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引き込まれる熱い話とただの暑苦しい話。違いはいったいどこに?

ビジネスシーンで重要なスキルのひとつに「トーク力」がありますが、一朝一夕に身につくものではありませんよね。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、ご自身が出会ったという忘れられない「熱いトーク」をするとある社長のエピソードを紹介しつつ、「相手に時間が経つのを忘れさせるトーク力」の掴み方を記しています。

相手を引き込むのではなく勝手に引き込まれるように

数年前のお話で恐縮ですが、とても印象に残っている社長さんのお話を…。その会社は創業から35年間、美と健康を追求し続けている会社でした。社長は、学生時代から予防医学・皮膚学を学び続け「人が生きていくうえではミネラルが必要不可欠である」ということを悟り、ミネラルが豊富に含まれている塩に注目されたそうです。

塩といっても色々で、人体に最も良質なミネラルを含んでいる塩は? といきついたところ、天然のヒマラヤ岩塩に着目されたとのこと。ヒマラヤ岩塩は高い酸化還元力により免疫力を高めるのだそうです。その後、塩のソムリエの資格を取り、自ら調合し、調味料、ソープやシャンプー、化粧品などを開発されてきました。

お会いした当時、御年72歳。歳を感じさせない肌艶で、実に若々しい社長でした。ご自分で「夜のほうもまだまだ現役や!」と仰ってました(笑)。血液がサラサラだそうで、血液年齢も50歳代なのです。実際にエビデンスを見せてもらい、驚きました。

また、社長業の傍ら、看護士や栄養士、介護士などに向けて精力的に食学、予防学などの講師をされているとのこと、とにかく熱い熱い社長さんでした。私にとっては知らないことばかりでしたので、聴く話聴く話、全てが新鮮でとっても勉強になりましたしなにより社長のビジネス、いや、ミネラルに対する熱がとても印象的でした。

とまぁ、こうした熱い社長さんは、これまでにたくさんお会いしてきました。総じていえることは、とにかく話しをすることが大好きなようです。熱く語るのが大好きなんですね。

そして、語る機会が多いから、段々とトーク力も知らず知らずに上がっていくので、聴いている側も、こうした人のお話を聴くとツイツイひきこまれて行きます。「おかわり」を欲しくなってくるような感覚で、時間が経つのもあっという間です。

一方、熱く語ってくれるのはいいけれど、聴いていて話のつまらないという人もいます。聴いているうちにそのトーンが心地よくなり眠たくなってきたり、時間が経つのが遅く感じられたり…。こういう人は、同じ熱く語るにしても、自分のことや自社の商品サービスの良さについて「これでもか」ってくらいにたたみかけてきます。聴いている方は「もういいよ。おなかいっぱいです」という感覚。

えっ、待てよ? それだったら、冒頭の社長は、まさにそうじゃないの? と思われるかも知れませんが、社長の場合は、全て私の目線で話してくれました。つまり、社長の言いたいことではなく、私が聴きたいこと疑問に対することに基づいて語ってくれたのです。

ということで、相手を引き込むためのトーク術を学べた、などということではなく、「自然と相手が引き込まれていく熱いトークとはどういうものか?」ということが、とても勉強になった経験でした。

興味を持たせて、誘導していくためのトーク術や相手を説き伏せるトーク術なんてものもありますが、そんなものでは、数年経っても相手の印象に残るトーク力は身につかないのではないでしょうか。

数年経っても、強く相手の印象に残るくらいのトーク力を身に付けるには、相手にとって重要なことや必要なことを察知し、そのことに対して自分が出来ることを語ること。それ以上でも以下でもありません。シンプルに熱く語ることで、相手は自然にトークに引き込まれていくのです。

いまいち自分のプレゼンに自信が持てないなぁ~という方、なかなかお客さんに良さがわかってもらえないなぁ~という方、シンプルに考えてみてはいかがでしょう?

■今日のまとめ

『相手にとって重要で必要なことに対して出来ることを語る。』

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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