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【書評】「会社で友だちは作るな」伝説の営業が教える出世の極意

今回の「3分間書評」で取り上げるのは、元スリムビューティハウス西日本統括部長で伝説の営業ウーマンと呼ばれた曽根原容子さんが、30歳後半で出世組になるためのノウハウを記した一冊。出世できない人の特徴や、転職に失敗するパターンなど、仕事でキャリアアップしたいという女性は必見です。

 『37歳からの仕事と恋愛の教科書』 曽根原容子・著 マガジンハウス

こんにちは、土井英司です。

サラリーマン時代の土井は、全社表彰もされましたし、それなりに評価もされていましたが、おそらく続けていたら、それほど出世はしなかったのではないかと思います。なぜなら、出世するには「社内政治」で勝つことが不可欠だから。

そして、今思うと、そのための知識が絶対的に不足していました。
そのことを痛感させてくれたのが、元スリムビューティハウス西日本統括部長、曽根原容子さんの『37歳からの仕事と恋愛の教科書』です。

曽根原さんは、スリムビューティハウスの全盛期、入社1年半後に営業成績全社トップとなった伝説の営業ウーマンで、弱冠29歳で西日本統括部長となり、その後100億円の組織を率いた人物です。一度起業に失敗し、その後再起して独立に成功。現在は静岡でサロンを3店舗と美容学校をひとつ経営しています。

本書は、そんな曽根原さんが、37歳からの人生を勝ち抜くヒントを教えてくれる本。女性に向けて書かれたものですが、男女問わず勉強になります。

30代後半にもなれば、社内評価的には、出世する人とそうでない人は、もう決まっています。出世したいなら社内政治を学ぶ必要がありますし、転職するならもうラストチャンス。起業するなら、それなりの準備をしておかないと手遅れになります。

本書には、出世と起業、両方を実現し、かつそれぞれ失敗も重ねたという著者だからこそ書ける、社内政治、起業のリアルが書かれています。

「すべての部署に息のかかった人間を作る」「ライバルが思わずやる気をなくしてしまいそうな情報をリークする」など、えげつないことも書かれていて、じつに刺激的でした。「かわいがられる」「おごってもらえる」フェーズを終え、「かわいがる」「おごってあげる」フェーズへと移行するのが30代後半。

本書には、その転換期にどうマインドを変えるべきか、働き方を変えるべきか、プライベートを変えるべきかが書かれています。
さっそく、気になるエッセンスをチェックして行きましょう。

◆6つ以上当てはまったらイケてない!37歳の11のチェックリスト
・貯金が500万円以下
・朝7時はまだ夢の中
・自分の会社を説明できない
・ファストフードで長居をする
・若者向けのブランドが大好き
・人間、中身が大事と信じている
・挨拶や贈り物は重要人物のみ
・トラブル対処や決断が苦手
・時計をちらちら見てしまう
・出会いにガツガツする
・1日1回は「でも……」と言う

組織というところは、その組織に貢献していない人の意見を拾い上げることはありません。その意見がいくら正論であったとしても、です

私は、会社で友だちを作ってはいけないと考えています。同僚のなかで自分が先に出世した場合、同僚に指示を出さなければなりません。逆の立場であれば、同僚から指図を受けることだってあります

5人のキーパーソンと20人のサブパーソンを作る

なぜ、女性上司の誘いを断ってはいけないのか? それは、同性同士だと断られたときに嫌な気持ちになりやすいからです

女は水に流せない

◆男性に対して効くキラーフレーズ(3S)
1.すごい 2.さすが 3.尊敬しちゃう

会社に残るのなら、取締役を目指そう

40歳を機に昇進規定を再確認しておく

40代の女性は、面白いぐらいだれも助けてくれないもの

会社が本当にあなたを必要としているのであれば、絶対に契約社員になどしないはずです

◆こんな37歳は転職できない
・前職の悪口を言う
・身だしなみが常識はずれ
・子供の面倒を見る体制ができていない
・家族の了解を得ていない(仕事をすることに対して)
・結論から話すことができない

ビジネス書の專門メルマガなので、言及は避けますが、30代後半以降の恋愛についても、かなり赤裸々に書かれています。

ワーキングマザーへの公私にわたるアドバイスも書かれており、女性は必読の内容です。ぜひ読んでみてください。

 

image by:Shutterstock

 

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著者はAmazon.co.jp立ち上げに参画した元バイヤー。現在でも、多数のメディアで連載を抱える土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介する無料メルマガ。毎日発行。
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