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国家ぐるみの買収劇。中国のトランプ懐柔工作で尖閣が奪われる日

あれだけ中国に対して強気の姿勢を見せていたトランプ大統領が、就任わずかで早くも軟化し始めています。先日掲載の記事「だから中国は侮れない。トランプの態度を一転させた懐柔作戦の全容」でその理由について解説してくださった無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんが、「今度は中国がトランプ大統領の娘婿であるジャレッド・クシュナー氏のファミリーを買収しようとしている」と伝えています。

中国、トランプの娘婿ファミリーを459億円で買収

当初、中国にとても厳しかったトランプさん。徐々に、甘くなってきています。それは、「勝手に」起こっていることではなく、中国の工作」によって、懐柔させられている。

● だから中国は侮れない。トランプの態度を一転させた懐柔作戦の全容

中国は、強力な工作によって、トランプの「反中路線」を転換させている。工作は、もちろん現在も続いています。ブルームバーグ3月14日付は、驚くべき内容を報じています。なんと中国は、トランプの娘イバンカさんの夫一家を買収しようとしている。どうやって??

トランプの娘婿ファミリーを買収せよ!

では、ブルームバーグ3月14日付を見てみましょう。

クシュナー氏の同族会社、中国企業から4億ドルの利益を得る可能性も

Bloomberg 3/14(火)4:49配信

 

トランプ米大統領の娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナー氏の家族が経営する不動産会社「クシュナ-」は、同社が保有するニューヨーク・マンハッタンのオフィスビルに中国の安邦保険集団から投資を受け、4億ドル(459億円)以上の利益を得る可能性がある。

トランプさんの美人娘イバンカさんは09年、ジャレッド・クシュナーさんと結婚しました。クシュナーさんはユダヤ人。それでイバンカさんは、ユダヤ教に改宗しています。

ジャレッド・クシュナーさんは、「ニューヨーク・オブザーバー」のオーナー。そして、不動産開発会社クシュナー・カンパニーズの跡取り息子。「クシュナー・カンパニーズ」は、ジャレッドさんのお父さんチャールズ・クシュナーさんが創業した会社です。

つまり、中国の安邦保険集団は、「トランプの娘婿のお父さんに459億円プレゼントする」という話(ざっくりいうと)。

投資の詳細に関する資料をブルームバーグが閲覧した。その資料によると、安邦保険の総投資額は40億ドル。不動産専門家の一部は「クシュナー」に異例なほど有利とする条件も含まれていると指摘する。

 

安邦保険は中国政権との関係が取りざたされており、米国での投資に安全保障上の懸念が浮上している。
(同上)

「安邦保険は中国政権との関係が取りざたされており米国での投資に安全保障上の懸念が浮上している」。当然ですね。何といっても「大統領ファミリー買収目的で投資」するのですから。だから、クシュナーに異例なほど有利な条件」を提示する。

選挙法を専門とする超党派団体、キャンペーン・リーガル・センターの法務顧問、ラリー・ノーブル氏は「人に影響を及ぼすには、家族を経済的に助けるというのが昔からの常とう手段」と警告している。

「人に影響を及ぼすには、家族を経済的に助けるというのが昔からの常とう手段」。言い換えれば、「アメリカ大統領に影響を及ぼすには、家族を経済的に助けるというのが昔からの常とう手段」。

中国、強さの源泉

中国の「工作力」は、本当にすごいです。なぜすごいのでしょうか? やはり、「国家を挙げて工作に励んでいるから」でしょう。

たとえば、日本政府が、アメリカの政治家を買収することなどできません。健全な民主国家は、「金の使い道」にうるさいのです。ところが、中国にとって、アメリカの政治家を買収することは、「悪」ではなくむしろ大いなる善」である。

中国共産党自身が買収工作を指揮しているのですから、資金は有り余るほどある。アリババの馬雲会長のように個人資産2兆円を超える人物ですら、「事実上の工作員」として使うことができる(言うことを聞かなければ逮捕)。

というわけで、中国がイスラエルロビーを抑えて、アメリカナンバーワンロビー集団になったのもわかります。

中国の工作により、米中関係が徐々に良くなってきました。安倍総理も、中国批判を抑制しましょう。米中が和解して「梯子を外されれば尖閣は間違いなく奪われます

image by: lev radin / Shutterstock.com

 

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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