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仕事への違和感を放置する人が陥りがちな「洒落にならない状況」

自分の仕事に違和感を覚えながらもズルズルと続けている方、どうやら注意が必要なようです。そのような「違和感」は、必ず検証すべきだとするのは無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さん。放置しておくと大変な状況に陥る可能性、大だそうですよ。

違和感の特定を急ぐ

車で道路を走っている時に、「なんかこの車、違和感があるなあ……」と何となく感じたら、とりあえず車を止めてみて、問題を確認します。「なんかこの道、違和感あるんだよなあ……」と何となく感じたら、とりあえずその道から外れて、違う道を選びます。

なんかこうしっくり感じない時には、それ以上使い続けるのをやめて、いったん止めたり離れたりします。それが、人間の本能的な危機管理能力です。

人間はそういう本能を持っているのに、なぜか生き方に到っては違和感があっても突っ走る人がたくさんいます。「この仕事、自分に絶対合わないんだよなあ……」と分かっていながらも、ズルズルとそのまま仕事を続けてしまう。その仕事は合わないけれども極めてやろう、という意気込みではなくて、単純に「辞めたらなんか周囲に恥ずかしい」とか、「辞めるのってなんか勇気が要る」とか、単純に惰性で続けているだけ。

また、「これ絶対、違法だよなあ……」と気づいていても、これまでやってきたし、みんな結構やってるし、などと前例や周囲の状況を引き合いに出してズルズルとそのまま悪いことを続けてしまう。「なんかこのままではマズいと思う」「このままではいけないんだろうなーと思う」と、本能では感じ取っているのに、そのまま続けているという人がすごく多いのです。

これは、冒頭の車の例で言えば、「なんか車が調子悪いけど、もう走り出しちゃってるし」「なんか道路の状態が悪いけど、もうここまで来たし」などと言って、乗り続けているようなものです。車だったら降りるのに、仕事や人生だったら降りられない。そうやって、不安なままずっと突っ走り続け、結局ものすごく時間を無駄にしていたり挙げ句の果てには大きな事件を引き起こしたりします。

違和感があったら、まずその違和感を検証することです。

「この仕事、合ってないんだろうなあ」と思ったら、「じゃあ、どういう仕事なら合っているのか」ということは検証できます。それは、別に仕事を辞めて転職をしなくたって、例えば個人事業で副業的にネットショップをやるとか、いろいろな分野の人に話を聞いてみるとか、別の業界の知人の仕事を少し手伝わせてもらうとか、いろいろと方法はあります。

それだけいろいろと検証してみて、「どういう仕事なら合っているか」が分からないなら、「この仕事でいいのかもしれないなあ」ともう少し頑張ってみればいいのです。

それに、いったん他の仕事をやってみて、「やっぱり元の仕事の方が合っていた」と気がついても別に構わないわけで、その時は戻って来ればいいのです。

「何か違うぞ」「何かおかしいぞ」と感じた時は、とにかくまずその「何かの特定を急ぐことです。その違和感の正体が分かった時には、そこから逃げることもできますし、またそれを改善することでその道をさらに良くできます

よくないのは、違和感を持ちながらも、「まあでもいいか」と野放しにすることです。その野放しにしたことが、後々に大きな災いとなって自分に降りかかります。時代に乗り遅れて経営が悪化し消えていった会社は、「時代に乗り遅れた」のが本当の原因ではありません。「このままだったら、まずいよな」という違和感を感じつつもきちんとした対応をできなかったからです。

違和感を持ったままズルズルと現状維持を引きずったら、結果として時代に乗り遅れてしまっただけです。違和感を特定しようとした人と、特定しようとしなかった人とでは、それだけ大きな差ができていくのです。

今、自分の仕事に何か「違和感」はありますか?

それがありながら特定を急がないのは不幸ですが、そのこと自体に気がつかないのもまた不幸です。違和感レーダーの感度を上げましょう。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

image by: Shutterstock.com

 

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【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

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