 インスタントラーメンも十分に食材として利用できますよね。 

 

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