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美味しい寿司屋を見抜く方法は? 食品安全のプロがコツを伝授

つい先日もスーパーの惣菜や焼肉店でO157による食中毒が発生し、大きな話題となっています。飲食店、特に生ものを扱う「寿司屋」となると、どのように選べばいいのか不安になってしまいますよね。今回の無料メルマガ『食品工場の工場長の仕事』では、著者で食品安全のプロである河岸宏和さんが「安全で美味しい寿司屋の選び方」をレクチャーしています。

美味しい寿司屋を探すために

寿司は、外食の中でも非常に特殊なお店だと思っています。特に、刺身だけで無く、シャリまでも板前さんが素手で握ります。生魚は食中毒の可能性がある上に、素手で調理しているのです。

しかも、銀座であれば、座っただけで2万円でも安いのかもしれません。年に数度の夕食でも、二人で5万円は、高すぎると思います。軽く飲んで、刺身、寿司を食べて二人で2万以下、出来れば、1万を超える程度の美味しい寿司屋があれば、みなさん行ってみたいと思いませんか。

30代、40代の主婦の7割の方が、回らない寿司屋には行った事が無いそうです。美味しいお寿司屋さん行きつけのお寿司屋さんを是非見つける参考にしてください。

店を探すポイント

ネットで、地域名と寿司と打ち込むとたくさんのお店が出てきます。旅行のガイドブックにもたくさんのお店が出てきます。北海道、小樽、札幌など旅行でしか行かないときには、ネット、ガイドブックを参考にするしか無いのですが、地元で美味しいお店を探すときには店の回りを歩いてみることをお勧めします。

美味しいお寿司に行き着くためには、一つ一つのハードルを超えて行くことが大切です。ネット情報、電話、店周り、等、これから解説するハードルを超えられない時点でお店に行くべきではなく、お店に入っていてもその場で会計を済ませ店を後にすべきです。大切な方の前でトラブらないように、事前に自分だけで一度は食べてみる必要があるのは、このためです。

ラーメン屋、中華料理屋で良く言われるように、「汚いお店の方が美味しいといったことは絶対無いと思っています。店をネットで検索し、値段、店の雰囲気などを見て、数店舗探し出します。ネットの情報の中に、玄関周りが載っていれば、小綺麗かどうかが判断出来ます。

電話をしてみる

社会人になったときに、電話は3回鳴る前に取る事、それ以上鳴らしてしまった時には、「お待たせしました」と言うこと。電話に出たときには、自分の名前も名乗ること、電話に出るときにはメモ帳と、筆記用具を手にすること、等々、電話の最低ルールを学んだはずです。

飲食店に予約を電話を入れると、このルールを守っていないお店が本当に多いものです。開店時間の1時間前位には、電話に出られる体制を取るべきです。電話のそばには、予約帳など、予約電話に対応出来る用に準備をしておくべきです。

開店前には、電話に出ず、開店時間になって電話をしてみるとお店の名前も言わずただ「はーい」とだけ電話に出るお店が多い事にはびっくりしてしまいます。電話の対応が満足できない場合はそのお店を避けるべきです。

店の周りを一周してみる

出来れば予約電話の前に店の周りを一周してみることをお勧めします。最近は、ネットで情報を得て、ネットで予約し、予約当日まで、お店に行かない方が増えています。私も、20人位の忘年会で、幹事が全く店も見ずに予約を入れカラオケボックスに毛の生えたようなところで、美味しさも雰囲気も無い宴会を経験したことがあります。

店の周りを一周し大切な方との会食であれば一度食べてみることがお勧めです。外回りで、雑草などが生えて無く、ゴミ箱が綺麗で、清潔感があるかどうか、魚臭さが無いか、店員さん、板前さんが作業着のままたばこなどを吸っていないかを確認します。大手寿司チェーンでも、板前さんが作業着のまま客引きをしている店もありますが、作業着は厨房内だけで着用するのが基本です。

店の入り口にべたべたパンフレット等が貼ってあるお店も避けるべきです。美味しいお店は、自然に人が集まり、パンフレットを貼る必要は無いはずです。行列が出来過ぎているお店も考えようです。2時間以上行列が出来ている回転寿司もありますが、大切な人と食べに行くお店としては使用出来ないと思います。店の周りを一周するだけで様々なことが理解出来るはずです。

玄関から中を覗いた時に

予約無くお店に行くと、開店時間になっても開いていないお店もあります。ネット情報では17時開店と書いてあっても、17時に開いていないお店があります。このようなお店はメニューの値段も信頼がおけないので、この時点で入るべきではありません。

予約したお店で、予約の時間に店につくと、番頭さんのような方が玄関前で、「河岸さんですか」と声をかけてくれたお店があります。玄関から入った時に「予約したものですが」と私が声をかけると、「河岸さんお待ちしていました」と声をかけてくれたお店もあります。どちらのお店も、予約時間には、私しか予約が入っていないのです。一人の職人と、私が美味しい物を食べるために時間を共有出来るのです。

このお店では、一組約30分で予約を受けているそうです。30分以上いてもいいけど会話の相手は次のお客様を中心にしていると話していました。寿司屋の楽しみは大将との会話も含まれているのです。

image by: theskaman306 / Shutterstock.com

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【著者】 河岸宏和(食品安全教育研究所 代表) 【発行周期】 ほぼ 週末刊

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