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恐るべし中国。路上で2.4億円のブツを平気で取り引きする商魂

中国には私達日本人の理解を超えるビジネススタイルが存在するようです。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさんが今回紹介されているのは、路上で2.4億円の「あるもの」を販売する業者。いったい何を? そしてなぜ道端で? そんな謎をジンダオさんが解き明かします。

路上で販売2.4億円。目指せ夢の報奨金。優良/上等【精品】

約2.4億円の品を路上で販売。一体、誰が買うのでしょうか?

この二人の中国人、どんなやり取りをしているか分かりますか? 黒いダウンジャケットを着た男性は販売員。バイクに跨った男性はお客さん。

何の販売をしているのかというと、不動産を販売。

停車している自動車に何やら書き込まれたボードが並びます。 このボードには「精品推荐(jīng pǐn tuī jiàn)優良おすすめ」という見出しの元、 ホニャララ小区・32平米・220万など書き込まれています。

このボードは中古不動産の情報が書かれていて、 黒いダウンジャケットの男性が、バイクのおじ様に物件紹介。 紹介している中古物件で一番値が張っていたのは1,450万元約2.4億円の物件

こんな道端で2億超えの物件を紹介して購入する人がいるのでしょうか。

彼らは「连家」と呼ばれるチェーン店の不動産屋のスタッフ。 チェーン店ですので店舗運営もしているのですが、 スタッフはアパートやマンションの出入り口まで足を運んで、 このような商品紹介を行ったり、逆に物件を販売したいという家主を探しているのです。 客が店舗に足を運ばないなら自分から営業を行う、この姿勢は素晴らしいのですが、 客層と商品構成が合致しているのかは微妙です。

彼らのような不動産屋のスタッフは地方出身者が多く、 「マネーボイス」で紹介した不動産の主人と違い上海人ではない彼らには、 コネも人脈も少ないため、このような突撃スタイルで商売をしなければ、 売上を上げることは非常に難しいのです。

また、彼らの給与は半固定給のはずでしょうから、 最低限の賃金は保証されていると思いますが、販売した額によって、 インセンティブが設定されているのでしょう。 マグロの一本釣りとはいいませんが、2.4億円の物件が売れれば、 インセンティブがウハウハという夢のような事も考え、 ボードで物件紹介をしているのでしょう。 この自動車に立てかけられた白いボードには、彼ら地方出身者の夢が詰まっているのです。

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【ジンダオのここだけの話】

中国人は余り働かないと思っている日本人も居ると思いますが、仕組みを上手く考えて作るとよく働くんだと思います。

職場の中国人が働かないよ! と思うかも知れませんが、街の自営の中国人は休みなく働いています。自営でなくとも私の友人の中にも、比較的よく働いている部類の人も多いです。

働かない中国人と休みなく働く中国人。同じ中国人ですが、何が違うのかよく考えてみると、働けば結果として何かを得られるという仕組みがあると猛烈に働きます

この辺、不動産屋の彼らと同じで、中国人の能力を最大限に活かすには、必要な仕掛け作りなのではないでしょうか。

 

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【著者】 ジンダオ 【発行周期】 ほぼ 週末刊

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