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新春の京都で開運。日本最古、都七福神をめぐる贅沢な時間

新春の京都、考えただけでもワクワクしますね。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では、年明けに回ればより御利益が望めると伝わる、日本最古、京都の「都七福神めぐり」が紹介されています。7ヶ所も周るとなると、「ちょっと大変」などというイメージもありますが、2012年から毎年七福神めぐりを楽しんでいるというメルマガ著者の英 学(はなぶさ がく)さんによると、電車やバスを利用すれば1日で充分巡れてしまうとのこと。さっそく7つの巡礼地、案内していただきましょう。

都七福神めぐり

新春の京都で七福神を巡りをしてみませんか? 初詣とは少し違い達成感を得ることの出来る名所詣でになりますよ。私は今年で2012年から5年連続5回目となります。

縁起の良い福の神を七人集めたのが七福神」です。日本にはかなり昔から七福神信仰が根付いていました。はっきりとした記録はありませんが、室町時代末期頃の京都で起こったものといわれています。現在では日本全国に広まっていますが、日本最古の七福神めぐりはやはり京都の「都七福神めぐり」です。

「都七福神めぐり」は、特に新春に行うと「七難即滅七福即生極まりなし」といわれています。まさに御利益がありそうですよね! 「都七福神めぐり」は1月いっぱいで、お祀りする各社寺で専用の大護符(色紙)が用意されています(有料、1,500円~2,000円)。その大護符に1ヶ所ずつ御朱印(各300円)を頂き巡礼してめぐります。

「都七福神めぐり」は、

七社寺を巡る巡礼です。今回は7ヶ所全て写真付きのブログ記事をご覧になりながらお楽しみ下さい。

電車やバスを利用して1日で充分周る事が可能です。年のはじめから福の神様たちに会いに行くというのは大変おめでたいことです。最近は色々なところで目にしますので「都七福神めぐり」は大人気となっています。

「都七福神めぐり」を上手くまわる方法は、バスや電車を上手く乗りこなすことです。また定期観光バスで周ることも出来ます。1月の期間中は毎日京都駅から都七福神めぐりのコースが運行されています。朝9時ぐらいの出発で夕方6時ぐらいには再び京都駅に帰ってこれるみたいです。バスツアーとして参加すればガイドを聞きながら周れて有意義な1日になるでしょう。

何と言っても楽しみなのは、迫力のある立派な大護符が出来上がるので達成感があります。新年の京都で大きな福を頂けますよ!

それではそれぞれの巡礼地をご案内しましょう。さすがに七福神めぐりの発祥だけあって有名な場所ばかりですよ。

恵美須神社

 

鎌倉時代1202年、栄西禅師が建仁寺建立の時にその鎮守として創建されました。七福神の一つゑびす神を祀っています。そのため恵美須神社は商売繁盛家運隆盛で大衆の信仰を集めています。例年1月8日~12日の十日ゑびす(初ゑびす)大祭は多くの人で賑わいます。

公共交通機関は市バスであれば「四条京阪前」下車徒歩約5分、京阪電車「祇園四条駅」下車徒歩約5分です。

ゑびす神

商売繁盛・旅行安全・豊漁等の守護神で庶民救済の神といわれています。知恵を働かせ体に汗して労働に従事していれば必ず福財を授けてくれると伝えられています。

● 都七福神めぐり 恵美須神社

松ヶ崎大黒天

 

五山送り火の「妙法」の字で知られる松ヶ崎東山「法」の下にある妙円寺の別名が松ヶ崎大黒天です。公共交通機関は市バス「松ヶ崎大黒天」から徒歩5分です。電車だと叡山電車「修学院駅」から徒歩約10分、地下鉄烏丸線「松ヶ崎駅」からは徒歩約20分といったところです。

江戸時代1616年、日英が創建した時に法華経の守護神として大黒天を祀ったのがはじまりです。以後、「松ヶ崎の大黒さん」として全国から参拝者がお参りするようになりました。

大黒天

打ち出の小槌を持ち笑みを浮かべる姿から福財の神といわれています。日本では商売繁盛の守り神とされています。

● 都七福神めぐり 松ヶ崎大黒天(妙円寺)

東寺

 

真言宗の総本山で世界遺産でもある名刹です。公共交通機関は市バス「東寺西門前」「東寺南門前」「東寺東門前」「九条大宮」下車すぐです。

794年の平安京造営に際し国家鎮護のため羅城門の東に創建された歴史ある大寺院です。823年、弘法大師・空海に下賜された後は真言宗の総本山として栄えました。

講堂には大日如来を中心に国宝の五大明王などの仏像を安置し、立体曼荼羅として有名です。金堂は豊臣秀吉の子・秀頼の再建で、日本一高い五重塔は徳川家光の再建です。大師堂は、弘法大師在世時の住房で、弘法大師像と不動明王坐像が安置されています。

毘沙門天

北方の守護神で仏教を守護する神様です。毘沙門天を信仰すると十種の福を得るとされています。かつては菅原道真や平安時代の書家・小野道風も信仰していたといわれています。

● 都七福神めぐり 東寺(教王護国寺)

六波羅蜜寺

 

963年、空也が開いた真言宗智山派の古刹で西国三十三ヵ所第17番札所です。公共交通機関は市バス「清水道」下車徒歩約10分、京阪電車「清水五条駅」下車徒歩約10分です。「えべっさん」を祀る恵比須神社からは歩いてすぐです。

日本史の教科書に写真が載っている有名な空也上人像、平清盛公坐像など平安、鎌倉時代の優れた彫刻が見どころです。

弁財天

七福神で唯一の女神。水を神格化したもので、言語や音楽の神として尊信されています。また、金運・財運の神として福徳自在のご利益とされています。

● 都七福神めぐり 六波羅蜜寺

赤山禅院

 

比叡山の西麓にある延暦寺の境外塔頭です。公共交通機関であれば市バス「修学院離宮道」から徒歩約15分、叡山電車「修学院駅」から徒歩約20分です。

慈覚大師円仁の遺命により888年に天台座主安慧が創建しました。本尊は陰陽道の祖・泰山府君(赤山明神)で京都の表鬼門にあり、王城鎮守方除けの神として信仰されています。

拝殿の屋根には檻(おり)に入った神猿が京都御所を見守っています。

福禄寿

南極星の精・泰山府君を人格化した神で、幸福・高禄・長寿の三徳をあたえられたとされています。

商売繁盛・延寿・健康・除災を祈願します。

● 都七福神めぐり 赤山禅院

赤山禅院は以前もメルマガで取り上げています。

● 京都を1200年守り続ける4匹の動物と、清水寺の片隅にある悲しい物語

革堂(こうどう)

 

正しくは行願寺(ぎょうがんじ)どいい天台宗の寺で、西国三十三カ所第19番札所です。公共交通機関は市バス「河原町丸太町」から徒歩5分、京阪電車神宮丸太町駅から徒歩約10分です。

かつて鹿を射止めた行円(ぎょうえん)が、仏心を起こし、1004年に建立した寺です。鹿の皮の衣を着たので皮聖(かわのひじり)と呼ばれ寺は革堂と呼ばれるようになりました。

寿老人

中国の老子が天に昇ってなったという仙人の姿です。寿老人は3,000年の長寿を保つ玄鹿を従え、人々の難を払う団扇を持っています。そのため福財・子宝・諸病平癒・長寿の功徳ありといわれています。

● 都七福神めぐり 革堂(行願寺)

萬福寺

 

黄檗(おうばく)山萬福寺は1661年に中国僧・隠元隆琦(いんげんりゅうき)によって開創されました。インゲン豆の名付け親の隠元和尚です。

隠元は中国明朝時代の臨済宗を代表する僧で、中国福建省にある黄檗山萬福寺の住職をしていました。当時日本からの度重なる招請に応じ、1654年、63歳の時に日本に来ました。宇治の地でお寺を開くにあたり、隠元和尚は寺名を中国の自坊と同じ「黄檗山萬福寺」と名付けました。その後、幕府の政策等により宗派を臨済宗から黄檗宗と改宗し現在に至ります。

公共交通機関はJR奈良線「黄檗駅」、京阪電車「黄檗駅」ともに下車徒歩5分です。

布袋

中国・唐の時代に実在した僧・契此(かいし)がルーツとされ、中国では弥勒(みろく)菩薩の化現として信仰されています。

● 都七福神めぐり 萬福寺

以上が都七福神めぐりの7ヶ所になります。地元京都の方や京都が好きな方であれば知っている場所ばかりですよね?

松ヶ崎大黒天と赤山禅院は共に修学院駅から歩いて行けます。革堂は寺町通りにあり、極上ほうじ茶で有名な一保堂より少し北に上がったところです。市内中心部にある恵比須神社と六波羅蜜寺の2ヶ所は非常に近くお互い目と鼻の先です。東寺は京都駅から1駅ですし、萬福寺も京都駅から黄檗駅までJR奈良線で20分、下車徒歩5分ぐらいです。

私は1日で駆け足で周ってしまいますが、2日もかければ余裕ですよね! 皆さんも是非一度試してみてはいかがでしょうか? 車ではなく公共交通機関を使うと結構いい運動になると思いますし印象に残る初詣になること間違いなしですよ!

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

 

 

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